アレルギーをやわらげるお薬童話 福娘童話集
 


福娘童話集 > お薬童話 > アレルギーをやわらげる おくすり童話

百目

百目(→詳細)

 むかしむかし、春の日ざしがだいぶかたむきかかったころ。
 ひとりの商人が、荷物をせおって山道をいそいでいました。
 あたりはシーンとして、商人の足音だけが山の中にひびきわたります。
 商人はビクビクしながら、ほそい山道を進んでいきました。
 ふと前をみると、だれか先をいくものがいます。
 商人はホッとして。
「やれやれ、これでやっと道づれができたわい」
 いそいで追いつくと、声をかけました。
「なんとも、おみ足のおはやいことで」
「へえ」
 なんと、ふりむいた男は盲目(もうもく→目の見えない人)でした。
 両目とも、かたくふさがっています。
 商人は、ふと思いました。
(めくらなのに、つえも持たんで、なんであんなにはやく歩けるんじゃろう)
 商人は盲目のあとを歩きながら、話しかけました。
「あんたさんは、目が不自由のようですのに、よくまあ、はように歩けますなあ」
 話しあいてができたうれしさに、商人はきかれもしないのに、どんどんしゃべりました。
 村のまつりで反物(たんもの→衣服)を売ってもうけたこと、まつりの山車(だし→まつりなどで引く、飾りのついた車)のみごとだったこと、娘たちの着物や帯のはやりのこと、なんのかんのと、しゃべりつづけました。
 盲目は、ただ、
「ふんふん、ふんふん」
と、うなずくばかりです。
 山道が、ひどい石ころ道になりました。
 盲目は、じょうずに石をよけながら歩いていき、商人のほうは、ついていくのがやっとです。
と、盲目が、ピタリと立ちどまりました。
(やれやれ、小便でもする気かな)
 商人が、一息つこうとすると、
「ほう、こんなところにも、春がかくれておりますわい」
 みょうなことをいって、盲目は身をかがめました。
 商人がのぞきこむと、草のかげに、チラリとスミレの花がのぞいています。
 商人はおどろきました。
(こやつ、めくらのくせに。しかもこの日ぐれがたに、よくもこんな小さな花を)
 なんだか、ゾッとしてきました。
が、あわてて、つくり笑いをしながらいいました。
「おまえさんはめくらなのに、このわしよりよっぽど、よう見えるようですなあ」
 すると盲目は、
「なあに、めくらというものは、なんでも見えるもんですよ」
 そういって、またどんどん歩きだしました。
 商人もしかたなく、あとからどんどんついていきます。
 日がおちると、山の中はきゅうに暗くなりました。
 商人がちょうちん(→詳細)をともすと、盲目がいいました。
「すまんことですが、あかりをちょっと、かしてもらえんでしょうか。わらじ(→詳細)のひもをむすびなおしたいんで」
「・・・? ・・・さあさあ、どうぞ」
(目が見えないのに、あかりとは?)
と、思いましたが、商人は足もとにちょうちんをさしだしてやりました。
 盲目が着物のすそをまくりあげたとたん、商人は、
「ウヒャーー!」
と、さけんで、こしをぬかしてしまいました。
 なんと、盲目のひざから足もとにかけて、ギラギラと光る目玉が、百もついていたそうです。

おしまい

前のページへ戻る

子どもの病気相談所
トップページへ
病気の検索
WEB問診
カテゴリー別
あいうえお順
キーワード検索
お役立ち情報
緊急対応マニュアル
家庭のツボ療法
病気を改善 料理薬
病気を改善 お薬童話
予防接種の豆知識
安全な市販薬
夏の虫さされ特集
よくある質問Q&A
無料の電話相談リンク
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識