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7月13日の日本の昔話
オオカミとウサギ
狼摎兔仔搞囥尋仔
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
♪音声配信(html5) |
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音声 得本綾(コトリボイス) ラジオHP |
むかしむかし、ある野原に、ウサギの家がありました。
頭擺頭擺,在某田野肚有一隻兔仔竇。
このウサギの家には、お父さんとお母さんと三匹の子ウサギがいます。
在這隻兔仔竇裡肚有爺仔,哀仔還有三條細兔子。
ある日の事、お腹を空かせたオオカミがやってきて、
某日,一條肚屎枵个狼來了,
どんどん!と、家の戸をたたきながら言いました。
碰碰!大聲碰門,講:
「やい、早く戸を開けろ!開けないと、家をたたきこわすぞ!」
「噯,遽兜開門!若無,摎屋敲分佢爛!」
「お母さん、どうしよう?」
「阿姆,仰結煞?」
子ウサギたちは、お母さんにしがみつきました。
細兔子捉厥姆捉核核。
するとお父さんが、
厥爸就講:
「お前たちはお母さんと一緒に、早く裏口から逃げなさい。オオカミは、わしが引き受けるから」
と、言って、お父さんはオオカミの前に姿を現しました。
「你兜定著愛摎若姆煞煞對後門逃走,狼𠊎來對付佢。」,阿爸行到狼面前。
「やい、オオカミ!こっちを見ろ!」
「噯,狼!看這片!」
「おおっ、これはうまそうなウサギだ。よし、お前から食べてやるぞ」
「唉哦!這隻像當好食个兔仔,好,對你開始食!」
「そうはいくか!わしを食べたかったら、捕まえてみろ!」
「就恁樣!若係想食𠊎,來捉啊!」
こうして、オオカミとウサギの追いかけっこが始まりました。
狼摎兔仔開始走相追。
それを見て、子ウサギたちが言いました。
看著該个細兔子,講:
「このままじゃあ、お父さんが食べられてしまうよ」
「照恁樣下去,阿爸會分佢食忒。」
「はやく、なんとかしないと」
「無煞煞想辦法做毋得。」
「そうだ。みんなで助けよう。ぼくたちが、あちこちから飛び出すんだ」
「係呦。大家共下𢯭手。俚一儕飆一片。」
お母さんも、すぐに賛成しました。
阿姆黏時贊成。
「いいこと。誰かが捕まりそうになったら、別の一人が飛び出すのよ」
「好主意,若係有人會分佢捉著咧,另外一個人就愛跳出來哦。」
子ウサギたちはお母さんを先頭に、オオカミとお父さんの後を追いかけました。
細兔子跟在厥姆後背,追狼摎厥爺仔。
お父さんは大きな木のまわりをぐるぐると回って逃げていますが、もうだいぶん疲れている様子です。
厥爸繞等大樹捩捩轉走,像形當悿樣。
そこへお母さんが、しげみから飛び出して言いました。
所以,哀仔對草竇跳出來,講:
「オオカミさん、こっちよ」
「狼先生,在這位哊。」
オオカミはそれを見ると、
狼看著該,講:
「よし、お前が先だ!」
「好,先來解決你!」
と、お母さんを追いかけました。
斯轉過來追哀仔。
そしてお母さんがつかまりそうになると、しげみにかくれていた一匹の子ウサギが、
等哀仔像形會分狼捉著時節,草竇囥个一隻細兔子
「オオカミさん、こっちだよ」
講:「狼先生,在這。」
と、オオカミの前に飛び出しました。
跳在狼面前,
「よし、今度はお前だ!」
「好,這擺換你!」
オオカミは子ウサギを追いかけますが、ところが捕まりそうになると、また新しい子ウサギが飛び出してきます。
狼斯追細兔子,等像形會追著細兔子時節,草竇囥个另外一隻細兔子跳出來。
「オオカミさん、こっちだよ」
「狼先生,在這位。」
「オオカミさん、こっちよ」
「狼先生,在這位。」
「オオカミさん、こっちだ」
「狼先生,在這位。」
あっちのウサギ、こっちのウサギ、そっちのウサギ、向こうのウサギと、オオカミは追いかけているうちに疲れてへとへとになってしまいました。
該片个兔仔,這片个兔仔,哪片个兔仔,對面个兔仔,狼追上追下疲爬極蹶。
そこへ一番元気のいい子ウサギが、わざとゆっくり飛び出しました。
最有精神个細兔子在該片挑挑慢慢弄出來。
「オオカミさん、ここだよ」
「狼先生,在這位。」
(よし、こいつは足がのろそうだ)
(好,這條像形盡慢。)
オオカミは最後の力をふりしぼって、その子ウサギを追いかけました。
狼用伸著个力去追該條細兔子。
子ウサギは古い井戸のところまで逃げると、その上をぴょんと飛び越えました。
細兔子走到古井該位,跳過去。
「逃がすものか」
「想愛逃走係無?」
それに続いてオオカミも井戸を飛び越えようとしましたが、すっかり疲れていたオオカミは足がもつれて井戸の中へ落ちてしまいました。
後背追來个狼,也想跳過井,毋過,疲癆過度歸身軟怠怠跌落深井裡肚。
「たっ、助けてくれー!おれは泳げないんだー!」
「救,救命哦!𠊎毋會泅水!」
それを聞いたお父さんが、井戸の中のオオカミに言いました。
聽著个爺仔,走去摎井裡肚个狼講:
「助けてやってもいいが、二度とウサギを襲わないと約束するか?」
「救你做得,你愛保證不會再過攻擊兔仔無?」
「ああ、約束する! だから助けてくれ!」
「好,𠊎保證!所以煞救𠊎!」
「本当だな?」
「有影無?」
「本当だー!」
「正經!」
そこでウサギの親子は、井戸からオオカミを助けてやりました。
兔仔家庭摎狼救出井。
それからこのオオカミはウサギとの約束を守って、二度とウサギを襲わなかったそうです。
聽講狼過後信守對兔仔个承諾,無再過攻擊兔仔。
おしまい
煞咧
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