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イラスト　myi　　　ブログ　sorairoiro

ライオン と ヒツジかい
狮子和牧羊人

(イソップどうわ)

にほんご ・ えいご ・ ちゅうごくご

にほんご & えいご ・にほんご & ちゅうごくご

　もり を あるきまわっていた ライオン が、うっかり イバラ を ふんで、

　あし に トゲ を さして しまいました。

　そこ で ライオン は、ちかく に すむ ヒツジかい の ところ へ いき、

　やさしい め で あたま を さげる と、まるで、

『わたし には、あなた の たすけ が ひつよう です』と、でも いう ように、しっぽ を ふりました。

　ヒツジかい は ゆうかん にも、この ライオン を しらべて やり、

　あし に ささった トゲ を みつける と、

　ライオン の まえあし を じぶん の ひざ の うえ に のせて、その トゲ を ぬいて やりました。

　いたみ の なくなった ライオン は、ヒツジかい に もういちど あたま を さげる と、もり へと かえって いきました。



　それから しばらく すぎた、あるひ の こと。

　ヒツジかい は むじつ の つみ で つかまり、さいばん の けっか、

『ライオン に なげあたえよ』と、いう しけい を せんこく されました。

　ヒツジかい が なんども むじつ を うったえます が、さいばんかん は ききいれて くれません。

　さいばんかん の めいれい で、ライオン を いれて ある オリ の とびら が ひらかれ ました。

　しかし、しけい の ため に オリ から はなたれた ライオン は、

　あの あし に トゲ が ささっていた ライオン でした。

　ライオン は かれ が じぶん の トゲ を とってくれた ヒツジかい で あること に きづく と、

　おそいかかる どころ か ちかづいて いって、

　やさしい め で あたま を さげる と、そっと まえあし を ヒツジかい の ひざ へと おきました。

　おうさま は この はなし を みみ に すると、すぐ に ライオン を もり へ かえして やり、

　ヒツジかい も むざい に して いえ に かえらせて やりました。



　どんな に おそろしい ひと でも せいい を もって しんせつ に すれば、

　その ひと は いつのひ か かならず、あなた に おんがえし を してくれる でしょう。

おしまい