| 
       | 
      | 
     
      福娘童話集 > 百物語 > 三月 
      3月1日の百物語 
         (3月1日的日本鬼故事) 
          
         
絵から抜け出した子ども 
從畫裡面蹦出來的小屁股 
 
・日本語 ・日本語&中国語 
       
      ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先 
      
       
      投稿者 「櫻井園子」  櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》 
      
      
      
      むかしむかし、あるところに、子どものいない夫婦がいました。 
        以前、有兩口子、生不出小兒。 
         
      「子どもが欲しい、子どもが欲しい」 
        就一直想要。 
         
      と、思い続けて毎日仏さまに願ったところ、ようやく玉の様な男の子を授かったのですが、病気になってしまい、五歳になる前に死んでしまったのです。 
      就每天求神拜佛、還真就生了個乖小兒、但後面害病、米活過五歲就死了。 
       
      夫婦はとても悲しんで、毎日毎日、泣き暮らしていました。 
        老夫妻就哭啦、天天哭、日日哭。 
         
      でも、ある日の事。 
      這就有天。 
       
      「いつまで泣いとっても、きりがない」 
      想開了 
        每天哭有甚麼碌用。 
         
      「そうね、あの子の絵をかきましょう」 
        做點實際的、畫個小兒像算了。 
         
      夫婦は子どもの姿を絵にかいて、残す事にしたのです。 
      也就決定遺留張畫像保存落去 
       
      それからというもの、父親は座敷に閉じこもって絵筆を持つと、食べる事も寝る事も忘れて一心に絵をかき続けました。 
      老頭就為這事每天幫自己關到屋裡、拿起根筆就畫、人也不睡了、飯也不吃了。 
       
      やがて出来上がった絵は、子どもが遊ぶ姿をかいた、それは見事な出来映えでした。 
      最後也是畫好了、畫的就是他兒玩的時候的樣子。 
       
      二人はその絵をふすま絵にして、我が子と思って朝に晩にごはんをあげたり話しかけたりしました。 
      兩口子就幫這畫貼到屋裡門上、當自己兒了、每天早上晚上還要跟他過飯吃、沒事做還扯幾句卵談。 
       
      ある晩の事、父親はふっと目をさますと、なにやら気になって子どもをかいたふすま絵を見ました。 
        有天晚上男的這老家夥也是一醒、第一件事就是看他兒。 
         
      すると絵には子どもの姿はなくて、絵だけを切り取った様に白い跡が残っていたのです。 
      哪曉得他兒不見了、畫上就是一面白。 
       
      「絵の子どもは、どこへ行ったんや?」 
      我兒跑去哪裡了啊? 
       
      朝になって、もう一度ふすま絵を見た時は、子どもは元通り絵の中にいました。 
      等到白天、老家夥又去看、他兒又回來了。 
       
      「あれは、夢やったんかな?」 
      我是到做夢啊? 
       
      でも、それからそんな事が何度もありました。 
      但是這怪事是三番五次來。 
       
      そしてそれは決まって、月のきれいな晩でした。 
      而且肯定都是到月亮好大的半夜。 
       
      その頃、死んだ子と同じぐらいの年の子どものいる家に、夜中に子どもが遊びに来るといううわさがたったのです。 
        這時就有個傳言、小兒到睡覺的時候會有另外一個來邏他玩、都是差不多大、而這個年級剛好就是和老夫妻死的那條一樣。 
         
      何でも寝ている子どもの手を引っ張ったり、髪にさわったりして、 
        就拉到睡覺的小兒的手、撈他頭髮。 
         
      「ねえ、遊んでよ。ねえ、遊んでよ」 
      出去玩吧、出去玩吧。 
       
      と、言うのです。 
        這麼港。 
         
      これを聞いた夫婦は、 
      兩口子曉得這條 
       
      「きっと、うちの子や」 
        那肯定是我屋兒。 
         
      「そうよ。うちの子が、さみしがってるんやわ」 
      是啊、我屋兒就一個人好無聊、就邏其他小孩玩去了。 
       
      と、思い、ふすま絵にすずめを二羽、かきたしたのです。 
      這麼一想、就又幫畫裡面加了二條麻雀。 
       
      けれどもやっぱり、子どもは座敷に月明かりが差し込みと、どこかへすうーっと出て行くのです。 
      但是還是米甚麼卵用、月亮只要一出來、往他兒哪裡一照、就不見到甚麼地方去了。 
       
      ある晩、子どもはいつもの様に出て行って、明け方近くに絵の中へ戻ろうとしました。 
      這條晚上、小兒也是出去、準備等天亮回去畫裡面。 
       
      その時、二羽のすずめが絵から羽をパタパタさせて、たたみに飛び降りてきたのです。 
      到屋、準備進畫 
        這個時候兩只麻雀也到畫裡面拍翅膀 
        這就飛到榻榻米上面了。 
         
      喜んだ子どもはすずめと一緒に縁側から庭に降りて、夜が明けるのも忘れて遊んでいました。 
      他兒看到鳥就起勁了、就過到院子裡面玩去了、也忘記要白天了。 
       
      すると、 
        
        コケコッコー! 
        雞叫 
         
      と、一番鳥が鳴きました。 
      打鳴啦。 
       
      驚いたすずめはどこかへ行ってしまい、子どもも急いで絵の中に戻ろうとしたのですが、庭石につまずいて、ぞうりのはなおが切れてしまったのです。 
      麻雀著雞一骸、這曉得飛甚麼地方去了。小兒也是馬上往畫裡面跑、絆到一塊石頭、鞋帶子著搞斷了。 
       
      さて、朝になって夫婦がふすま絵を見ると、子どもは絵の中にいたものの着物は泥だらけで、ぞうりは片一方しかはいていませんでした。 
      一到早上兩口子又去步畫了、看到自己小兒衣服上面全是泥巴、鞋子就只有一隻了。 
       
      そしてもう片一方のぞうりは、ふすま絵のはじっこに転がっており、すずめは白く形だけが残っていました。 
      另外一直鞋子落到畫的邊上的、二條麻雀也是不曉得去哪裡了。 
       
      この子どもはそれからも月明かりが差し込むと絵から抜け出し、朝になると顔の向きが違っていたり、切れたぞうりを手に持っていたりしたそうです。 
      這後面也是有月亮就偷偷往畫外面跑、一到白天臉的朝向又變了、手裡面還拿到那條另一支斷帶子鞋。 
       
      この不思議な絵は、一九九五年一月十七日の阪神大震災で焼けてしまうまであったそうです。 
      這畫本來也是一直留到的、後面也是天災、著起火燒不見了。 
      おしまい 
        结束 
         
          (回到上一页) 
       
        
 
     | 
      | 
    
      
       |