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3年生のイソップ童話(どうわ)

腹(はら)のふくれたキツネ
おなかをすかせたキツネが、カシの木のうろに、ヒツジ飼(か)いたちがおいていったパンと肉があるのを見つけて、うろの中にもぐりこみ、そのパンをぜんぶ食べてしまいました。
ところが、いままでペチャンコだったおなかが、すっかりふくらんでしまったので、うろの口から出られなくなりました。
キツネは、泣(な)いたりわめいたりしましたが、どうにもなりません。
そこへ、べつのキツネがとおりかかり、泣(な)きごえを聞きつけてそばにきて、なぜ泣(な)くのかとたずねました。
わけを聞くと、このキツネは、
「ふーん、そういうことか。それなら、うろに入った時と同じように、腹(はら)がひっこむまでそこにいろよ。そうなれば、出られるにきまっているよ」
この話は、こまったときにもあわてず、しんぼう強く待(ま)っていると、うまく切りぬけられることがある、と言うことを、おしえています。
おしまい

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