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千夜一夜物語(せんやいちやものがたり→アラビアンナイト)

アラビアン・ナイト Arabian Nights 「千夜一夜物語」

 「千夜一夜物語(せんやいちやものがたり→アラビアンナイト)」は、ペルシャ、インド、エジプトなどから数百年(すうひゃくねん)の間(あいだ)にあつめられた物語集(ものがたりしゅう)で、なかでもアリ・ババアラジンシンドバッドなどの話(はなし)は、日本(にほん)でもよく知(し)られています。

 「アラビアン・ナイト」は、ペルシャのシャハリヤール王(おう)の新(あたら)しい妃(きさき)となったシェーラザードが、1001夜(や)かかって王(おう)に次々(つぎつぎ)と物語(ものがたり)をはなしてきかせるという形式(けいしき)をとっており、このシャハリヤール王(おう)をめぐる物語(ものがたり)が全体(ぜんたい)の枠組(わくぐ)みとなっており、その中(なか)に先(さき)アリ・ババアラジンシンドバッドなどの物語(ものがたり)がくみこまれているのです。

 アラビアンナイトのあらすじはこうです。
 むかしむかし、シャハリヤールという王(おう)がいました。
 その弟王(おとうとおう)が妻(つま)の不貞(ふてい)を発見(はっけん)して、彼女(かのじょ)を死刑(しけい)にしたのです。
 やがて、シャハリヤール自身(じしん)の妃(きさき)も不貞(ふてい)をはたらいていたことがわかり、王(おう)は彼女(かのじょ)を処刑(しょけい)しますが、それからというもの、王(おう)は世(よ)の中(なか)の女(おんな)すべてを憎(にく)むあまり、毎日(まいにち)(あたら)しい妻(つま)をむかえては、翌朝(よくあさ)に処刑(しょけい)したのです。
 ある日(ひ)のこと、大臣(だいじん)の娘(むすめ)シェーラザードはこのことを知(し)りながら、人々(ひとびと)の命(いのち)をすくうために王(おう)と結婚(けっこん)します。
 シェーラザードは婚礼(こんれい)の夜(よる)、王(おう)に物語(ものがたり)をはなしてきかせ、夜明(よあ)け近(ちか)くに話(はなし)がちょうど佳境(かきょう)にはいったところでうちきってしまい、続(つづ)きは翌日(よくじつ)の夜(よる)にはなすことにしたのです。
 シェーラザードは、毎夜(まいよ)アリ・ババアラジンシンドバッドなどのおもしろい物語(ものがたり)をはなしては、翌日(よくじつ)も王(おう)がききたがるようにしむけ、そして最後(さいご)には、王(おう)は残酷(ざんこく)な考(かんが)えをあらため、シェーラザードと幸福(こうふく)にくらすことにしたということです。

 現存(げんぞん)する「アラビアン・ナイト」の最古(さいこ)の写本(しゃほん)の断片(だんぺん)は、800年代(ねんだい)のもので、その後(ご)しだいに追加(ついか)・拡充(かくじゅう)され、1400年代(ねんだい)後期(こうき)には現在(げんざい)のような形(かたち)のものが成立(せいりつ)したと考(かんが)えられています。
 18世紀(せいき)初頭(しょとう)にフランスの学者(がくしゃ)アントワーヌ・ガランがアラビア語(ご)からフランス語(ご)に訳(やく)してヨーロッパに紹介(しょうかい)してから、バートンの英語版(えいごばん)(1885〜88)をはじめとする各国語(かっこくご)の翻訳版(ほんやくばん)がつくられました。

 挿絵(さしえ)は「アラジンと魔法(まほう)のランプ」を描(えが)いたもので、アラジンはランプの中(なか)に閉(と)じこめられていた魔人(まじん)を自由(じゆう)にしてやり、冒険(ぼうけん)の旅(たび)に出(で)るところです。

 「小学生童話(しょうがくせいどうわ)」に登場(とうじょう)する、千夜一夜物語(せんやいちやものがたり→アラビアンナイト)

アラジンと魔法(まほう)のランプ
アリババと四十人(40にん)の盗賊(とうぞく)
シンドバッドのぼうけん
(そら)(と)ぶじゅうたん

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