昔話の英語《福娘童話集》昔話の英語 日本語昔話の英語《福娘童話集》 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 


ふくむすめどうわしゅう > がいこくご (にほんご) > せかいのむかしばなし

みにくいアヒルの子
イラスト 「荒駒るみ」  運営サイト Rumiの作品置き場 eRu★Art<

みにくい アヒル の こ

(アンデルセンどうわ)

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
あひるのかおあひるのかお 白鳥の折り紙はくちょう
♪Reading in Japanese
ろうどく Smile STATION



にほんご ←→ にほんご & えいご ←→ えいご

 むかしむかし、あるところに、おほりにかこまれたふるいおやしきがありました。

みにくいアヒルの子

 そのおほりのしげみのなかで、いちわのアヒルのおかあさんがすのなかのタマゴをあたためていました。

みにくいアヒルの子

みにくいアヒルの子

 やがてタマゴがひとつずつわれると、なかからはきいろいいろをしたかわいいひなたちがかおをだします。

みにくいアヒルの子

 ですが、すのなかでいちばんおおきなタマゴだけが、なかなかうまれてきません。

みにくいアヒルの子

 しばらくたって、やっとタマゴをわってでてきたのは、たいそうからだのおおきなみにくいひなでした。

みにくいアヒルの子

 みにくいアヒルのこはどこへいってもいじめられ、つつかれて、かげぐちをたたかれます。

みにくいアヒルの子

 はじめのうちはみにくいアヒルのこをかばっていたおかあさんも、しまいには、

みにくいアヒルの子

「ほんとうにみにくいこ。いっそ、どこかとおいところへいってくれたらねえ」

と、ためいきをつくようになりました。

みにくいアヒルの子

 それをきいたみにくいアヒルのこはいたたまれなくなって、みんなのまえからにげだしてしまいました。

みにくいアヒルの子

 あてもなくとびだしましたが、どこにいってもきらわれます。

みにくいアヒルの子

 アヒルのこはひとめにつかないばしょをえらんでねむり、おきればまたにげつづけました。

みにくいアヒルの子

 きせつはいつのまにか、あきになりました。

みにくいアヒルの子

 そんなあるひ、みにくいアヒルのこはこれまでみたこともないような、うつくしいものをめにしました。

 それは、はくちょうのむれでした。

みにくいアヒルの子

 ながくしなやかなくびをのばし、まぶしいばかりのしろいつばさをはばたいて、

 はくちょうたちはあたたかいくにへととんでいくところでした。

 アヒルのこはあっけにとられて、そのうつくしいとりたちがそらのかなたへさっていくのをみおくっていました。

みにくいアヒルの子

「あんなとりになれたら、どんなにかしあわせだろう。

 いや、アヒルのなかまにさえはいれないくせに、そんなことをかんえてどうするんだ」



 ふゆがきて、ぬまにはこおりがはりはじめました。

みにくいアヒルの子

 アヒルのこはアシのしげみにじっとうずくまって、きびしいさむさをたえしのびました。

みにくいアヒルの子

 そのうちに、おひさまはしだいにあたたかさをまし、ヒバリがうつくしいこえでうたいはじめます。

 ついに、はるがきたのです。

みにくいアヒルの子

 アヒルのこはからだがうきうきしはじめると、つばさをはばたいてみました。

みにくいアヒルの子

 するとからだが、うくではありませんか。

「ああ、とんだ、ぼくはとべるようになったんだ」

みにくいアヒルの子

 アヒルはむちゅうではばたくと、やがておほりにまいおりました。

みにくいアヒルの子

 そのとき、おほりにいたはくちょうたちが、いっせいにちかづいてきたのです。

みにくいアヒルの子

「ああ、みにくいぼくを、ころしにきたんだ。ぼくはころされるんだ。

 ・・・でも、かまわない。

 みんなからひどいめにあうより、あのうつくしいとりにころされたほうが、いくらましだかしれない。

 さあ、ぼくをころして!」

みにくいアヒルの子

 アヒルのこは、ころされるかくごをきめました。

 しかし、そうではありません。

みにくいアヒルの子

 はくちょうたちはアヒルのこのまわりにあつまると、やさしくくちばしでなでてくれたのです。

 そしてはくちょうのいちわが、いいました。

みにくいアヒルの子

「はじめまして、かわいいしんじんさん」

みにくいアヒルの子

「えっ? しんじんさん? かわいい? ぼくが?」

みにくいアヒルの子

 ビックリしたアヒルのこは、ふとみずのうえにめをおとすと、

 そこにうつっていたのは、もうみにくいアヒルのこではありません。

みにくいアヒルの子

 まっしろにひかりかがやく、あのはくちょうだったのです。

 ふゆのあいだにはねがぬけかわって、うつくしいはくちょうにすがたをかえていたのでした。

みにくいアヒルの子

「あたらしいはくちょうが、いちばんきれいだね」

 みんなのこえが、きこえてきました。

おしまい

前のページへ戻る

福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識