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4月1日の日本の昔話
カチカチ山
kachi kachi山
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
にほんご(日语) ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文
むかしむかし、おじいさんの家の裏山に、一匹のタヌキが住んでいました。
頭擺頭擺,老阿伯屋下該深山肚,戴一條狐狸。
タヌキは悪いタヌキで、おじいさんが畑で働いていますと、
該狐狸非常積惡,老阿伯在園項做事个時節,
「やーい、ヨボヨボじじい。ヨボヨボじじい」と、悪口を言って、
佢就用難聽个話訄洗(kau53 se24)老阿伯講:
「噯!行路就會行毋停動个老貨仔,行路就會行毋停動个老貨仔。」
夜になるとおじいさんの畑からイモを盗んでいくのです。
暗晡時去老阿伯个園肚偷芋仔。
おじいさんはタヌキのいたずらにがまん出来なくなり、畑にワナをしかけてタヌキを捕まえました。
老阿伯分狐狸搣耍著無法度忍耐了,在園肚做陷阱捉著狐狸。
そしてタヌキを家の天井につるすと、
吊在屋下个天篷頂。
「ばあさんや、こいつは性悪ダヌキだから、決してなわをほどいてはいけないよ」
「老阿婆啊,這係積惡个狐狸,絕對毋好摎索仔解開來喔!」
と、言って、そのまま畑仕事に出かけたのです。
交代好就去園項做事。
おじいさんがいなくなると、タヌキは人の良いおばあさんに言いました。
老阿伯無在个時節,狐狸對好心个老阿婆講:
「おばあさん、わたしは反省しています。もう悪い事はしません。つぐないに、おばあさんの肩をもんであげましょう」
「𠊎反省了,下二擺毋敢做壞事了!為著報答你,𠊎摎你捉龍。」
「そんな事を言って、逃げるつもりなんだろう?」
「恁樣講,敢會係你想愛逃走?」
「いえいえ。では、タヌキ秘伝(ひでん)のまんじゅうを作ってあげましょう」
「毋係毋係,無𠊎做狐狸祖傳个包仔分你食。」
「秘伝のまんじゅう?」
「祖傳个包仔?」
「はい。とってもおいしいですし、一口食べれば十年は長生き出来るのです。
「係,當好食,另外食一口做得加食十年。
きっと、おじいさんが喜びますよ。
老阿伯定著會當歡喜喔!
もちろん作りおわったら、また天井につるしてもかまいません」
當然包仔做好以後,再過摎𠊎吊轉天篷頂去乜無關係。」
「そうかい。おじいさんが長生き出来るのかい」
「有影無,老阿伯乜做得食較長命無?」
おばあさんはタヌキに言われるまま、しばっていたなわをほどいてしまいました。
老阿婆照狐狸講个,摎索仔解開來。
そのとたん、タヌキはおばあさんにおそいかかって、そばにあった棒(ぼう)でおばあさんを殴り殺したのです。
等佢解阿開來,狐狸就躍過來,抓著一支棍仔,摎老阿婆打死忒。
「ははーん、バカなババアめ。タヌキを信じるなんて」
「haha~n!老阿婆。連狐狸講个話就敢信。」
タヌキはそう言って、裏山に逃げて行きました。
狐狸講忒就瀉轉深山肚去。
しばらくして帰ってきたおじいさんは、倒れているおばあさんを見てビックリ。
過無幾久做事轉來个老阿伯,看著橫在地泥下个老阿婆嗄著驚。
「ばあさん!ばあさん!・・・ああっ、なんて事だ」
「老姐嫲!老姐嫲!...啊,仰會恁樣!」
おじいさんがオイオイと泣いていますと、心やさしいウサギがやって来ました。
老阿伯噭著噦喤煞天,好心个兔仔走過來問:
「おじいさん、どうしたのです?」
「老阿伯,仰般形?」
「タヌキが、タヌキのやつが、ばあさんをこんなにして、逃げてしまったんだ」
「狐狸,狐狸精摎老伯姆搣著恁樣,瀉走了啦!」
「ああ、あの悪いタヌキですね。おじいさん、わたしがおばあさんのかたきをとってあげます」
「啊!該條積惡个狐狸呢,老阿伯,𠊎摎老伯姆个仇人促來分你。」
ウサギはタヌキをやっつける方法を考えると、タヌキをしばかりに誘いました。
兔仔想出一條計來捉狐狸个時節,斯湊狐狸去撿樵。
「タヌキくん。山へしばかりに行かないかい?」
「狐狸君,來去山頂撿樵愛無?」
「それはいいな。よし、行こう」
「盡好哩,來去!」
さて、そのしばかりの帰り道、ウサギは火打ち石で『カチカチ』と、タヌキの背負っているしばに火を付けました。
撿樵轉个路上,兔仔用打火石『kachi kachi』摎狐狸背等个樵點著火。
「おや? ウサギさん、今の『カチカチ』と言う音はなんだい?」
「哎喲!兔仔先生,頭下仰會有『kachi kachi』,撅火聲。」
「ああ、この山はカチカチ山さ。だからカチカチというのさ」
「啊!這座山安到『kachi kachi』山,所以正會有『kachi kachi』這種聲。」
「ふーん」
「fu~n」
しばらくすると、タヌキの背負っているしばが、『ボウボウ』と燃え始めました。
過一下仔,狐狸背等个樵開始著火『呵呵滾』緊來緊猛。
「おや? ウサギさん、この『ボウボウ』と言う音はなんだい?」
「唉哦!兔仔先生,這下仰會有『bo53 bo53滾』个聲?」
「ああ、この山はボウボウ山さ、だからボウボウというのさ」
「啊!這座山安到『bo53 bo53』山,所以正會有『bo53 bo53』這種聲。」
「ふーん」
「fu~n」
そのうちに、タヌキの背負ったしばは大きく燃え出しました。
該量時,狐狸背等个樵燒著當猛。
「なんだか、あついな。・・・あつい、あつい、助けてくれー!」
「仰會恁樣呢?恁熱。...恁燒,救命喔!」
タヌキは背中に、大やけどをおいました。
狐狸个背囊熝傷一大搭,
次の日、ウサギはとうがらしをねって作った塗り薬を持って、タヌキの所へ行きました。
第二日,兔仔拿等用辣椒煉个藥膏來到狐狸个位所。
「タヌキくん、やけどの薬を持ってきたよ」
「狐狸君,送火熝藥來哦!」
「薬とはありがたい。まったく、カチカチ山はひどい山だな。さあウサギさん、背中が痛くてたまらないんだ。はやくぬっておくれ」
「承蒙你拿藥仔來,『kachi kachi』山還得人驚个山,兔仔君,背囊痛到當毋著,拜託煞摎𠊎膏藥仔。」
「いいよ。背中を出してくれ」
「好啊!背囊揙出來。」
ウサギはタヌキの背中のやけどに、とうがらしの塗り薬をぬりました。
兔仔就在狐狸背囊分火熝著个位所,膏辣椒仔煉个藥膏。
「うわーっ!痛い、痛い!この薬はとっても痛いよー!」
「阿姆哀!痛、還痛!這藥膏特別痛!」
「がまんしなよ。よく効く薬は、痛いもんだ」
「忍耐兜仔,有效个藥仔正會特別痛。」
そう言ってウサギは、もっとぬりつけました。
兔仔緊講緊摎佢膏較多兜仔。
「うぎゃーーーーっ!」
「ugia......」
タヌキは痛さのあまり、気絶してしまいました。
狐狸痛到昏忒。幾日以後狐狸个背囊醫好了,兔仔又湊狐狸去釣魚仔。
さて、数日するとタヌキの背中が治ったので、ウサギはタヌキを釣りに誘いました。
「タヌキくん。舟をつくったから、海へ釣りに行こう」
「狐狸君,船仔做好了,出海來去釣魚仔!」
「それはいいな。よし、行こう」
「該斯好哪啊!好、來去!」
海に行きますと、二せきの舟がありました。
出海个時節,有二條船仔。
「タヌキくん、きみは茶色いから、こっちの舟だよ」
兔仔講:「狐狸君,你係豬肝色所以你坐這條船仔。」
そう言ってウサギは、木でつくった舟に乗りました。
講煞,兔仔自家去坐樹仔做个船仔。
そしてタヌキは、泥でつくった茶色い舟に乗りました。
所以,狐狸坐泥做个豬肝色該條船仔。
二せきの船は、どんどんと沖へ行きました。
二條船仔漸漸駛離開海岸。
「タヌキくん、どうだい?その舟の乗り心地は?」
「狐狸君,仰般、坐船仔个感覺好無?」
「うん、いいよ。ウサギさん、舟をつくってくれてありがとう。・・・あれ、なんだか水がしみこんできたぞ」
「m11,好哦!兔仔君,承蒙你做一條船仔分𠊎,...這,仰會恁樣,水走落來咧!」
泥で出来た舟が、だんだん水に溶けてきたのです。
泥做个船仔漸漸分水溶忒咧。
「うわーっ、助けてくれ! 船が溶けていくよー!」
「哇!救命哦!船仔會溶淨淨了!」
大あわてのタヌキに、ウサギが言いました。
兔仔對該慌慌張張个狐狸講:
「ざまあみろ、おばあさんを殺したバツだ」
「堪該,這係你㓾死老阿婆个報應。」
やがてタヌキの泥舟は全部溶けてしまい、タヌキはそのまま海の底に沈んでしまいました。
無幾久,泥船仔歸條溶忒,狐狸就沉落海肚。
おしまい
煞咧
おまけ
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日本昔話を現代っぽくアレンジしたらこうなったシリーズ。
おまけ
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