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5年生のイソップ童話
イノシシと馬と猟師(りょうし)
イノシシと馬が、同じ野原でくらしていました。
イノシシがいつも草を踏(ふ)みあらすし、小川の水をよごすので、馬はこらしめてやろうと思って、猟師(りょうし)に、
「あのイノシシをやっつけたいから、手つだいをして下さい」
と、たのみました。
すると猟師(りょうし)は、
「おまえがくつわをつけて、わたしを背(せ)なかにのせなければ、手を貸(か)すわけにはいかないよ」
「はいはい。そのとおりにしますから、よろしく」
そこで猟師(りょうし)は、馬にまたがってイノシシをやっつけましたが、その後、馬にのったまま自分の家にかえって、馬を小屋につないでしまいました。
この馬と同じに、人間でも、あいてをこらしめるために、よく考えもせずに行動すれば、かえって、べつの人のいいつけを聞かなければならなくなることがあります。
おしまい
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