ふくむすめどうわしゅう(福娘童話集) > がいこくご > にほんむかしばなし
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イラスト 柴田伸子 サイト 昔話で販促!
わらび の おん
(日本昔話)(岩手県)
にほんご ←→ にほんご & えいご ←→ えいご
むかし むかし、おおきな ヘビ が ひるね を して いると、
ふうん な こと に つち の なか から かや が め を だして、
とがった さき で ヘビ の からだ を つきとおして しまった の です。
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やがて め を さました ヘビ は、
「あぁーーっ、よく ねたな。さて、おひるごはん に カエル でも たべ に いくか」
と、まえ に すすもう と した の ですが、
かや に からだ を つらぬかれて いる ので、からだ が まえ に すすみません。
「あれ? おかしいなあ?」
そこで じぶん の からだ を みて、ようやく じぶん の からだ が かや に つらぬきとおされている こと を しった の です。
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「わあぁぁ! これ は たいへんだ!」
ヘビ は しっぽ を バタバタ させたり、からだ を クネクネ したり しました が、
どう がんばって も、かや から からだ が ぬけません。
「どうしよう? このまま うごけない と、うえじに して しまうよ」
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ヘビ が ほとほと こまって いる と、ちょうど ヘビ の おなか の した あたり から、かわいい ワラビ が でて きました。
ワラビ は、ヘビ が こまって いる のを みる と、
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「ヘビさん、ヘビさん、ぼく が からだ を もちあげて あげる から、もう すこし の がまん だよ」
と、いって、ヘビ の からだ を どんどん もちあげて いきました。
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こうして ヘビ の からだ は、つきささっていた かや から スポン と ぬけた の です。
からだ が じゆう に なった ヘビ は、おおよろこび です。
「ありがとう、ワラビさん。ほんとう に ありがとう」
それから ヘビ は ワラビ を たいせつ に する よう に なりました。
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そして、ヘビ が にんげん を おそう とき に、にんげん が、
♪ヘビ よ、ヘビ
♪かやばたけ に ひるね して
♪ワラビ に たすけて もらった おん を わすれたか?
♪もしも かんだり した ならば、ワラビ を ぜんぶ とって しまうぞ
と、となえる と、ヘビ は ワラビ の おん を おもいだして、みち を あけて くれる のだ そうです。
おしまい
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