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世界のわらい話 第26話

ウサギのツノ
ザンビアの昔話 → ザンビアの国情報
むかしむかし、ゾウが宴会(えんかい)を開こうと思いつきました。
そこでビールやごちそうの用意をすると、けものたちをよんでいいました。
「このビールは、ツノのあるものだけに飲ませてやる。ツノのないものはだめだ」
けものたちはゾウをこわがっていましたから、みんなおとなしくいうことを聞きました。
けれども、ウサギは自分にツノのないのがざんねんでなりません。
「おいしいビールだろうなあ。なんとかして、宴会にいく方法はないかな? そうだ、ツノを手に入れればいいんだ」
ウサギはしげみにかくれて、若いシカがくるのをまちました。
そしてシカがしげみのそばを通りすぎようとしたとき、シカの背中に飛びのったウサギは、すばやくシカのツノをきりとって、自分の頭にはりつけたのです。
こうしてウサギは、大いばりでゾウの宴会にでかけていきました。
ゾウはウサギを見ると、おどろいていいました。
「ウサギのツノが、一番りっぱじゃないか。たいしたものだ。さあさあ、えんりょなく飲め」
ほかのけものたちも、口をそろえてウサギのツノをほめました。
ウサギは、ビールをだれよりもたくさん飲みました。
よっぱらって、フラフラになるほど飲みました。
そこへとつぜん、年よりのシカがやってきました。
ウサギは、シカにたずねました。
「おやおや、ずいぶんおそくおいでだね? おじいさんにはツノがないのかい?」
「わしは、おまえがどんな顔をして、ビールを飲んでいるか見物にきたのさ」
と、年よりのシカはこたえて、ウサギのそばにすわりました。
そして、ウサギのほうにそっとからだをかがめて、ヒソヒソ声でいいました。
「はりつけたものは、はげてしまうぞ」
お客のけものたちは、シカがウサギにどんなないしょ話をしたのか、知りたがりました。
ウサギは笑って、こたえました。
「こんなじいさんのことなんか、気にしなくてもいいじゃありませんか。なにね、シカのじいさんはごちそうをたべすぎて、くだらんことをブツブツいってるんですよ」
年よりのシカはそれを聞いて、こんどは大声でいいました。
「はりつけたものは、はげてしまうさ!」
ゾウとお客たちは、ウサギのツノをジロジロながめました。
ウサギはビックリして、ガタガタとふるえだしました。
そのとたんに、はりつけたツノがはげて、地面に落ちてしまいました。
ウサギはいちもくさんに、にげていきました。
おしまい

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