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1月2日のイソップ童話

塩をはこぶロバ

塩をはこぶロバ

  むかしむかしのある暑い日、ロバ(→詳細)が背中に荷物をいっぱいのせて、ヨタヨタと歩いていました。
  橋を渡っているとき、ロバはあんまり暑いので、くらくらして川に落ちてしまいました。
  するとどうでしょう。
  急に背中の荷物が軽くなったのです。
  ロバの荷物は塩だったので、ぜんぶ水にとけて流れてしまったのでした。
  次の日、ロバの飼い主はうんと軽い荷物をロバの背につみました。
  川に落ちたロバを少しでも楽させてやろうと思ったのです。
  しかし、ロバはきのうの川が見えるとこう思いました。
  川に落ちれば、また、荷物が軽くなるにちがいないと。
  そしてわざと川に落ちました。
  ところが荷物は川の水を吸って、ズシンと石のように重くなり、ロバのからだにのしかかりました。
  今日の荷物はワタだったのです。
  ワタは水を吸うとどんどん重くなってしまいます。
  ロバは自分の作戦が失敗したことに気づいたときはもうおそく、とうとうおぼれ死んでしまいました。

  このロバと同じように、人間もずるいことをやる人は、うまくいったと思っても、思いがけない不幸におちいることがあります。

おしまい

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