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8月1日の日本の昔話

桃太郎

桃太郎
桃太郎(完整版)

福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
桃の折り紙もも 犬の折り紙いぬ 猿の折り紙さる 鳥の折り紙とり

♪音声配信(html5)
朗読 : 天兎  サイト : c:am_twitcastingさんのライブ

むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがありました。
頭擺頭擺,某一隻位所,戴一個老阿公摎老阿婆。


まいにち、おじいさんは山へしば刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。

逐日,老阿公去山頂撿樵,老阿婆去河壩脣洗衫。


ある日の事、おばあさんが川で、洗濯をしていますと、川上から大きな桃が一つ、

有一日,老阿婆在河壩脣洗衫个時節,一隻大桃仔,


ドンブラコッコスッコッコ
don brakokkosukkokko


ドンブラコッコスッコッコ
don brakokkosukkokko


と、流れて来ました。

輪等下來。


「おやおや、これはみごとな桃だこと。おじいさんへのおみやげに、家へ持って帰りましょう」

「唉哦,還靚个桃仔哪。拿轉去分老阿公做等路。」

おばあさんは、そう言いながら、腰をかがめて桃を取ろうとしましたが、桃は遠くて手がとどきません。

老阿婆一片講,一片下去想愛摎桃仔起來,但係桃仔忒遠,拿毋著。


そこで、おばあさんは、

老阿婆就,

あっちの水は、かあらいぞ。
該片个水較鹹哦。

こっちの水は、ああまいぞ。
片个水較甜哦。


かあらいよけて
請閃開鹹水。


ああまい水に、よって来い。
水。


と、歌いながら、調子よく手をたたきました。

緊唱歌仔緊心情快樂个拍手。

すると

過後桃仔就

ドンブラコッコ、スッコッコ
don brakokkosukkokko


ドンブラコッコスッコッコ
don brakokkosukkokko


おばあさんのれてました
輪到老阿婆面前。


おばあさんは、にこにこしながら桃を拾い上げると、

老阿婆笑咪咪拈起桃仔後,講:

「さあ、早くおじいさんと二人で分けて、食べましょう」

「這下做得,煞煞摎老阿公兩儕共下切開來食。」


と、桃を洗濯物と一緒にたらいの中に入れて、家に持って帰りました。

過後,就摎桃仔、洗好个衫褲放落盆仔,帶轉屋下去。


夕方になると、やっとおじいさんは山からしばを背負って帰って来ました。

臨暗仔,老阿公撿樵轉夜了。


「おばあさん、今帰ったよ」

「老阿婆,𠊎轉來了。」


「おや、おじいさん、待っていましたよ。さあ、良い物があるから、早くお上がんなさい」

「噯,老阿公,𠊎等你盡久了。來哦,有一隻好東西,煞煞來食。」


「ほう、良い物とは、一体何だね」

「好,好東西到底係麼个?」


おじいさんがわらじをぬいで家に入ると、おばあさんは戸棚の中からさっきの桃を持ってきて言いました。

老阿公脫忒草鞋行落屋,老阿婆對櫥仔裡肚拿出桃仔,講:

桃太郎 大きな桃がドンブラコ

「ほら、大きな桃でしょう」
「噯,這隻桃仔有大無?」


「ほほう、これはこれはみごとな桃だ。これはどうしたのだ?」

hohou,這個桃仔還靚哦,發生麼个事情?」


「今日、川で拾って来たのですよ」

「今晡日,在河壩拈轉來个。」


「桃を川で拾うとは、それはめずらしい」

「在河壩拈轉來个、該還難得哦。」


「では、さっそく食べるとしましょう。おじいさん、悪いですけど、桃を切ってくださいな」

「該遽來食。老阿公,敗勢,請你來切桃仔。」


「よし、わかった」

「好,𠊎來切。」


おじいさんがそう言って、包丁で桃を切ろうとすると、突然桃がブルブルと震えて、パカンと二つに割れました。

老阿公講後,擎起菜刀愛切桃仔時節,桃仔忽然間緊顫,必做兩析。


そして桃の中から、

桃仔裡肚傳出


「おぎゃあー、おぎゃあー」

on 11nga24on11 nga24。」


と、かわいらしい赤ちゃんが、元気良く飛び出したのです。

得人惜个嬰兒仔,當有元氣跳出來。


「なんと!」

「仰會恁樣!」

「おや、まあ」

「哦,這。」


おじいさんもおばあさんもびっくりしましたが、おばあさんはその赤ちゃんを大事そうに抱き上げて言いました。

老阿公摎老阿婆嗄著驚,老阿婆非常細義揇起嬰兒仔,講:


「わたしたちが、いつも子どもがほしいと言っていたから、きっと神さまがこの子を授けて下さったにちがいありませんよ」

「因為𠊎兜長透想愛有一個細人仔,定著係神明送這個細人仔分𠊎無毋著。」


「ああ、きっとそうだ」

「啊,絕對係恁樣。」


おじいさんとおばあさんは、すぐにお湯を沸かすと、洗濯物を入れるたらいにお湯を入れて、さっ
そく赤ちゃんをうぶ湯につからせました。
老阿公摎老阿婆煞煞暖水,摎燒水倒落洗衫盆,黏時摎嬰兒仔洗身。

すると赤ちゃんは気持ちよさそうに笑うと、

嬰兒仔心情鬆爽樣笑咪咪,


「うーーん」

m11。」


と、大きくのびをしたのです。

一聲,伸一下懶筋。


するとその赤ちゃんの力がとても強くて、おばあさんはころんと転んでしまいました。

毋過,嬰兒仔个力頭當大,老阿婆嗄跌到滾滾翻。


「おやおや、何と元気のいい子だろう」

「唉哦,恁有元氣个嬰兒仔!」


おじいさんとおばあさんは顔を見合わせると、おかしそうに笑いました。

老阿公摎老阿婆你看𠊎𠊎看你,笑著當奇怪樣。


そしてこの赤ちゃんは、桃の中から生まれた子なので、『桃太郎』と名付けられました。

這個嬰兒仔係對桃仔暴出來个,所以名仔安到『桃太郎』。

おじいさんとおばあさんは、桃太郎をそれはそれは大事に育てました。

老阿公摎老阿婆盡心盡力撫養桃太郎。


赤ちゃんの頃から力の強い桃太郎は、成長するにつれてどんどん強くなり、まだ子どもながら近所の村
で桃太郎にすもうで勝てる者は大人でもいないほどでした。
從細就當大力个桃太郎,隨年齡緊大,佢變著越砸磳。細人仔个時節,就近村莊个大人無一個人揇腰交揇得贏桃太郎。


でも、桃太郎はとてもやさしい子どもで、おじいさんとおばあさんにとても親孝行をしました。

毋過桃太郎係一個非常善良个細人仔,對厥公、厥婆非常有孝。


桃太郎も、ついに十五才になりました。

桃太郎總算十五歲了。


自分でも日本一力が強いと思った桃太郎は、いつかその力をみんなの役に立てたいと思うようになりました。

認為自家在日本係第一大力个桃太郎,想著總有一日愛用著這種力量。


そこへ、あちこちを旅して回る旅人から、桃太郎はこんな話しを聞いたのです。

桃太郎對一個去各處旅行轉來个人聽到恁樣个故事。


「何年も何年も船をこいで行くと、遠い海の果てに『鬼ヶ島』というところがある。

「經過幾下年撐船正會到,在當遠个大海尾頭,有一隻安到『鬼島』个地方。


そこには悪い鬼どもが、くろがねのお城に住んでいて、あちこちの国から奪ってきた宝物を守っているそうだ」

聽講,該位有當多惡鬼戴在烏鐵做个城堡裡肚,掌等從各國搶來个金銀財寶。」


この話しを聞いた桃太郎は、その鬼ヶ島へ行ってみたくなり、おじいさんとおばあさんの前へ出て言いました。

聽著這個故事个桃太郎,就想愛去鬼島看,就去見老阿公摎老阿婆,講:

どうか、わたしを旅に出させて下さい」

「拜託,分𠊎出去旅行。」


おじいさんとおばあさんは、びっくりです。

老阿公摎老阿婆嗄著驚。


「旅って、どこへ行くつもりだ」

「去旅行,愛去哪位?」


「はい、鬼ヶ島へ行って、悪い鬼をせいばつに行こうと思います」

「係,𠊎想愛去鬼島,收拾惡鬼。」


「ほう、それはいさましい事だ」

hou11,該係當勇敢个事。」


「そんな遠方へ行くのでは、さぞお腹が空くでしょうから、お弁当をこしらえてあげましょう」

「愛去恁遠个所在,你定著會肚屎枵,所以𠊎來準備飯包分你帶去。」

おじいさんもおばあさんも桃太郎の強さを知っていましたから、桃太郎が鬼ヶ島へ行くのを喜びました。

老阿公摎老阿婆都知桃太郎恁砸磳,桃太郎去鬼島佢兜當歡喜。


おじいさんとおばあさんは、庭のまん中に大きな臼を持ち出すと、

老阿公摎老阿婆拿出大舂臼放在庭院中央,


「ぺったん、ぺったん、ぺったんこ。ぺったん
ぺったんぺったんこ
弁当のキビ団子をつきました
binpiangbinpiangbinpiangbinpiangbinpiangbinpiang。」
舂黍米飯糰準備做飯包。


そして桃太郎はおじいさんが用意したお侍の着るような陣羽織
(じんばおり)を着て、刀を腰にさしてもうと、出来上がったばかりのキビ団子の袋をぶら下げました。
桃太郎著等老阿公摎佢準備好个武士著个陣羽織,在囊腰仔配隻劍還掛一袋堵堵做好个黍米飯糰。

そして桃の絵の描いてある軍扇も作ってもらいました。

還做一支畫有桃仔圖个指揮扇仔。

桃太郎 鬼ヶ島へ出発

「では、お父さん、お母さん、鬼ヶ島へ鬼退治に行ってまいります」
「阿爸,阿姆𠊎來去鬼島消滅惡鬼。」


「ああ、立派に鬼を退治してくるがいい」

「啊,請一定愛消滅惡鬼。」


「体に気をつけて、けがをしないようにね」

「愛注意自家个身體,毋好著傷。」


「なに、大丈夫ですよ。わたしには日本一のキビ団子がありますから。では、ごきげんよう」

「麼个,無相干,𠊎有日本最好个黍米飯糰,你兩老愛保重。

桃太郎は元気な声をのこして出ていき、おじいさんとおばあさんは、桃太郎の姿が見えなくなるまで見送っていました。

桃太郎留下當有元氣个聲音就出去,老阿公摎老阿婆送桃太郎,直直到看毋著。

さて、鬼ヶ島へ出発した桃太郎がずんずん進んで大きな山に来ると、草むらの中から、

出發去鬼島个桃太郎盡遽就行到一座大山,草竇肚


ワンワン、一匹のイヌがかけてました
走出一條狗「wangwang」滾緊吠,

桃太郎が振り返ると、犬は桃太郎にていねいにおじぎをして言いました。

桃太郎斡頭去看時節,狗非常有禮貌摎桃太郎行禮。

「桃太郎さん、桃太郎さん。どちらへおいでになりますか?」

「桃太郎先生、桃太郎先生,你愛去哪位?」


「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くのさ」

𠊎愛去鬼島消滅惡鬼。」


それでは、わたしもお供させてください」

「該恁樣,拜託分𠊎摎你共下去。」


「よし、わかった。それでは日本一のキビ団子をやるからついて来い」

「好,了解,𠊎會拿日本最好个黍米飯糰分你,所以愛跟著來。」


こうして犬はキビ団子を一つもらって、桃太郎のお供に加わりました。

所以,這隻狗得著一隻黍米飯糰,並加入桃太郎行列。

りてしばらくすると、桃太郎りました
下山一段時間後,桃太郎摎狗行落樹林。


すると木の上から、

過後在樹頂

「キィー、キィー」

と、一匹のサルが下りて来ました。
kiki
一隻猴仔跳下來。


桃太郎
くとサルは桃太郎にていねいにおじぎをしていました
桃太郎斡頭去看時節,猴仔非常有禮貌摎桃太郎行禮。

「桃太郎さん、桃太郎さん。どちらへおいでになりますか?」

「桃太郎先生、桃太郎先生,你愛去哪位?」


「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くのさ」

𠊎愛去鬼島消滅惡鬼。」

「それでは、わたしもお供させてください」

「該恁樣,拜託分𠊎摎你共下去。」


「よし、わかった。それでは日本一のキビ団子をやるからついて来い」

「好,了解,𠊎會拿日本最好个黍米飯糰分你,所以愛跟著來。」

こうしてサルもキビ団子を一つもらって、桃太郎のお供に加わりました。

所以,這隻猴仔得著一隻黍米飯糰,並加入桃太郎行列。


けてしばらくすると、桃太郎とサルは野原ました
穿過樹林一下後,桃太郎、狗摎猴子行到闊野野个田野。


すると空の上から、

過後,對天頂

「ケン、ケン」

と、一羽のキジが鳴きながら降りて来ました。
kenken
一隻雉雞在尖聲叫、飛下來。


桃太郎
くとキジは桃太郎にていねいにおじぎをしていました
桃太郎斡頭去看時節,雉雞非常有禮貌摎桃太郎行禮。

「桃太郎さん、桃太郎さん。どちらへおいでになりますか?」

「桃太郎先生、桃太郎先生,你愛去哪位?」


「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くのさ」

𠊎愛去鬼島消滅惡鬼。」


「それでは、わたしもお供させてください」

「該恁樣,拜託分𠊎摎你共下去。」


「よし、わかった。それでは日本一のキビ団子をやるからついて来い」

「好,了解,𠊎會拿日本最好个黍米飯糰分你,所以愛跟著來。」

こうしてキジもキビ団子を一つもらって、桃太郎のお供に加わりました。

所以,這隻雉雞得著一隻黍米飯糰,並加入桃太郎行列。

桃太郎 犬・猿・雉のお供

桃太郎が犬とサルとキジの三匹の家来を連れて、ずんずん進んで行くと、やがて広い海に出ました。
桃太郎帶等一隻狗,一隻猴子摎一隻雉雞三個小使仔,盡遽就行到海脣。


くにちょうどがあったので、桃太郎、三匹家来はさっそくみました
堵堵有一條船仔,所以桃太郎渡等三個小使仔盡遽就行到海脣出海去了。

「桃太郎さん、わたしが船をこぎましょう」

「桃太郎先生,𠊎來撐船。」

犬はそう言うと、船をこぎ出しました。

狗恁樣講後,開始撐船了。


「桃太郎さん、わたしがかじ取りをしましょう」

「桃太郎先生,𠊎來駛船。」

サルはそう言うと、かじに座りました。

猴子恁樣講後,坐在駕駛个位仔。


「桃太郎さん、わたしが物見
(ものみ)をしましょう」
「桃太郎先生,𠊎來瞭望。」

キジはそう言うと、船のへさきに立ちました。

雉雞恁樣講後,開始企在船頭。


しばらくは良いお天気で、海には波一つありませんでしたが、しばらくすると風が出てきて、稲妻が走りました。

天時盡好一站仔,風平浪靜,但係過一下仔,開始起大風,𥍉

「あの稲妻の方角に、鬼ヶ島があるに違いない。犬よ、サルよ、あっちに向かってくれ」

𥍉爧該片定著係鬼島,狗,猴仔,向該片駛過去。」


すると、へさきに立って物見をしていたキジが言いました。

過後,企在船頭个雉雞講:

「桃太郎さん、あそこに島が」

「桃太郎先生,該片有一隻細島。」

桃太郎 鬼ヶ島

「おおっ、確かに島だ。鬼ヶ島に違いない」
「哦,確實係一隻島。定著係鬼島。」


桃太郎が言うと、犬とサルは稲妻が走った方へ船を走らせました。

桃太郎講煞後,狗摎猴仔駛向𥍉爧該片去


やがて島に近づくと、大岩の上に建っている鬼のお城が見えました。

無幾久,接近島个時節,看著起在岩石頂个一座惡鬼城堡。

そのお城の門の前には、見張りをしている鬼の兵隊の姿も見えます。

在城堡大門前,還看得著惡鬼兵卒在該巡邏。


桃太郎一行は、鬼ヶ島にやって来たのです。

桃太郎一群人來到鬼島。


「キジよ、お前は空を飛んで、先に鬼の城へ行ってくれ」

「雉雞,會在天頂飛,先去惡鬼城堡。」


桃太郎はそう言うと、犬とサルをしたがえて鬼ヶ島に上陸しました。

桃太郎講煞後,率領猴仔摎狗,登陸鬼島。


見張りをしていた鬼の兵隊たちは、桃太郎の姿を見ると、びっくりして、あわててお城の門の中に逃げ込んで、鉄の門を固く閉めました。

該兜巡邏个惡鬼兵卒看著桃太郎時節,著驚,緊觸觸走落城堡大門裡肚,摎鐵門關到核核核。


すると犬が鉄の門の前に立って、門をドンドンと叩きながら言いました。

狗斯企在鐵門頭前,don don 滾碰門,講:

「日本一の桃太郎さんが、お前たちをせいばいにおいでになったのだぞ。ここを開けろ!」

「日本第一个桃太郎先生來到這愛處罰你兜,門打開來!」


それを聞いて、鬼たちが震え上がります。

該兜鬼聽著,嗶嗶掣。


「桃太郎だって!?」

「桃太郎!?」

鬼たちは一生懸命に、鉄の門を押さえました。

惡鬼拚命撳等鐵門。

この鉄の門は、さすがの桃太郎でも壊すことが出来ません。

這鐵門連桃太郎也無法度舞壞。


すると先に飛んでいったキジが空から下りてきて、門を押さえている鬼たちの目を突き回りました。

較早飛過去个雉雞對天頂飛下來,觜該撳等鐵門个惡鬼目珠。


「桃太郎と言えば、日本一の強者
(こわもの強い人)だぞ。絶対に中へ入れるな」
「講著桃太郎,佢係日本最堅強的人(一個可怕个人→一個堅強个人)絕對做毋得分佢落來。」


「わあ、何だ、このキジは」

「哇,仰會恁樣,這隻雉雞?」

鬼たちが頭を押さえて逃げ出すと、サルがするすると高い鉄の門をよじ登って行き、内側から門を開けました。

該兜惡鬼走到尾瀉屎時節,猴仔煞煞蹶上高高个鐵門,落去裡肚摎門打開來。


それ、行くぞ!」
「噯,行!」

桃太郎
げると、三匹家来たちと一緒のおりました

桃太郎大聲咄,摎三個阿僮共下攻落惡鬼城堡。


お城の中からは、鬼の親分が大勢の家来を引き連れて現れました。

惡鬼頭目對城堡裡肚率領一大群部下出來。


鬼たちは太い鉄の棒を振り回しながら桃太郎に襲いかかりますが、キジが空から鬼の目を突き、犬が鬼の向うずねにかみつき、サルが鬼の体に飛び乗って顔を引っかき、桃太郎が自慢の力で鬼を投げ飛ばします。

惡鬼擎等大鐵棍劃來劃去攻擊桃太郎,毋過雉雞對天頂飛下來觜惡鬼个目珠,狗咬惡鬼个腳脛,猴仔跳上惡鬼膴身,爪惡鬼个面,桃太郎用佢當沙鼻个力摎惡鬼擲忒。


こうして桃太郎一行は鬼を次
と倒して、最後に残った鬼の親分を桃太郎が地面に押し倒しました。
斯恁樣,桃太郎一群人摎惡鬼連連續續舞橫忒,桃太郎包尾摎伸个惡鬼頭目撳在地泥下

どうだこれでも降参しないか

「仰般,還毋投降嘎?」


すると鬼の親分は、大粒の涙をポロポロこぼしながら言いました。

惡鬼个頭目目汁雙流,講:


「桃太郎
さん、降参しますから、命だけはおさいその代わりに、今まで集めた宝物を残らず差し上げますから」
「桃太郎先生,𠊎會投降,毋過請饒𠊎一條命。另外,𠊎會摎到今為止搶來个寶物一件無留總下分你。」


「よし、ならば助けてやろう」

「好,若係恁樣𠊎饒你一條命。」

桃太郎 鬼退治

鬼の親分は約束通り、お城からたくさんの宝物を持ってきました。
惡鬼个頭目照約定,對城堡帶來當多寶物。


それは、身につけると姿が消える『隠れみの』に『隠れがさ』。

有若係你著等个時節,膴身會消失个『隱身簑衣』、『隱身笠』。


欲しい物を出してくれる『うちでの小づち』と、願いをかなえてくれる『如意宝珠(にょいほうじゅ
願いをかなえてくれる玉)』。
提供你想愛个東西个『萬寶槌』摎滿足你个願望个『如意寶珠(滿足願望个珠仔)』。


その他にも『珊瑚
(さんご)』や『たいまい(→海亀の甲羅)』や『瑠璃(るり青色の宝石)』など、高価な宝物を山の様に車に積んで差し出しました。
另外,像『珊瑚』、『玳瑁(海龜殼)』、『琉璃(藍色寶石)』之類貴重寶物張在車頂像山樣,分佢兜。


桃太郎はその宝物を残らず船に積むと、

桃太郎張落船肚一件無伸,

「もう二度と、悪い事をするでないぞ」

と、鬼たちに言いつけて、日本へと帰って行きました。
對該兜惡鬼講:「下二擺毋好過做壞事哦。」,就轉去日本。


さて、桃太郎の村では、おじいさんとおばあさんが毎日毎日桃太郎の帰りを首を長くして待っていました。

在桃太郎村莊,老阿公摎老阿婆逐日都頭望望,等桃太郎轉來。


「もうそろそろ、桃太郎が帰ってきてもいいころだが」

「桃太郎應該會轉來了。」

「そうですね。けがをしていなければいいですけど」

「係啊,希望佢無著傷正好。」


そこへ、たくさんの宝物を積んだ車を引いて、桃太郎一行が帰ってきたのです。

桃太郎一群人拖一輛載等當多寶物个車仔,轉來了。

おじいさんとおばあさんは大喜びです。

老阿公摎老阿婆都非常歡喜。


桃太郎から鬼退治の話しを聞いて、おじいさんとおばあさんが言いました。

聽著桃太郎收拾惡鬼个故事後,老阿公摎老阿婆講:

「えらいぞ、えらいぞ! それでこそ日本一だ」

「還慶!還慶!這正係日本第一名。」


「まあ、まあ、けががなくって、何よりです」

「好,好,無著傷,比麼个都較好。」


やがて桃太郎は鬼ヶ島から持ち帰った宝物を一つ一つ持ち主のところへ届けてやり、鬼ヶ島での鬼退治の話しを世界中に広めたという事です。

過無幾久,桃太郎摎鬼島拿轉來个寶物一件一件送還原主人,消滅惡鬼个故事流傳世界各地。

おしまい
煞咧

おまけ
ささらとゆっくり昔話 第01話【桃太郎】

読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。

日本昔話を現代っぽくアレンジしたらこうなったシリーズ。

おまけ
ささらと昔話講座 第01話【桃太郎】

読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。

知っているようで知らない日本昔話を、あれやこれやとささらちゃんが学んでいく動画です。

おまけ
ささらと昔話講座 番外編01話【日本五大昔話】

読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。

知っているようで知らない日本昔話を、あれやこれやとささらちゃんが学んでいく動画です。

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