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 11月11日の百物語(11月11日的日本鬼故事)
 
  
 空家の幽霊
 空屋女鬼
 
 ・日本語 ・日本語&中国語
 むかしむかし、ある町はずれに、古い空家がありました。到好久以前、一條街上的偏遠處、有條空屋荒廢到這裡的。
 
 以前はお金持ちのお屋敷でしたが、今では屋根の瓦が崩れ、のきにはクモの巣(す)が張りめぐらされて、まるでお化け屋敷の様です。
 以前這裡住到還是戶有錢人家、現在屋頂上瓦都垮得個稀爛、屋簷底下蜘蛛網過滿了、跟條鬼屋就差不多的。
 
 その古い空き家に、夜になると幽霊が現れるとの噂が広がりました。
 現在都到講、一到晚上這條屋裡面就鬧鬼。
 
 「幽霊が出るって、あの空き屋かい? それで、どんな幽霊だ?」
 你們講那條屋子裡面出來的鬼是長甚麼樣子的啊?
 
 「それが何と、美しい女の幽霊だそうだ。年の頃なら十七、八で、♪ヒュ~、ドロドロドロ~と、現れるそうだ」
 是條女鬼、長的好乖、就十七十八的樣子、鬼火這就漂啊漂就出來了。
 
 すると、これを聞いた気の強い男が、
 就有條壯漢曉得這事。
 
 「よし、おれが幽霊の正体をつきとめて、人をまどわさない様にしてやろう」
 這就要去邏女鬼探個究竟、看到底是條甚麼名堂、讓真相大白。
 
 と、犬を連れて幽霊の出る空家へと出かけていきました。
 這就幫狗一牽進屋去了。
 
 空き屋に入った男は幽霊が現れるのを待ちましたが、しかし幽霊は犬が苦手なのか、いっこうに現れる様子がありません。
 男的進屋之後就等、但是幽靈是一直㫘出來、也不曉得是不是這條狗的原因、幫鬼駭到的。
 
 「はやく、出てくれないかなあ」
 男的就有點不怎麼耐煩了。
 
 男が待ちくたびれていると、連れて来た犬が古い井戸(いど)のそばで、やたらに吠えると、何を思ったのか井戸の周りの土を、せっせと掘り始めたのです。
 後面還是帶過來的狗一直到一口井邊上吠、又開始到邊上刨坑。
 
 「何だ? そこに、何か埋まっているのか?」
 這裡面違有甚麼東西埋到了啊?
 
 男も掘るのを手伝うと、何とそこから、千両箱がいくつも出てきたのです。
 男的也就一起上手了、這就財寶箱不止是一條、有好幾箱。
 
 その時、どこからともなく、女の人の声がしました。
 這時候就聽到女的講話聲了。
 
 「犬は苦手です。どこかへやってください」
 講他怕狗、先幫狗拴到甚麼地方去。
 
 「ややっ、お前が噂の幽霊だな。どこにいるのだ?」
 你就是別個講的女鬼啊、我怎麼㫘看到你啦。
 
 「犬は苦手です。どこかへやってください」
 我怕狗、你先幫狗搞走起來。
 
 「よし、わかった」
 好
 
 男が犬を家の外に追い出すと、男の目の前にすーっと、十七、八の美しい女の幽霊が現れました。
 男的這就幫狗踵到屋外面去、這一哈一條十七八歲的乖女的就出現了。
 
 「わたしは、この家で働く女中(じょちゅう)でした。
 就先介紹自己講自己本來是這屋的婢女。
 
 この家の主人の悪い親類が、いたずらで主人の千両箱を隠したのですが、それをわたしのせいにされて、わたしは主人に殺されてしまいました。
 再就講、家主自己屋的人搞鬼事、幫財寶箱偷偷收到、後面邏不到就賴到我身上、我也就過因這事幫命搞丟了。
 
 お金が無くなった為に家は滅びましたが、わたしの無念ははれません。
 後面屋裡㫘錢營生不落去也是垮台了、但是我心裡的怨恨還是有。
 
 お願いです。
 這就請男的
 
 どうか、このお金を使い果たして下さい。
 喊他幫這錢就用了去
 
 このお金が無くなれば、わたしは成仏出来ます」
 要是幫這錢揮霍完起來自己心裡也舒服了。
 
 泣きながらうったえる幽霊に、男は言いました。
 看到女鬼眼睛水爽拋
 
 「よしよし。このお金は、おれが残らず使ってやろう。だから、成仏せいよ」
 男的就答應女鬼自己一定要幫錢用完起來、喊女鬼放心。
 
 「ありがとう・・・」
 女鬼這就感謝
 
 幽霊は男に深く頭を下げると、そのまま消えてしまいました。
 這又跟男的行了個禮、就過不見了。
 
 それ以来、幽霊が現れる事はありませんでした。
 這事過後、這鬼屋就再也㫘幽靈出來了。
 おしまい结束
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