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7月10日の小話
川の深さ
一人旅の老人が川を渡ろうとしていると、向こうから耳の聞こえない人が川を渡って来ました。 「もし、川は、深うございますか?」 耳の聞こえない人は自分の耳を指さして、耳が聞こえない事を老人に教えました。 すると老人は、相手が耳の聞こえない人とは気がつかずに、 「何と! あさそうに見えたが、耳まであるのか。では、渡るのは止めにしよう」 と、帰って行きました。
♪ちゃんちゃん (おしまい)
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