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こい する ライオン と おひゃくしょう
(イソップどうわ)
にほんご ・ えいご ・ ちゅうごくご
にほんご & えいご ・にほんご & ちゅうごくご
ある ライオン が、おひゃくしょう の むすめ を すき に なりました。
「おたく の むすめさん を、どうぞ ぼく の およめさん に ください」
と、ライオン は おひゃくしょう に たのみ ました。
おひゃくしょう は、すっかり こまって しまい ました。
かわいい むすめ を おそろしい ライオン の およめさん に する なんて、とんでもない はなし です。
でも あいて は ライオン です から、こわくて ことわる こと も できません。
さんざん かんがえた あげく、おひゃくしょう は ひとつ の けいかく を おもいつき ました。
まいにち まいにち 「むすめさん を ください」と、いってくる ライオン に、
「そりゃあ、あなた なら むすめ の むこ と して もうしぶん ありません。
よろこんで およめ に やりたい の ですが・・・。
ただ ひとつ、しんぱい な こと が ある の です。
あなた の その おおきな キバ を ぬいて いただけませんか?
それから、つめ を みじかく きって いただけない でしょうか?
じつ は むすめ が、あなた の キバ と つめ が こわくて たまらない と いう もの ですから」
ライオン は むすめ に むちゅう でした から、すぐ に いわれた とおり に しました。
こう なると、おひゃくしょう に とって、ライオン は こわい どうぶつ では ありません。
つぎのひ、ライオン が たずねてきた とき には、ぼう で なぐって おいかえして しまいました。
ひと の いう こと を かるがるしく しんよう して じぶん の ぶき を すてて しまう と、
それまで じぶん を こわがっていた あいて にも、やすやす と まかされてしまう と いう こと を、この おはなし は おしえて います。
おしまい
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