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福娘童話集 > 百物語 > 四月
4月9日の百物語
(4月9日的日本鬼故事)
キツネの毒キノコ
狐狸毒菇
・日本語 ・日本語&中国語
むかしむかし、山のふもとのある村に、年頃の娘を持ったおじいさんとおばあさんがいました。
到好久以前、山腳底下一個村、住到一對公婆和一個女。
娘はお春(はる)という名で、村一番の美人です。
女的名字喊春、是他們村村花。
ある日の事、別の村のお金持ちから使いが来て、娘を嫁に欲しいと言うのです。
後面從其他村來了個地主媒人、幫地主港親。
おじいさんは大喜びで、さっそく嫁入り道具を買いに町へ出かけました。
公笑了個好開心、馬上到街上去跟自己女買嫁妝。
おじいさんが峠(とうげ)の道を歩いている
公走到一個嶺上面
と、林の中にキツネが集まって、楽しそうに歌いながら踊っていました。
看到林子裡面狐狸聚到一起、到唱歌跳舞。
この峠に住むキツネは、日頃から村人に悪さばかりしています。
住到這條坡道上面的狐狸、每天不做好事、就天天整村裡人。
(なんじゃ、キツネどもが悪さの相談か?)
狐狸又準備要搞甚麼鬼事了啊?
おじいさんがその歌声に聞き耳を立てると、キツネたちは、
公就聽狐狸到底是唱甚麼。
♪美人のお春
乖女的春
♪嫁にもらって、楽しみだ
嫁出去好開心
♪早く、お春がこねえかな
春啊春啊快點來。
と、歌っているのです。
狐狸嘴巴裡面唱的就是這條。
それを聞いたおじいさんは、ビックリ。
公聽到駭一跳
「キツネたちめ、よくもだましよったな!」
好傢伙、狐狸崽子敢日弄我!
おじいさんは急いで家に戻ると、この事をおばあさんに話しました。
公就不去街上買嫁妝了、跟到歸屋幫這個事港起婆聽。
それを聞いたおばあさんも、すっかり腹てて、
婆婆曉得之後好慪、發好大脾氣。
「じいさま。
老頭
キツネに豆酒(まめざけ)を飲ませると、動けなくなるといいます。
狐狸一吃豆酒人就麻了。
キツネたちが嫁をもらいに来たら、豆酒を飲ませてやりましょう」
狐狸只有一來接親、就灌他豆酒
と、言って、さっそく豆酒をつくりました。
快點現在開始整豆酒
さて約束の日になると、キツネたちは男前の若者に化けて、馬を引いてやって来ました。
それを見つけたおじいさんは、
後面約定好接親的日子一到、狐狸就裝成年輕人、牽條馬過來。
公看狐狸來了。
「やあやあ、遠いところをごくろうさんです。
まだ娘の準備が終わっていないので、しばらく休んでくだされや」
這麼遠過來幸苦你了
我這麼還覓(沒)搞完、你門稍微先歇一哈。
と、あいさつをして、男たちに豆酒を飲ませました。
假裝客套一哈、就幫迎親隊伍上酒。
馬にも、おばあさんが豆酒のしぼりかすの煮豆を与えます。
跟馬也要喂、馬不吃酒、就讓他吃蒸完酒之後的豆子渣渣。
やがていい気持ちになった男たちは横になっていびきをかきはじめ、そして尻尾を出したり、とがった耳を出したりと、キツネの正体を現したのです。
這些傢伙一吃舒服就開始躺地上了、在就開始打鼾、後面長尾巴、尖耳朵、就都出來了、現原型啦。
「それっ、やってしまえ!」
好、開始收拾!
おじいさんとおばあさんは、ねむっているキツネたちを次々とやっつけました。
公婆就合夥幫睡著到狐狸一個一個弄了。
そして家の裏につないだ馬たちもキツネの正体を現したので、これも次々とやっつけました。
弄完屋裡、後院的馬也原形畢露了、這又開始弄後院。
その時、一匹のキツネが息を吹き返して逃げ出しました。
後面有條狐狸是要死不活的爬起來了、馬上跑路。
おじいさんがあとをつけて行くと、キツネは山の巣穴(すあな)へ逃げ込んで、留守番(るすばん)をしていた古ギツネに言いました。
公就到後面追、狐狸跑到山上面窩裡面、對守門的老狐狸港。
「じいいとばばあに正体を見破られて、みんな殺されてしもうた。
我們被公婆曉得了、幫我們全殺完了。
おら、仲間のかたき討ちをする。
這要回去報仇啊
じじいの家の庭に生える毒キノコに化けて、娘のお春も一緒に、皆殺しにしてやるわ」
我就變成他們屋裡面、毒蘑菇的樣子、幫他們連公帶婆、帶女、一屋子人全毒死起來。
すると、それを聞いた古ギツネは、
老狐狸聽完、開始港。
「毒キノコに化けるというが、人間はかしこいからな。
你變成毒蘑菇人為(難道)就看不出來、別個好聰明的。
毒キノコの毒はイワシの煮干しと一緒に煮込んだら消えてしまうのを、知っとるかもしれんぞ」
而且毒蘑菇加乾魚一起煮、蘑菇毒性就去了、他們萬一曉得啦
と、言いましたが、若いキツネは聞きません。
老狐狸港是這麼港、但是年輕狐狸不聽。
(そうか、毒キノコの毒は、イワシの煮干しと一緒に煮込んだら消えてしまうのか)
魚乾原來解蘑菇毒啊、公一哈曉得了
話を聞いたおじいさんが家に帰ると、さっそく庭で大きな大きなキノコが生えてきました。
得消息的公馬上跑回屋、果然院裡面就開始長蘑菇了、全是些好大好大的大傢伙。
「ははーん、これだな」
果然。
おじいさんはそのキノコを取ると、イワシの煮干しと一緒に煮込みました。
公幫蘑菇一摘、加到小乾魚裡面一煮。
するとキツネが化けた毒キノコの毒が消えて、とてもおいしいキノコ汁になったのです。
狐狸變的毒蘑、毒性就消了、好好吃的蘑菇湯汁。
おじいさんとおばあさんはキツネのキノコ汁を近所の人たちにもふるまい、悪いキツネ退治のお祝いをしたという事です。
公婆煮一大鍋、分起來周圍鄰居一起吃、當是把狐狸弄了的慶祝。
おしまい
结束
※ イワシの煮干しで毒が消えるのは、キツネが化けたキノコの毒だけで、本当の毒キノコの毒はイワシの煮干しを入れても消えません。
乾魚只可以解狐狸變的蘑菇毒、不是狐狸變得、乾魚就不起作用。
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