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10月28日のイソップ童話
閉じ込められたライオンとお百姓
ライオンが、農家の家畜小屋に迷い込みました。
主人のお百姓(ひゃくしょう)は捕まえてやろうと考えて、小屋の戸を閉めてしまいました。
ライオンは外に出られないので、まずヒツジを食べ、次にウシを食い殺しました。
お百姓は、今度は自分がやられるのではないかと思うと、怖くてたまらないので戸を開けてライオンを逃がしました。
ライオンがいなくなった後で、お百姓におかみさんが言いました。
「こうなるのが当たり前だよ。遠くで見かけただけでも用心しなければいけない恐ろしいけだものを、何であんたは閉じ込めようと思ったのかね」
自分より強い人を、わざと怒らせる様な事をする人は、バカな行いのむくいを受ける事になります。
おしまい
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