福娘童話集 > きょうの日本昔話 福娘童話集 きょうの日本昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 


福娘童話集 > きょうの日本昔話 > 7月の日本昔話 > タヌキと彦一

7月10日の日本の昔話

タヌキと彦一

タヌキと彦一
彦一(ひこいち)話 → 彦一について

日本語  ・英語中国語

日本語&英語日本語&中国語

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「エマ」  睡眠導入エマちゃんねる

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「ひつじも眠る朗読チャンネル」  【本気で眠りたいあなたへ】ぐっすり眠れる日本昔話集(睡眠用)

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読
【大人も子供も眠れる睡眠用朗読】日本昔話特集 クスッと笑えるとんち 彦一特集 元NHKフリーアナ 読み聞かせ

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「森っ子

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「きべだよ。

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「【やさしく朗読】ま る / M A R U

♪音声配信(html5)
音声 朗読の翼

♪音声配信(html5)
音声 おやすみなさい。またあした。

♪音声配信(html5)
音声 さぼてん

 むかしむかし、彦一(ひこいち)と言う、とてもかしこい子どもがいました。
 この彦一の家の裏山には一匹のタヌキが住んでいて、毎日旅人にいたずらをしては喜んでいました。

 ある晩の事、タヌキは旅人に化けると、彦一の家にやって来ました。
「こんばんは、ちょいと、ひと休みさせてくださいな」
 戸を開けた彦一は、この旅人は裏山のタヌキに違いないと思いましたが、知らぬ顔で家へ入れてやりました。
 しばらくするとタヌキは、彦一に尋ねました。
「ところで彦一どんには、何か怖い物はあるか?」
 それを聞いた彦一は、このタヌキをからかってやろうと思いました。
「う~ん、怖い物か。
 そう言えば、一つだけあった。
 でも恥ずかしいから、誰にも言わないでくれよ。
 実はな、まんじゅうが怖いんじゃ」
「えっ? まんじゅう?
 あの、食べるまんじゅうか?!
 あはははははっ、まんじゅうが怖いだなんて」
「ああ、やめてくれ!
 おら、まんじゅうって聞いただけで、体が震えてくるんだ。怖い怖い」
  ブルブルと震える彦一を見たタヌキは、
(これは、いい事を聞いたぞ)
と、大喜びで、山へ帰って行きました。

 次の朝、彦一が目を覚ましてみると、何と家の中に出来たてのまんじゅうが、山ほど積まれていました。
「おっかあ、馬鹿なタヌキからまんじゅうが届いたぞ。さあ、一緒に食おう」
 彦一とお母さんは大喜びで、タヌキが持ってきたまんじゅうを食べました。
 その様子を見ていたタヌキは、だまされたと知ってカンカンに怒りました。
「ちくしょう! タヌキが人間にだまされるなんて! この仕返しは、きっとするからな!」
 そしてその日の夜、タヌキは村中の石ころを拾い集めて、彦一の畑に全部放り込んだのです。
(えっへへ。これで彦一のやつ、畑仕事が出来ずに困るだろう)

 よく朝、畑仕事に来た彦一とお母さんは、畑が石ころだらけなのでびっくりです。
「ああ、家の畑が!」
 お母さんはびっくりして声をあげましたが、しかしそれがタヌキの仕業だと見抜いた彦一は、わざと大きな声でお母さんに言いました。
「のう、おっかあ。
 石ごえ三年というて、石を畑にまくと三年は豊作(ほうさく)だと言うからな。
 誰がしたかは知らんが、ありがたい事だ。
 これが石ではなくウマのフンじゃったら、大変な事じゃったよ」
 それを隠れて聞いていたタヌキは、とてもくやしがりました。
(ちくしょう! 石ごえ三年なんて、知らなかった。・・・ようし、石ではなく、ウマのフンなら大変なんだな)
 そしてその晩、タヌキは彦一の畑の石を全部運び出すと、今度はウマのフンを彦一の畑にうめておいたのです。

 さて、タヌキのまいたウマのフンは、とてもよいこやしになって、秋になると彦一の畑ではとても見事な作物がたくさん取れました。
「ちくしょう。おらでは、どうしても彦一にはかなわねえ。・・・くやしいよう」
 作物の実った畑を見て、くやし泣きをするタヌキに、彦一が声をかけました。
「おーい、タヌキどん。お前にも、家の畑でとれたサツマイモを分けてやるぞ。何しろお前のまいたこやしのおかげで、とてもよく育ったからな」
「あっ、ありがとう」

 それからはタヌキはいたずらをやめて、裏山でおとなしく暮らしたということです。

おしまい

前のページへ戻る


     7月10日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
納豆の日
きょうの誕生花
グロキシニア(Gloxinia)
きょうの誕生日・出来事
1991年 前田 敦子 (タレント)
恋の誕生日占い
人を引きつけるオーラで、男の子も女の子も集まります
なぞなぞ小学校
ハンガーを使わない県は?
あこがれの職業紹介
児童福祉司
恋の魔法とおまじない 192
恋愛運アップのおまじない
  7月10日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
タヌキと彦一
きょうの世界昔話
かしこい大臣
きょうの日本民話
鬼が笑う
きょうのイソップ童話
サヨナドリとタカ
きょうの江戸小話
川の深さ
きょうの百物語
ものを言うネコ

福娘のサイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日などを紹介
福娘童話集
日本最大の童話・昔話集
さくら SAKURA
女の子向け職業紹介など
なぞなぞ小学校
小学生向けなぞなぞ