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1月9日の日本の昔話
とり年生まれ
雞年降个(肖雞)
・日本語 ・中国語 ・客家語
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客家語 : 鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
むかしむかし、あるところに、吉四六さんという、ゆかいな人がいました。
頭擺頭擺,有一隻所在,一個安到吉四六先生个人,非常樂線。
吉四六さんの村の庄屋さんは、たくさんのニワトリを飼っていますが、ニワトリを放し飼いにするので村人たちはすっかり困っていました。
吉四六先生該村个村長畜了當多雞仔,平常放出去絡食,鄰舍感覺盡無結煞。
「また、庄屋さんとこのニワトリが、家の野菜畑を荒らしたぞ」
「另外雞仔會走落菜園爽人。」
「こっちは、ほしもみが食われてしまった」
「𠊎屋下晒燥个穀分佢食淨淨。」
そこで村人たちが集まって、庄屋さんの所へ文句を言いに行ったのです。
所以村民大家集合共下去村長該位去投。
「庄屋さん、ニワトリの放し飼いは止めて下され」
「村長大人拜託你雞仔毋好放出來。」
すると庄屋さんは、平気な顔で、
村長聽了後定定仔
「わしは、酉年(とりどし)生まれだから、ニワトリだけは大事に飼わなければならんのでな」
と、言って、放し飼いを止めようとしません。
講:「𠊎肖雞,所以定著愛好好畜兜雞仔。」
毋肯摎雞仔關等畜。
そんなある時、このニワトリが吉四六の野菜畑に入って、大根の葉をすっかり食い荒らしてしまいました。
有一日,這兜雞仔走落吉四六先生个菜園,摎佢个菜頭葉啄壞忒。
「ああっ、家の大根が!」
「啊!𠊎个菜頭!」
怒った吉四六さんは大きな草刈りがまを振り上げて、畑を荒らす十羽のニワトリを殺してしまいました。
當閼个吉四六先生擎起大伐刀,摎爽佢个菜園該十隻雞仔㓾淨淨。
それを知ったおかみさんは、びっくりです。
餔娘知著該事情後著驚一下講:
「お前さん、大変な事をしてくれたねえ。庄屋さんに、何と言ってあやまりに行ったらいいんだい?」
「你惹大禍咧,愛仰般摎村長會失禮正好哪!」
「なあに、任せておけ。それより今夜は村の衆を呼んで、鳥料理のごちそうだ」
「驚麽个!這事交分𠊎,毋當𠊎暗晡夜摎隔壁鄰舍喊喊過來,請大家食雞肉料理。」
吉四六さんは、平気な顔で言いました。
吉四六先生定定應講:
さて次の朝、吉四六さんは大がまを振り上げて、庄屋さんの家に飛び込みました。
第二日朝晨,吉四六先生擎等大伐刀走去村長屋下。
「もう、我慢ならねえ! 村の衆に代わって、庄屋さんの首をもらいに来た!」
「忍毋核了!𠊎替村民出頭,愛摎村長个頭那刴下來。」
「こら、吉四六! それは何の事だ!?」
「噯,吉四六!到底係麽个事情。」
「おめえさまを生かしておけば、村の衆の命が危ねえからだ」
「摎你留下來,該村民个命就危險了!」
「命が危ない? そら、一体どうして?」
「生命危險?到底麼个事?」
「庄屋さんとこじゃ、ニワトリを放し飼いにしとるだろうが!」
「村長屋下畜个雞仔全部放出來著無?」
「そ、そりゃ、わしが酉年の生まれだから、ニワトリを」
「係,該係因為𠊎酉年出世肖雞,正會畜恁多雞仔。」
「それだ! だからおら、おめえさまの首を切りに来たんだ。村の衆の命が危ねえ」
「恁樣哦!毋過,𠊎係為著愛剁你个頭那正來个,村民个生命當危險呢。」
吉四六さんは、大がまを振り上げて言いました。
吉四六先生擎等大伐刀講:
「ま、待ってくれ、吉四六。ニワトリの放し飼いが、何で村の衆の命に?」
「等一下,吉四六。雞仔放出去對村民个生命有麽个危險?」
「そら、庄屋さん、考えてもみなされ。
「噯,村長!請你想看哪,
みんなが自分の生まれ年のけものを放し飼いにしたらどうなるか。
大家像你畜自家出世該年个動物,放佢出去,會變麽个情形?
お前さまは酉年だからまだいいが、村の中にはトラ年生まれも、竜年生まれもいる。
你係雞年出世還較爭,村民若係虎年出世,也係龍年去世个人,
トラや竜を放し飼いにしたら、村の衆の命はどうなる?!」
摎佢畜个老虎抑係龍放出來,村民个生命會變仰般?!」
吉四六さんは一段と高く、大がまを振り上げました。
吉四六先生噦還較大聲,伐刀擎還較高。
「わかった、わかった。
「知了,知了。
放し飼いはやめるから!
毋會再過放雞仔出去咧,
いや、もう二度とニワトリは飼わないから!
毋著,毋好再過畜雞仔!
だから、かまを下ろしてくれ!」
好摎伐刀放下來咧。」
庄屋さんは吉四六さんに、ぺこぺこと頭を下げて頼みました。
村長頭頷尾鑿摎吉四六先生拜託。
「そうか。村の衆の命が危ねえから、ニワトリ十羽の首はもらったが、庄屋さまの首は止めとするか」
「有影麼?村民生命有危險个関係,先剁十隻雞仔个頭那,村長个頭那留等係無?」
吉四六さんはそう言うと、振り上げた大がまを下ろして引きあげて行きました。
吉四六先生講了後,放下大伐刀、擎等行轉屋下去。
おしまい
煞咧
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