福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 6月の世界昔話 > お百姓と悪魔 
      6月24日の世界の昔話 
          
        ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先 
※ 画像クリックで、大イラストを表示 
          
        イラスト : にしがきゆうこ  おはなしあっつこっつ 
         
        お百姓と悪魔 
  グリム童話 →グリム童話の詳細 
       
      ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先 
      
       
      投稿者 「おはなしあっつこっつ」  おはなしあっつこっつ 
       
      本編+おはなしアニメーションのひみつ 
      
       
      投稿者 「おはなしあっつこっつ」  おはなしあっつこっつ 
       
      ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先 
      
       
      制作: ユメの本棚 
       
      ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先 
      
       
      投稿者 「天乃悠の朗読アート」   天乃悠の朗読アート 
      
      
       むかしむかし、とってもかしこいお百姓(ひゃくしょう)が住んでいました。 
        
               ある日の事、お百姓は自分の畑の真ん中に、ひと固まりの石炭が燃えているのに気がつきました。 
        
               ビックリしてそばヘ行ってみると、その石炭の火の上に真っ黒な小さい悪魔(あくま)がすわっているではありませんか。 
        
              「お前はきっと、宝物の上にすわっているんだろ?」 
        と、お百姓は言いました。 
        「そうとも。お前が生まれてからまだ見た事もないほど、たくさんの金や銀の入った宝物の上にすわってるんだ」 
        
              「それじゃあ、その宝はわしの土地にあるんだから、わしのものだぞ」 
        と、お百姓が言いました。 
      「ああ、いいとも。お前にやるよ。もっとも二年の間、お前の畑に出来る物を半分だけおれにくれたらの話だがね」 
         お百姓は、大きくうなづきました。 
        「よし、きまりだ。けれど分ける時にけんかをしないように、土の上に出来た物はお前の物。土の下に出来た物は、わしの物としようじゃないか」 
        「よし、おれが土の上に出来た物だな」 
         悪魔は喜んで、帰って行きました。 
       ところがかしこいお百姓は、畑にカブのタネをまきました。 
        
               さて、いよいよ取り入れの時になると悪魔がやって来て、出来た物をもらっていこうとしました。 
         ところが土の上に出来た物をもらう悪魔の取り分は、しぼんで黄色くなった葉っぱばかりです。 
        「ちくしょう。今度は、お前が得をしたが」 
        と、悪魔は言いました。 
        「この次はも、そうはいかんぞ。土の上に出来る物はお前の物で、土の下に出来る物はおれの物にしよう」 
        「いいとも。約束しよう」 
         
         さて、次のタネをまく季節が来ると、かしこいお百姓はカブをまかないでムギをまきました。 
        
               そしてムギが実った時、お百姓は畑ヘ行って、くきの根元からムギを全部かりとってしまいました。 
         悪魔が来た時には、切りかぶしかありません。 
         悪魔はプンプン怒りながら、どこかへ行ってしまいました。 
        「はっはっは。うまくいったわい」 
         お百姓はそう言って畑にうまっている宝物をほり出し、大金持ちになりました。 
        
         
      おしまい 
       
         
         
         
        
        
       
     |