11月27日の世界の昔話
むかしむかし、村人たちが集まって、お寺の掃除をしていました。 「ごくろうさまでした。少しですが、お酒をめしあがってください」 みんなはお礼を言って、お酒を受け取りました。 みんなで飲むには、とてもたりません。 「では、こうしたらどうだろう。 「なるほど、それは面白い。よし、それで決めよう」 みんなはいっせいに、ヘビの絵をかきはじめました。 すると一人の男が、一番はやくかきあげました。 「出来たぞ! おれが一番だ! あっははは。みんなには悪いが、この酒はおれがちょうだいするよ」 「しまった! これはしくじったぞ。ヘビに足をつける事を忘れていた」 と、あわててヘビの足をかきはじめたのです。 「出来た。酒は、おれの物だ」 男はそう言うと、お酒をおいしそうに飲みました。 はじめの男が残念そうに見ていると、酒を飲んだ男が笑って言いました。 よく考えてみろ、ヘビに足があってたまるもんか。 おしまい |
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