3年生のイソップ童話(どうわ)

カラスと水差(みずさ)し
のどがカラカラにかいたカラスが、水差(みずさ)しを見つけて、よろこんで水差(みずさ)しにむかいました。
しかし、水差(みずさ)しには、水が少ししか入っておらず、カラスのくちばしでは、どうしても水面(すいめん)まで届(とど)きません。
それでもカラスはあきらめることなく、あらゆる方法(ほうほう)をためしました。
しかし、その努力(どりょく)のかいもなく、全(すべ)てが失敗(しっぱい)に終(お)わりました。
でも、カラスはまだあきらめません。
「考えろ、考えろ、あきらめてはだめだ。・・・あっ、そうだ!」
ある名案(めいあん)を思いついたカラスは、集(あつ)められるだけの石を集(あつ)めると、それを一つ一つくちばしで、水差(みずさ)しの中へ落(お)としていきました。
すると、水差(みずさ)しの水位(すいい)は、石を入れた分だけふえていき、ついに、カラスのくちばしまで届(とど)いたのです。
最後(さいご)まであきらめずにがんばったカラスは、こうして、命(いのち)を長らえることが出来たのでした。
「必要(ひつよう)は発明(はつめい)の母」と、いいます。
どんなにむずかしい事(こと)も、あきらめずにがんばれば、必(かなら)ず成功(せいこう)するのです。
おしまい

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