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11月28日の小話
くじらの絵
くじらの絵を書くのを見ていた女の子が、家に帰って紙を持ってきました。 「おじさん。あたいにも、くじらの絵を書いておくれ」 絵を書いていた人が、うるさそうに、 「くじらはな、とっても大きな魚だから、そんな小さな紙には書けはせん」 と、ことわると、 「そんなら、百匁(ひゃくもんめ→約七百七十グラム)ほどでいいから書いておくれよ」
おしまい