福娘童話集 > きょうの日本民話 福娘童話集 きょうの日本民話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 


福娘童話集 > きょうの日本民話 > 10月の日本民話 >金魚に取りつかれた若者

10月29日の日本民話

金魚に取りつかれた若者

金魚に取りつかれた若者
福井県の民話福井県情報

日本語 ・日本語&中国語

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
金魚の折り紙きんぎょ

 むかしむかし、敦賀(つるが)の浜の浦底(うらそこ)の里に水のきれいな大池があって、赤白斑(あかしろまだら)の美しい金魚が住んでいました。
 誰もがその美しい金魚を自分の物にしたいと思いましたが、しかし村の長老たちから、
「あの金魚は、池の主のお使いだ。それを取るような事があれば、きっとたたりがあるぞ」
と、言われていたので、村人はみんなこわがって近よらなかったそうです。

 ある日の事、漁師の猪之助(いのすけ)という若者が、たまたまこの池のそばを通りかかると、池の中から金魚たちのかなしい歌声が聞こえてきたのです。
♪出たいな、出たいな、この池を
♪早く出たいな、行きたいな
♪海をわたって、竜宮へ
♪月夜の晩に、行きたいな
 この歌を耳にした猪之助は金魚に心を奪われて、毎日のように池をのぞきに行きました。
 それを知った村人や長老は、
「猪之助、目を覚ませ。二度とあの池に行くな。命をとられてしまうぞ」
と、引き止めましたが、金魚にとりつかれた猪之助の耳には届きません。

 そして十五夜の美しい満月の夜、池に出かけた猪之助は池のふちにぞうりだけを残して姿を消しました。
 すると不思議な事に、その日から池の金魚もいなくなったそうです。

おしまい

前のページへ戻る


    10月29日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
ホームビデオ記念日
きょうの誕生花
銀杏(いちょう)
きょうの誕生日・出来事
1968年 つんく♂(音楽プロデューサー)
恋の誕生日占い
社交的で気配り上手な素直で優しい女の子
なぞなぞ小学校
足も羽もない虫は?
あこがれの職業紹介
百貨店(スタッフ・店員)
恋の魔法とおまじない 303
良いことを呼び寄せる
 10月29日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
しずが浦のタヌキ
きょうの世界昔話
悪がしこいクモ
きょうの日本民話
金魚に取りつかれた若者
きょうのイソップ童話
鳥刺しとマムシ
きょうの江戸小話
はやく走る
きょうの百物語
大蛇に変身した奥さん

福娘のサイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日などを紹介
福娘童話集
日本最大の童話・昔話集
さくら SAKURA
女の子向け職業紹介など
なぞなぞ小学校
小学生向けなぞなぞ