福娘童話集 > きょうの日本昔話 > 9月の日本昔話 > うわばみ退治
9月5日の日本の昔話

投稿者 「カボスひろし」 大分県産カボスひろしTV
うわばみ退治
吉四六(きっちょむ)さん → 吉四六さんについて
にほんご(日语) ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「カボスひろし」 大分県産カボスひろしTV
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読
【大人もよく眠れる睡眠朗読】日本昔話集 心やすらぐとんち話 元NHKフリーアナ 読み聞かせ
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 癒しのココロちゃんねる 【睡眠用朗読】
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「癒しの森っ子」
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「きべだよ。」
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「眠りのねこカフェ」
むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもゆかいな人がいました。

ある日の事、吉四六さんは畑でとれた小麦(こむぎ)を村はずれの水車(すいしゃ)小屋に持って行って、粉にしてもらいました。

「これで、うまいうどんでも作って食べよう」

ごきげんで家に帰ろうとすると、突然うわばみ(→大蛇)が現れたのです。

うわばみは大きな口を開けて、吉四六さんを飲み込むつもりです。

「うへぇっ!」

いかに吉四六さんがとんちの名人でも、うわばみにとんちは通じません。

吉四六さんが慌てて逃げ出すと、うわばみも追いかけて来ました。

さいわい松の木があったので、吉四六さんは松の木によじ登りましたが、うわばみはなおもしっこく追いかけて来て、大きな口をアングリと開けました。

「こりゃあ、もう駄目だ。なむあみだぶつ」

その時です。

ガタガタと震えていた吉四六さんのふところから、大事にしまっていた粉の包みが落ちてしまい、それがうわばみの口にすっぽりと入りました。

びっくりしたうわばみは、自慢のキバで粉の包みを噛み破ったからたまりません。
ゴホッ、ゴホホホゴホ。
ハックショーン、ゴホゴホ、ハックショーン。

うわばみは、せきとくしゃみをしているうちに粉を喉に詰まらせて、バッタリと死んでしまったのです。
さて、この事が村人に知れ渡ると、村人たちは大いに吉四六さんを褒め称えました。

「粉の包み一つでうわばみを退治するとは、さすがは吉四六さんじゃ」
「よくぞ、あの厄介者のうわばみを退治してくれた」
でも、吉四六さんはあまりうれそうではありません。

(まったく、今回はただ逃げていただけで、とんちを使うひまもなかった。・・・おもしろくねえ)
吉四六さんは、そんな人です。
おしまい
|