ゲラゲラわらう 世界のわらい話 ☆福娘童話集☆ 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
福娘童話集 > ジャンル別 > 世界のわらい話 > 3つの願い
お話しの移動
・ 福娘童話集

・ ジャンル別

・ 世界のわらい話 (全50話)

→  1話 〜 10話
→ 11話 〜 20話
→ 21話 〜 30話
→ 31話 〜 40話
→ 41話 〜 50話
- 広 告 -
 


世界のわらい話 第1話

3つの願い

三つの願い
フランスの昔話 → フランスの国情報

 むかしむかし、町のはずれに、主人とおかみさんだけでやっている、小さな料理屋がありました。
 この夫婦は、とくべつに金持ちではありませんが、毎日の食べるものには不自由せず、健康にもめぐまれて、幸せにくらしていました。
 ある日の夕方のこと、金ピカの服を着た、伯爵(はくしゃく)と伯爵夫人(はくしゃくふじん)が、金の馬車(ばしゃ)にのって、料理屋のまえを通りました。
 それを見て、おかみさんがいいました。
「あの人たちみたいに、わたしも一度でいいから、すてきなボウシをかぶり、耳かざりをして、馬車にのってみたいものだわ」
 すると、主人もいいました。
「そうだな。何をするのにも、めしつかいに手つだってもらい、いばっていられたら、いうことはないさ」
 このおかみさんはスタイルがよく、目のパッチリとした色白の美しい人でした。
「ねえ、おまえさん。わたしが真珠(しんじゅ)の耳かざりをして、なぜいけないのさ」
「そりゃ、いけないっていうことはないさ。そんなこというんなら、おれだって毎日、おいしい酒をあびるほど飲んで、楽しくくらしたいさ」
 こんなことをいっているうちに、二人には自分たちの生活が、急にみすぼらしく見えてきたのです。
 家のまえを通る貴族(きぞく)を見るたびに、うらやましい気持ちがおこり、とたんに自分たちには、苦労ばかりしかないように思われてきたのです。
 おかみさんは、ため息をつきながらつぶやきました。
「こういう時に仙女(せんにょ)がいてくれたらねえ。仙女が魔法のつえをひとふりすれば、たちまちねがいがかなうっていうのはどうだい?」
 こういったとたん、家の中にサッと光のようなものがさしこんだのです。
 二人はおどろいて、ふりかえってみたのですが、だれもいません。
 しかし、家の中には、たしかに人の気配を感じるのでした。
「なんだか、気味が悪いね」
 二人が顔を見あわせていると、そこへスーッと、女の人があらわれたのです。
「あなたたちの話は、みんな聞きました。もう、ふへいをいう必要はありません。ねがいごとを三つ、口でとなえなさい。注意をしておきますが、三つだけですよ」
 仙女はそれだけいうと、スーッと消えました。
 主人とおかみさんは、しばらくポカンと、口をあけたままでしたが、やがて主人が、ハッとしていいました。
「おいおい、おまえ、聞いたかい!」
「ええ、たしかに聞きました。三つだけ、ねがいがかなうって」
 二人はおどろいていましたが、だんだんに、うれしさがこみあげてきました。
「えへヘへへ。ねがいごとは三つだけか。そうだな。一番はやっぱり、長生きできることだな」
「おまえさん、長生きしたって、はたらくばかりじゃつまらないよ。なんといっても、金持ちになるこったね」
「それもそうだ。大金持ちになりゃ、ねがいごとはなんでもかなうからな」
 二人は、あれこれ考えました。
「ねえ、おまえさん、考えてたってはじまらないさ。急ぐことはないよ。ひと晩ねれば、いい知恵(ちえ)もうかぶだろうよ」
 こうして二人は、いつものように仕事にとりかかりました。
 しかしおかみさんは、台所仕事をしていても、三つのねがいごとばかりが気にかかって、仕事がすすみません。
 主人のほうも、ブドウ酒やごちそうが目のまえにちらついて、仕事がすすみません。
 長い一日がおわって、夜になり、二人はだんろのそばに腰をおろしました。
 だんろの火はごうごうもえ、あやしい光をなげかけていました。
 おかみさんは、だんろの赤い火につられて、思わずさけびました。
「ああ、なんて美しい火だろう。この火で肉をあぶりやきしたら、きっとおいしいだろうね。今夜はひとつ、一メートルもあるソーセージでも食べてみたいもんだわ」
 おかみさんがそういいおわったとたん、ねがいごとがかなって、大きなソーセージがバタンと、天井からおちてきました。
 すると、主人がどなりました。
「このまぬけ! おまえの食いしんぼうのおかげで、だいじなねがいごとを使ってしまった。こんなもの、おまえの鼻にでもぶらさげておけ!」
 主人がいいおわるかおわらないうちに、ソーセージはおかみさんの鼻にくっついてしまいました。
 あわててひっぱってみましたが、どうしてもとれません。
 きれいだったおかみさんの顔は、長いソーセージがぶらさがって、見られたものではありません。
 おかみさんは、大声でなき出しました。
 それを見て、主人はいいました。
「おまえのおかげで、だいじなねがいごとをふたつもむだにしてしまった。さいごはやっぱり、大金持ちにしてほしいとおねがいしようじゃないか」
 おかみさんはなきじゃくりながら、足をドタバタさせました。
「おだまり! もうたくさんだ。さいごのねがいは、たったひとつ。どうぞ、このソーセージが鼻からはなれますように」
 そのとたん、ソーセージは鼻からはなれ、おかみさんはもとの美しい顔にもどりました。
 それから二人は、二度と不平などいわず、今のくらしをたいせつにしたということです。

おしまい

 前のページへ戻る

ジャンルの選択
・有名な話 日本 世界
・こわい話 日本 世界
・わらい話 日本 世界
・感動話 日本 世界
・とんち話 日本 世界
・悲しい話 日本 世界
・ふしぎ話 日本 世界
・恩返し話 日本 世界
・恋物語 日本 世界
福娘童話集
人気コーナー
きょうの新作昔話
未公開の童話・昔話を毎日
一話ずつ公開
おはなし きかせてね
福娘童話集をプロの声優・ナレーターが朗読
小学生童話
幼稚園から小学6年生まで、学年別の童話・昔話集
おくすり童話
読むお薬で、病気を吹き飛ばそう!

福娘の姉妹サイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診