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世界のわらい話 第23話

キツネとガチョウ
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むかしむかし、あるキツネが草原ヘやってきました。
草原には、よくふとったガチョウのむれがすわっていました。
すると、キツネはわらいながらいいました。
「これはついているぞ。これだけいれば、とうぶん食べ物に困ることはない」
キツネに気づいたガチョウのむれは、あわれっぽく命ごいをはじめました。
でも、キツネはすこしもききいれようとはしません。
「命ごいをしてもむださ。おまえたちは、みんな死ぬことにきまってるんだ」
すると一羽のガチョウが、勇気をだしていいました。
「わたしたちあわれな鳥どもが、このわかい元気いっぱいの命をどうしてもすてなければならないのでしたら、どうかそのまえに、わたしたちがおいのりをすることをおゆるしください。みんなが罪のあるままで死にませんように。それさえすみましたら、わたしたちはあなたの前に一列にならびましょう」
「よかろう」
と、キツネはいいました。
「それはもっともなことだ。さあ、いのるがいい、ぼくはそのあいだ、待ってやろう」
まずさいしょの一羽が、ひどく長いいのりをはじめました。
ガア、ガア、ガア、ガア・・・。
さいしょの一羽がなかなか終わらないので、二番目は待ちきれずに、
ガア、ガア、ガア、ガア・・・。
と、はじめました。
それから三番目、四番目と、それにならいました。
こうしてしまいには、みんながいっしょになって、ガア、ガア、ガア、ガアとなきました。
そして今でも、
ガア、ガア、ガア、ガアとないているのです。
おしまい

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