ふくむすめどうわしゅう(福娘童話集) >にほんむかしばなし(日本民间故事) >2月
お団子コロコロ
翻滚的米粉团
(日本昔話)
(日本民间故事)
翻訳者 信陽師範学院 趙亜菲
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「琴菜」 琴菜 ASMR
にほんご(日语) ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文
むかしむかし、お団子(だんご)を作るのが、とても上手なおばあさんがいました。
很久很久以前,有一位特别会做米粉团的老奶奶。
ある日の事、おばあさんがお団子を作っていると、そのうちの一つが、コロコロコロと、転がり落ちて、外へ行ってしまいました。
有一天,她正在做米粉团的时候,其中一个米粉团咕噜咕噜地掉了下来,滚到了外边去。老奶奶喊着:
「これこれ、お団子よ、待ってくれ」
“唉,唉,米粉团!站住!”
お団子は、コロコロコロコロ転がって、道ばたの穴にストンと落ちました。
那个饭团一路咕噜咕噜地滚着,唰地一下子掉进了路边的一个洞里。
追っかけて来たおばあさんも、続いて穴の中にストンと落ちてしまいました。
接着,追过来的老奶奶也唰地一下子掉进了洞里面。
穴の中は広い原っぱで、石のお地蔵さまが退屈そうに立っています。
洞里面是一片宽阔的荒地,石头做的地藏菩萨看起来很疲倦地站在那里。
「お地蔵さま、わたしのお団子が、来なかったかの?」
老奶奶:“地藏菩萨,你看到我的饭团了吗?”
「来た、来た。わしの前を通って、向こうの方へ、コロコロコロ」
地藏菩萨:“嗯嗯,从我面前滚过去了,往那边去了。”
「ありがとよ」
老奶奶:“谢谢地藏菩萨。”
おばあさんが少し行くと、また、お地蔵さまが立っていました。
老奶奶往前走一点,又看见了地藏菩萨在那里站着。
「そのお団子なら、向こうの方へ、コロコロコロ」
说:“如果是找那个饭团的话,是往那个方向滚去了。”
おばあさんは教えられた通りに行くと、またお地蔵さまです。
老奶奶按着地藏菩萨指的方向走过去,又看到了地藏菩萨。这时候地藏菩萨说:
「ああ、あのお団子は食べたよ。とってもおいしかった。ごちそうさん」
“啊,那个饭团啊,我已经把它吃了,真的是太好吃了,谢谢款待!”
「おんやまあ。お地蔵さまが食ベたのなら、まんず、よかんべ」
老奶奶:“呀,地藏菩萨把它吃了啊,这真是我的荣幸啊!”
その時、ドスンドスンと、大きな足音が近づいて来ました。
这是响起了咚咚的脚步声,响亮的脚步声越来越近。
「おばあさんや、大変じゃ! 鬼どもが来るぞ! はよう、わしの後ろに隠れるがいい」
地藏菩萨:“老婆婆,不好了,魔鬼们来了,快!躲在我的身后!”
「ヘいへい、ありがとうさんで」
老奶奶:“嗯,嗯,谢谢啦。”
おばあさんは、お地蔵さまの後ろに隠れました。
老奶奶躲在了地藏菩萨的后面。
やがて赤鬼と青鬼がやって来て、鼻をピクピク動かします。
不一会,赤鬼和青鬼就来了,抽动着鼻子,
「ふんふん、くさいぞ、人間くさい。・・・そこにいるな!」
说:“嗯,好臭,人类真臭 、、、就在那!”
おばあさんは、すぐに捕まってしまいました。
老奶奶一下子就被抓住了。
おばあさんを屋敷へ連れて帰った鬼が、しゃもじを一つ渡して言います。
赤鬼和青鬼把老奶奶带回了家里,给了老奶奶一个饭勺,命令道:
「米粒を一つ、カマに入れて、水をいっぱいにして炊くんだ。煮えたら、このしゃもじでグルリとかき回す」
“放锅里一粒米,加满水来煮,煮熟之后用这个饭勺转着圈来搅一下。”
言われた通りにすると、お米はムクムクと増えて、まっ白なごはんがカマいっぱいになりました。
按着赤鬼、青鬼说的那样做了之后,米饭突然增多了,白白的米饭装满了饭锅。
「あれまあ。何て不思議な、しゃもじじゃろう」
老奶奶感叹道:“哎呀,真不可思议,这还是饭勺吗?”
おばあさんは毎日、せっせとごはんを炊きました。
老奶奶每天都这样勤勤恳恳地给他们煮饭。
でも、家に帰りたくて仕方がありません。
可是,老奶奶迫切地想要回家。
そこである日、鬼どもが山ヘ遊びに行っているすきに、不思議なしゃもじを持って逃げ出しました。
于是,某天,魔鬼们都去山里玩的时候,老奶奶带着神奇的饭勺逃了出去。
間もなく、おばあさんの行く手に大きな川が現れました。けれども都合のいい事に、舟が一そうつないであります。
不久,路上出现了一条大河,但是很幸运的是有一艘船在那。
おばあさんの乗った舟が川の真ん中辺りまで行った時、鬼どもが岸まで追いかけて来ました。
老奶奶坐着船快走到和中间的时候,魔鬼们追赶到了河边,
「おいみんな、水を飲んで舟を止めよう」
有一个鬼说:“快,大家快把水喝了,让船停下!”
鬼どもは岸に並んで、川の水をガボガボと飲み始めます。
魔鬼们并排站在岸边开始咕咚咕咚地喝起了河水。
水はドンドン少なくなって、舟はとうとう動かなくなってしまいました。
水渐渐变少,船也渐渐动不了了。
「困ったのう、どうすベえ。おお、そうじゃ」
老奶奶想:“真是头疼,这可怎么办啊,啊,就那么办吧。”
おばあさんはしゃもじを取り出し、舟の中でひょっとこ踊りをしました。
老奶奶突然拿出了饭勺在船上跳起了舞,边跳边唱道:
♪あっそれ、よいよい、すっとんとん。
“两只老虎,两只老虎,跑得快,跑得快。”
その踊りがあまりにも面白いので、鬼どもは思わず、
那个舞蹈非常好玩,
「ワッハッハッハッ・・・」
途端に飲んだ水が口から吹き出して、流れ出た水の勢いで舟は向こう岸に着きました。
魔鬼们不自主地就哇哈哈哈地笑了起来,一笑,喝下去的水就从嘴里喷了出来,船顺着流出来的水到了对岸。
おばあさんは、お地蔵さまの原っぱを通って穴をよじ登り、どうにか家に帰る事が出来ました。
老奶奶穿过地藏菩萨的荒原从洞里爬了出来,终于回到了家里。
さて、家に帰ったおばあさんが、このしゃもじでお米の粉をこねてみると、粉はドンドン増えてビックリするくらい大きなお団子が出来ました。
回到家里的老奶奶,用那个神奇的饭勺来搅和米粉的话,米粉就渐渐地变大了,就做出了令人震惊的米粉团。
こうして、お団子作りの上手なおばあさんは、不思議なしゃもじで、いつまでもいつまでも、お団子を作ったということです。
这样,做会做米粉团的老奶奶就可以用这个神奇的饭勺做出数不尽的米粉团了。
おしまい
完结
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