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3月13日の世界の昔話

小人とクツ屋
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むかしむかし、あるところに、まじめなクツ屋がいました。
クツ屋は毎日まじめに働いているのに、だんだん貧乏(びんぼう)になり、とうとう一足分のクツの皮しかのこらなくなりました。
クツ屋は、その最後の皮をクツの形に切っておいて、その日は寝てしまいました。
次の日の朝、目を覚ましたクツ屋はビックリ。
クツが一足、ちゃんとできあがっていたのです。
そのクツはとてもすばらしい出来だったので、とても良いねだんで売れました。
クツ屋はそのお金で、二足分の皮を買いました。
そして、その皮をクツの形に切ったところで、また寝てしまいました。
すると次の日の朝にも、立派なクツが二足できあがっていました。
それから毎日、ずっと同じ事が続きました。
二足が四足になり、四足が八足、八足が十六足、十六足が三十二足・・・と、どんどんクツがふえていったので、クツ屋はすっかりお金持ちになりました。
ある日、クツ屋はおかみさんと一緒に、一晩中起きていることにしました。
だれがあのすばらしいクツをつくっているのか、知りたくなったからです。
夜中になると、はだかの小人が二人現れました。
二人の小人は小さな手ですばやく皮をぬい、たたいて形をととのえると、あっと言う間にクツを作り上げました。
おかみさんは言いました。
「クツをつくってくれたおれいに、あのこびとたちに服をぬってあげるわ。はだかじゃさむそうだもの。あなたは小さなクツをつくってあげたら」
クツ屋も、それがいいと言いました。
つぎの夜、いつものクツの皮の代わりに、おかみさんがぬった小さなシャツとズボンとチョッキ、それにクツ下とクツを二足ずつ置いておきました。
すると小人たちは大喜びで服を着て、そこら中を飛びはねながら歌いました。
♪これで、ぼくらはかわいい小人。
♪もう、クツ屋じゃなくなっちゃった。
大声で歌ったりおどったりしながら、外に出て行き、そのまま二度と現れませんでした。
けれども、クツ屋のクツはそれからも飛ぶように売れつづけ、クツ屋はしあわせにくらしました。
おしまい