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2月27日の世界の昔話
イラストレーター 「雪の雫」 運営サイト 灯路
忘れな草
スイスの昔話 → スイスの国情報
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】
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投稿者 「眠りのねこカフェ」
むかしむかし、あるところに、とても仲の良い男の子と女の子がいました。
ある時、この二人が山登りに出かけました。
手をつないで歌を歌い、ずんずんと登っていくと、やがて川が見えてきました。
「あら、あんなところに花が咲いてる」
女の子が言いました。
ゴウゴウと流れる川のすぐそばに、青い花が咲いていたのです。
男の子は、大好きな女の子の為に、その花を取ってきてあげようと思いました。
体が濡れるのも気にしないで、男の子は岩を登っていきます。
ところがその花に手を伸ばした途端、川の水で足が滑りました。
男の子はあわてて花をつむと、女の子に向かってその花を投げました。
そしてそのまま川に落ちると、すごい早さで流されて行きます。
ゴウゴウと言う水の音に混じって、男の子の声が聞こえて来ました。
「大好きだよ! いつまでも、ぼくを忘れないでね!」
その時からその青い花には『わたしを忘れないでね』という意味の『わすれな草』という名前がついたそうです。
おしまい
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