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7月5日の日本の昔話
むかしむかし、 吉四六さんと言う、とてもゆかいな人がいました。 畑の真ん中には大きな石があって、これが吉四六さんの悩(なや)みの種です。 これがとても大きすぎて吉四六さんの力ではどうにもなりません。 「全く、邪魔な石だな。これがなければ、畑仕事が楽になるのに。 ・・・そうだ」 「実はこの前、馬を売って大金を手に入れたんだ。 「馬鹿だな」 その立て札には、 《この下に、金なし》 「吉四六さんは、本当に大馬鹿じゃ」 でもこれこそが、吉四六さんが思いついた名案なのです。 吉四六さんは、自分の畑に行ってみました。 するとあの大石のそばに、とても大きな深い穴が掘られているではありませんか。 誰かがこの下にお金があると思って、一所懸命に穴を掘ったのでしょう。 「よしよし、思った通りだ」
「えい!」 そして上から土をかぶせると、吉四六さんの畑からは邪魔な大石は消えてしまいました。 おしまい |
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