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2年生の世界昔話(せかいむかしばなし)
シンデレラ
ペローの童話(どうわ) → ペローの童話(どうわ)のせつめい
シンデレラのぬりえ
♪音声配信(html5) |
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音声 得本綾(コトリボイス) ラジオHP |
むかしむかし、とても美(うつく)しくて、やさしい娘(むすめ)がいました。
でも、お母(かあ)さんがなくなってしまい、お父(とう)さんが二度(2ど)めの結婚(けっこん)をしたので、娘(むすめ)には新(あたら)しいお母(かあ)さんと、ふたりのおねえさんができました。
ところがこの人たちは、そろいもそろって、たいへんいじわるだったのです。
新(あたら)しいお母(かあ)さんは、自分(じぶん)のふたりの娘(むすめ)よりも、きれいな娘(むすめ)が気に入りません。
「まあ、あんたは、なんてかわいくない娘(むすめ)でしょう」
三人は、つらい仕事(しごと)をみんな、娘(むすめ)に押(お)しつけました。
寝床(ねどこ)は、粗末(そまつ)なわらぶとん。
着(き)る物(もの)は、ボロボロで、つぎあてだらけ。
おふろに入ることもゆるしてもらえず、娘(むすめ)のあたまに、いつも、かまどの灰(はい)が付(つ)いていました。
そこで三人は、娘(むすめ)をシンデレラ(→灰(はい)かぶりの意味(いみ))とよんだのです。
かわいそうなシンデレラでしたが、それでも、おねえさんたちの何倍(なんばい)も、何倍(なんばい)も、美(うつく)しいのでした。
ある日のこと、お城(しろ)の王子さまが、お嫁(よめ)さん選(えら)びの舞踏会(ぶとうかい→ダンスパーティー)を開(ひら)くことになり、シンデレラのおねえさんたちにも、招待状(しょうたいじょう)がきました。
おねえさんたちは、大はしゃぎです。
シンデレラはおねえさんたちのしたくを手伝(てつだ)い、ニッコリ笑(わら)って、送り出(おくりだ)しました。
それから、悲(かな)しくなって、シクシクと泣(な)きだしました。
「わたしも、舞踏会(ぶとうかい)にいきたいわ」
「あらあら、泣(な)くのはおよし、シンデレラ」
「・・・? だれ?」
シンデレラの目の前(まえ)に、妖精(ようせい)が現(あらわ)れました。
「シンデレラ、おまえはいつも、いい子ですね。ごほうびに、舞踏会(ぶとうかい)へ行(い)かせてあげましょう。まず、畑(はたけ)でカボチャを取(と)っておいで」
妖精(ようせい)が大きなカボチャをくりぬき、つえでたたくと、なんと、金の馬車(ばしゃ)になったではありませんか。
「まあ、立派(りっぱ)な馬車(ばしゃ)。すてき」
「まだまだ、魔法(まほう)はこれからよ。さてっと、ネズミとりには、ハツカネズミが六匹(6ぴき)ね」
妖精(ようせい)は、つえでハツカネズミにさわりました。
すると、みるみるうちに、ハツカネズミは、りっぱな白馬(はくば)になりました。
別(べつ)のネズミとりには、大きな灰色(はいいろ)ネズミが一匹(1ぴき)いました。
「このネズミは・・・」
妖精(ようせい)がつえでさわると、今度(こんど)は、おひげがりっばな、太(ふと)っちょ御者(ぎょしゃ→馬車(ばしゃ)を操(あやつ)る人)に早変(はやが)わり。
「シンデレラ、つぎはトカゲを、六匹(6ぴき)集(あつ)めておくれ」
「はい」
シンデレラの集(あつ)めたトカゲは、お供(とも)の人になりました。
「ほらね、これで、舞踏会(ぶとうかい)に行(い)くしたくができましたよ」
「うれしい。ありがとう。・・・でも、こんなドレスじゃ」
「うん? あらあら、そうよ、ドレスよ。忘(わす)れていたわ」
妖精(ようせい)がつえを一ふりすると、みすぼらしい服(ふく)は、たちまちか、がやくような美(うつく)しいドレスに変(か)わりました。
そして、小さくてすてきな、ガラスのくつも、くれました。
「楽(たの)しんでおいで、シンデレラ。でも、わたしの魔法(まほう)は、十二時(12じ)までしか続(つづ)かないの。決(けっ)して、それを忘(わす)れないでね」
「はい、行(い)ってきます」
お城(しろ)の大広間(おおひろま)に、シンデレラが現(あらわ)れると、そのあまりの美(うつく)しさに、あたりはシーンとしずまりました。
それに気づいた王子が、シンデレラの前(まえ)に進み出(すすみで)ました。
「美(うつく)しい娘(むすめ)さん。ぼくと、おどっていただけませんか?」
シンデレラは、ダンスがとてもじょうずでした。
王子はひとときも、シンデレラの手をはなしません。
ハッと気がつくと、十二時(12じ)十五分(15ふん)前(まえ)です。
「あっ、いけない。・・・おやすみなさい、王子さま」
シンデレラは、ていねいにおじぎをすると、急(いそ)いで出ていきました。
ですが、あわてたひょうしに、階段(かいだん)にひっかかって、ガラスのくつがぬげてしまいました。
でも、取(と)りに戻(もど)る時間(じかん)がありません。
シンデレラは、待(ま)っていた馬車(ばしゃ)に乗(の)って、急(いそ)いで家(いえ)へ帰(かえ)りました。
さて、シンデレラが帰(かえ)った後(あと)も、王子は美(うつく)しいシンデレラを、忘(わす)れることができません。
「ぼくは、このガラスのくつの持ち主(もちぬし)と、結婚(けっこん)するぞ」
そこでお城(しろ)の使(つか)いが、国(くに)じゅうを駆け回(かけまわ)り、手がかりのガラスのくつが、足にぴったりあう女の人をさがしました。
使(つか)いは、シンデレラの家(いえ)にもやってきました。
「足が入れば、王子さまのお嫁(よめ)さんよ」
ふたりのおねえさんたちは、足をギュウ、ギュウと、押(お)しこみましたが、どうしても入りません。
「わたしも、はいてみて、いいでしょうか?」
シンデレラがたずねると、おねえさんたちは大笑(おおわら)いしました。
「なにをばかなことを、いっているの。あんたなんかに、・・・あっ!」
シンデレラがはいてみると、くつはピッタリです。
みんな驚(おどろ)きのあまり、口もきけません。
「あらあら、ここは、わたしの出番(でばん)ね」
そこへ、あの時(とき)の妖精(ようせい)が、現(あらわ)れました。
妖精(ようせい)がつえを一ふりすると、シンデレラはまぶしいほど美(うつく)しいお姫(ひめ)さまになっていました。
お母(かあ)さんとおねえさんたちは、ヘナヘナと、腰(こし)をぬかしてしまいました。
シンデレラは王子と結婚(けっこん)して、いつまでもしあわせに暮(く)らしました。
おしまい
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