福娘童話集 > 日本昔話(日本民间故事) > 2月
アニメサイズ(动漫尺寸) Max 2880×2160 字幕(副标题)「日本語(日语)」「中国語(中文)」
イラスト(插图) myi blog(网志) sorairoiro
節分の鬼
节庆的鬼
にほんご(日语) ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文
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♪音声配信(html5) |
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音声 得本綾(コトリボイス) ラジオHP |
かくしキャラを探そう。
(キツネ、葉っぱウサギ)
正解は、お話しの最後にあります。
むかしむかし、ある山里に、一人暮らしのおじいさんがいました。
从前,在某个山村里有一个独居的老爷爷。
この山里では今年も豊作で、秋祭りでにぎわっていましたが、誰もおじいさんをさそってくれる者はおりません。
这个山里今年也是丰收,因为秋祭很热闹。没有人邀请我的祖父。
おじいさんは祭りの踊りの輪にも入らず、遠くから見ているだけでした。
老爷爷连庆典的舞蹈也不能参加,只是远远地看着。
おじいさんのおかみさんは病気で早くになくなって、一人息子も二年前に病気で死んでいました。
爷爷的媳妇因为病早死,独生子也在两年前因为病去世了。
おじいさんは毎日、おかみさんと息子の小さなお墓に、お参りする事だけが楽しみでした。
爷爷每天都期待着儿媳和儿子的小扫墓。
「かかや、息子や、早くお迎えに来てけろや。極楽(ごくらく→天国)さ、連れてってけろや」
“我的儿媳,儿子,赶快来接我。带我去天堂吧”
そう言って、いつまでもいつまでも、お墓の前で手を合わせているのでした。
说着,一直在墓前双手合十。
やがてこの山里にも冬が来て、おじいさんの小さな家は、すっぽりと深い雪に埋もれてしまいました。
然后,冬天来到了这座山里,老爷爷的小房子被深雪覆盖了。
冬の間中、おじいさんはお墓参りにも出かけられず、じっと家の中に閉じこもっています。
冬天,爷爷不能去扫墓了,一直呆在家里。
正月が来ても、もちを買うお金もありません。
新年来了也没有钱买年糕。
ただ冬が過ぎるのを、待っているだけでした。
等着冬天过去。
ある晴れた日、さみしさに耐えられなくなって、おじいさんは雪に埋まりながら、おかみさんと息子に会いに出かけました。
然后,晴天变得寂寞的爷爷在雪中,去见儿媳和儿子了。
お墓は、すっかり雪に埋まっています。
坟墓在雪中。
おじいさんは、そのお墓の雪を手で払いのけると。
老爷爷用手去取坟墓里的雪。
「さぶかったべえ。おらのこさえた甘酒だ。これ飲んで温まってけろ」
“冷吗?是我做的甜酒。喝这个暖和暖和”
おじいさんは甘酒を供えて、お墓の前で長い事、話しかけていました。
老爷爷放着甜酒,在墓地里搭话了很长时间。
帰る頃には、もう日も暮れていました。
回来的时候天已经黑了。
暗い夜道を歩くおじいさんの耳に、子どもたちの声が聞こえてきます。
走在黑暗夜路上的爷爷耳朵里,能听到孩子们的声音。
「鬼は~、外! 福は~、内!」
“鬼在外面!福在~内!”
「鬼は~、外! 福は~、内!」
“鬼在外面!福在~内!”
おじいさんは足を止めて、辺りを見回しました。
爷爷停下脚步看了看周围。
どの家にも明かりがともって、楽しそうな声がします。
其他的房子明亮,能听到快乐的声音。
「ほう、今夜は節分(せつぶん)じゃったか」
“今晚是节分”
おじいさんは、息子が元気だった頃の節分を思い出しました。
爷爷想起了儿子健康时的节分。
鬼の面をかぶったおじいさんに、息子が豆を投げつけます。
儿子向蒙着鬼脸的老爷爷扔豆子。
息子に投げつけられた豆の痛さも、今では楽しい思い出です。
被儿子扔的豆子的疼痛,现在也是愉快的回忆。
おじいさんは家に帰ると、押し入れの中から古いつづらを出しました。
老爷爷一回到家,就从壁橱里把旧箱子拿出来了。
「おお、あったぞ」
“我找到了”
「むかし、息子とまいた節分の豆じゃあ。ああそれに、これは息子がわしに作ってくれた鬼の面じゃ」
“以前和儿子撒的节分的豆子 这是儿子给我做的鬼面具”
思い出の面をつけたじいさんは、ある事を思いつきました。
带着回忆的面具的爷爷想到了一件事。
「おっかあも、可愛い息子も、もういねえ。ましてや、福の神なんざにゃ、とっくに見放されておる」
“媳妇和可爱的儿子现在都不在。福神也不来”
こう思ったおじいさんは、鬼の面をかぶって豆をまき始めました。
这样想的老爷爷就带着鬼面开始撒豆子了。
「鬼は~内、福は~外。鬼は~内、福は~外」
“鬼在~内,福在~外」「鬼在~内,福在~外”
おじいさんは、わざとアベコベに叫んで豆をまきました。
爷爷故意喊奇怪的话,撒豆驱邪。
「鬼は~内、福は~外」
“鬼在~内,福在~外”
もう、まく豆がなくなって、ヘタヘタと座り込んでしまいました。
撒的豆子没了,坐下了。
その時、おじいさんの家に誰かがやって来ました。
那个时候,有人来了爷爷家。
「おばんでーす。おばんです」
“很高兴认识你 我可以进入吗”
「誰だ? おらの家に、何か用だか?」
“谁?在我家有什么事吗?”
おじいさんは、戸を開けてビックリ。
老爷爷打开玄关吓了一跳。
「わあーーっ!」
“很惊讶”
そこにいたのは、赤鬼と青鬼でした。
有红鬼和蓝鬼。
「いやー、どこさ行っても、『鬼は~外、鬼は~外』って、嫌われてばかりでのう。
それなのに、お前の家では、『鬼は~内』って、呼んでくれたでな」
“无论我走到哪里,我都不喜欢『鬼在外面』。但是,你家『鬼在里面』
他叫了我。“
おじいさんは震えながら、やっとの事で言いました。
爷爷边颤抖边说了话。
「す、すると、おめえさんたちは節分の鬼?」
“你是节分的鬼吗?”
「んだ、んだ。こんなうれしい事はねえ。まんずあたらしてけろ」
“嗯。没有比这更高兴的了。首先,想暖和暖和”
と、ズカズカと家に入り込んで来ました。
然后,进了家里。
「ま、待ってろや。今、たきぎを持って来るだに」
“等一下。现在点篝火”
この家に客が来たなんて、何年ぶりの事でしょう。
家里来客人,都几年没来了。
たとえ赤鬼と青鬼でも、おじいさんにはうれしい客人でした。
即使是红鬼和蓝鬼,对于爷爷来说也是令人高兴的客人。
赤鬼と青鬼とおじいさんが、いろりにあたっていると、またまた人、いえ、鬼が訪ねて来ました。
赤鬼、青鬼和老爷爷在炉子里暖和着,又来了鬼。
「おばんでーす。おばんです」
“很高兴认识你 我可以进入吗”
「『鬼は~内』ってよばった家は、ここだかの?」
“叫我『鬼在里面』的家是这里吗?”
「おーっ、ここだ、ここだ」
“这里”
「さむさむ。まずは、あたらしてもらうべえ」
“好冷。首先,暖和起来”
ぞろぞろ、ぞろぞろ、それからも大勢の鬼たちが入って来ました。
进来了很多鬼。
何と節分の豆に追われた鬼がみんな、おじいさんの家に集まって来たのです。
节分被豆子追赶的鬼,大家都聚集到爷爷家来了。
「何にもないけんど、うんと温まってけろや」
“虽然什么都没有,但要暖和暖和”
「うん、あったけえ、あったけえ」
“嗯,暖和”
おじいさんは、いろりにまきをドンドンくべました。
爷爷往炉子里放了树。
十分に温まった鬼たちは、おじいさんに言いました。
变暖了的鬼们,对爷爷说了。
「何かお礼をしたいが、欲しい物はないか?」
“想对你表示感谢。有想要的东西吗?”
「いやいや、何もいらねえだ。あんたらに喜んでもらえただけで、おら、うれしいだあ」
“不,什么也不要。只要你高兴我就高兴”
「それじゃあ、おらたちの気がすまねえ。どうか、望みをいうてくれ」
“那我们就不满意了。请说你的愿望”
「そうかい。じゃあ、温かい甘酒でもあれば、みんなで飲めるがのう」
“那么,有热的甜酒的话,大家都能喝”
「おお、引き受けたぞ」
“好的”
「待ってろや」
“等一下”
鬼たちは、あっという間に出て行ってしまいましたが、
鬼们都离家出走了,
「待たせたのう」
“让您久等了”
しばらくすると、甘酒やら、ごちそうやら、そのうえお金まで山ほどかかえて、鬼たちが帰って来ました。
过了一会儿,带了很多甜酒、菜和钱,鬼们回来了。
たちまち、大宴会の始まりです。
大宴会开始了。
「ほれ、じいさん。いっペえ飲んでくれや」
“你也多喝点”
おじいさんも、すっかりご機嫌です。
爷爷心情很好。
こんな楽しい夜は、おかみさんや息子をなくして以来、始めてです。
这是我妻子和儿子死后第一次愉快的夜晚。
鬼たちとおじいさんは、一緒になって大声で歌いました。
鬼达和爷爷一起大声唱歌。
♪やんれ、ほんれ、今夜はほんに節分か。
♪今天是个节日。
♪はずれ者にも、福がある。
♪失败的时候就会有好运。
♪やんれ、やんれさ。
♪然后。
♪はずれ者にも、春が来る。
♪即使失败,春天来了。
大宴会は盛り上がって、歌えや踊れやの大騒ぎ。
大宴会气氛热烈,因唱歌和跳舞而狂欢。
おじいさんも鬼の面をつけて、踊り出しました。
爷爷也带着鬼脸跳舞了。
♪やんれ、やれ、今夜は節分。
♪今天是个节日。
♪鬼は~内。
♪鬼在~内。
♪こいつは春から、鬼は内~っ。
♪春天来了 鬼在~内。
鬼たちは、おじいさんのおかげで、楽しい節分を過ごす事が出来ました。
鬼们托爷爷的福,度过了愉快的节分。
朝になると鬼たちは、
到了早上,
また来年も来るからと上機嫌で帰って行きました。
鬼们说明年还会来,高兴地回去了。
おじいさんは鬼たちが置いていったお金で、おかみさんと息子のお墓を立派な物に直すと、手を合わせながら言いました。
老爷爷用鬼子们留下的钱,把儿媳妇和儿子的墓重新修建成气派的墓 双手合十说。
「おら、もう少し長生きする事にしただ。
来年の節分にも、鬼たちを呼ばねばならねえでなあ。
鬼たちに、そう約束しただでなあ」
“我决定再活一段时间
明年的节分也得叫鬼们
我跟他们约定好了”
おじいさんはそう言うと、晴れ晴れした顔で家に帰って行きました。
爷爷一这么说,就带着高兴的表情回家了。
おしまい
完結
おまけ
【読み聞かせ ASMR】日本昔話 節分の鬼【癒し 朗読】
読者の「桜みぞれ」さんの投稿作品。
※ASMR作品なのでイヤホンなどをしてきいてください♪
この動画は「福娘童話集」がイラストとテキストの使用許可を出しています。
おまけ
ささらとゆっくり昔話 第14話【節分の鬼】
読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。
日本昔話を現代っぽくアレンジしたらこうなったシリーズ。
おまけ
ささらと昔話講座 第14話【節分の鬼】
読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。
知っているようで知らない日本昔話を、あれやこれやとささらちゃんが学んでいく動画です。
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