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福娘童話集 > イソップ童話(伊索童话) > 九月
盗みをする子どもと母親
偷盗的孩子与母亲
にほんご(日语) ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文
ある子どもが、学校で友だちの本を盗んで来て母親に見せました。
有个小孩,学校偷来朋友的书给母亲看。
すると母親は、叱りもせずに、
于是,母亲没有斥责,
「良かったね」
这个好
と、褒めました。
如是,褒奖。
次の日、子どもは誰かの服を盗んで来て、母親に見せました。
次日,小孩偷来了谁的衣服,让母亲看。
母親は前よりも、もっと褒めました。
母亲比起之前,更加的夸奖。
こうして、この子どもは大きくなるにつれて、ますます大きな盗みをするようになりました。
就这样,随着这个小孩慢慢长大,渐渐地偷的东西也变得大了起来。
けれども、とうとうある日、盗みをしている所を見つかって警察に捕まりました。
可是,终于有一天,盗窃的时候被发现,给警察抓住了。
そして両手を背中で縛り上げられて、首切り役人の所に引き立てられて行きました。
然后,两手朝后绑紧,给带到了管理砍头的人那里。
母親は胸を掻きむしって悲しみながら、息子に付き添って行きました。
母亲抓着胸,悲痛着,陪同孩子前行。
途中で、息子が、
中途,孩子,
「お母さん、ちょっと。内緒の話しがあるから、耳を貸して下さい」
妈妈,有点,秘密的话想跟你说,借一下耳朵。
と、言いました。
如是,说。
母親が息子の口に耳を近づけた途端、息子は耳たぶをくわえて、ガブリと噛み切ってしまいました。
母亲的耳朵向孩子的嘴巴靠近的瞬间,孩子衔住耳垂,一口的咬断了。
「この親不孝者! 泥棒ばかりして、さんざん心配させた上に、お母さんの耳を食いちぎるとは何事ですか!」
你这个不孝子,尽干些偷盗事,还将因你十分担心,妈妈的耳朵给咬碎,这是什么事。
母親が叱りつけると、息子が言いました。
对母亲的训斥,孩子说。
「始めて本を盗んだ時に、お母さんはぼくを褒めてくれた。あの時ぼくを叱っていたら、こんな事にならずにすんだのに」
一开始偷书的时候,妈妈给了我夸奖。那个时候对我训斥的话,就不会变成这样安然度过。
このお話しは、悪い事は始めうちに懲らしめないと、そのうちだんだんひどくなって、手におえなくなる事を教えています。
这个故事,坏事不在开始的时候惩治,过不多久,逐渐恶劣起来,就变得应付不来了。如是教导了。
おしまい
结束
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