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7月1日の日本の昔話

浦島太郎

浦島太郎
浦島太郎

福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
海亀の折り紙うみがめ   玉手箱の折り紙たまばこ(ふうせん)

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投稿者 「ひろしお兄さん」  ひろしお兄さん

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投稿者 「蓮音レコン)」  蓮音レコン

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投稿者 「久瑠璃桜華」  久瑠璃桜華

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投稿者 「小河知夏」  小河知夏劇場

♪音声配信(html5)
音声 スタヂオせんむ

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音声 得本綾(コトリボイス) ラジオHP

♪音声配信(html5)
音声 琴菜 ASMR

むかしむかし、ある村に、心のやさしい浦島太郎(うらしまたろう)という若者がいました。
頭擺頭擺,在某隻村莊,有一個當好心个後生人安到浦島太郎。

浦島(うらしま)さんが海辺を通りかかると、子どもたちが大きなカメを捕まえていました。
浦島先生在海脣經過个時節,一群細人仔堵堵捉著一隻大烏龜。


そばによって見てみると、子どもたちがみんなでカメをいじめています。

行兼一看,該兜細人仔在該欺負大烏龜。


おやおや、かわいそうに、逃がしておやりよ」

「唉哦,還衰過,放佢走!」


「いやだよ。おらたちが、やっと捕まえたんだもの。どうしようと、おらたちの勝手だろ」

「毋愛,𠊎兜儕罕得捉著个東西。無論仰般,都係由在𠊎。」


見るとカメは涙をハラハラとこぼしながら、浦島さんを見つめています。

一看,大烏龜目汁雙流、緊捉浦島先生看。


浦島さんはお金を取り出すと、子どもたちに差し出して言いました。

浦島先生拿出錢來分細人仔,講:


「それでは、このお金をあげるから、おじさんにカメを売っておくれ」

「該𠊎錢分你兜,摎烏大龜賣分阿叔!」


「うん、それならいいよ」

m11,該斯好哪。」


こうして浦島さんは、子どもたちからカメを受け取ると、

浦島先生從細人仔該得著烏龜後,講:

「大丈夫かい?もう、捕まるんじゃないよ」

「你好無?毋好再過分人捉著哦。」


と、カメをそっと、海の中へ逃がしてやりました。

過後,摎烏龜輕輕放轉大海。

さて、それから二、三日たったある日の事、浦島さんが海に出かけて魚を釣っていると、

過二、三日後,有一日,浦島先生出海釣魚時節,


「・・・浦島さん、・・・浦島さん」

「...浦島先生,...浦島先生。」


と、誰かが呼ぶ声がします。

毋知麼人喊佢。


「おや?誰が呼んでいるのだろう?」

「唉哦?麼人喊𠊎?」


「わたしですよ」

「係𠊎啦。


すると海の上に、ひょっこりとカメが頭を出して言いました。

過後,烏龜從海裡肚探頭出來,講:

このあいだは助けていただいて、ありがとうございました」

「上擺你救𠊎承蒙你。」


「ああ、あの時のカメさん」

「啊,該擺該隻烏龜先生。」


「はい、おかげで命が助かりました。ところで浦島さんは、
竜宮(りゅうぐう)へ行った事がありますか?」
「係啦,好得你救𠊎。著,你有去過龍宮無?」


「竜宮?さあ?竜宮って、どこにあるんだい?」

「龍宮?這下?龍宮在哪位?」


「海の底です」

「在海底。」


「えっ? 海の底へなんか、行けるのかい?」

e24,海底?敢有法度去?」


「はい。わたしがお連れしましょう。さあ、背中へ乗ってください」

「做得,𠊎渡你來去,請你坐在𠊎个背囊頂。」

カメは浦島さんを背中に乗せて、海の中をずんずんともぐっていきました。

烏龜背等浦島先生,一下仔潛落海竇肚。


海の中にはまっ青な光が差し込み、コンブがユラユラとゆれ、赤やピンクのサンゴの林がどこまでも続いています。

海竇肚深藍色个光照落大海,海帶晃來晃去,紅色抑係粉紅色个珊瑚森林連續一大片。


「わあ、きれいだな」

「哇,還靚哪。」


浦島さんがウットリしていると、やがて立派なご殿
(てん)へ着きました。
浦島先生看到發琢呆時節,無幾久就到當派頭个宮殿。


「着きましたよ。このご殿が竜宮です。さあ、こちらへ」

「到了,這隻宮殿就係龍宮,過來這片。」


カメに案内されるまま進んでいくと、この竜宮の主人の美しい
乙姫(おとひめ)さまが、色とりどりの魚たちと一緒に浦島さんを出迎えてくれました。
烏龜引導進入龍宮時節,龍宮主人當靚个龍宮仙女,各色魚仔,來歡迎浦島先生。

「ようこそ、浦島さん。わたしは、この竜宮の主人の乙姫です。このあいだはカメを助けてくださって、ありがとうございます。お礼に、竜宮をご案内します。どうぞ、ゆっくりしていってくださいね」

「歡迎光臨,浦島先生,𠊎係龍宮主人个妹仔龍宮仙女,感謝你上擺救烏龜,為著答謝你,招待你來龍宮尞,請定定仔、輕輕鬆鬆在這尞。」


浦島さんは、竜宮の広間ヘ案内されました。

浦島先生分人渡到龍宮大廳。

 

浦島さんが用意された席に座ると、魚たちが次から次へと素晴らしいごちそうを運んできます。
浦島先生坐在準備好个位仔後,該兜魚仔陸續兜出料理。


ふんわりと気持ちのよい音楽が流れて、タイやヒラメやクラゲたちの、それは見事な踊りが続きます。

放出輕柔音樂,鯛魚、比目魚、水母舞蹈跳著當好。

ここはまるで、天国のようです。

這位斯像天堂樣。


そして、

過後,

「もう一日、いてください。もう一日、いてください」

「請再過戴加一日,請再過戴加一日。」


と、乙姫さまに言われるまま竜宮で過ごすうちに、三年の月日がたってしまいました。

龍宮仙女再三請求,佢嗄毋多知在龍宮戴了三年。

ある時、浦島さんは、はっと思い出しました。

有一擺,浦島先生忽然間想起。


(家族や友だちは、どうしているだろう?)
(屋下人摎朋友這下仰般了?)


そこで浦島さんは、乙姫さまに言いました。

所以浦島先生摎龍宮仙女講:


「乙姫さま、今までありがとうございます。ですが、もうそろそろ家へ帰らせていただきます」

「龍宮仙女,恁久來承蒙你,這下𠊎想愛來去轉。」


「帰られるのですか?よろしければ、このままここで暮しては」

「想愛轉係無?若係做得,再過戴在這位。」

「いいえ、わたしの帰りを待つ者もおりますので」

「毋好,有人在該等𠊎轉去。」


すると乙姫さまは、さびしそうに言いました。

過後,龍宮仙女像盡孤栖樣,講:


「・・・そうですか。それはおなごりおしいです。では、おみやげに玉手箱
(たまてばこ)を差し上げましょう」
「...係無?這實在盡毋盼得。該𠊎送你一隻珠寶箱做紀念。」


「玉手箱?」

「珠寶箱?」


「はい。この中には、浦島さんが竜宮で過ごされた『時』が入っております。

「係,裡肚張个係浦島先生在龍宮度過个『歲月』。


これを開けずに持っている限り、浦島さんは年を取りません。

斯做得保存做毋得打開來,浦浦島先生就不會老。


ずーっと、今の若い姿のままでいられます。

一直,保持這下恁後生。


ですが一度開けてしまうと、今までの『時』が戻ってしまいますので、決して開けてはなりませんよ」

但係有一日打開來,以前个『歲月』全部倒轉來,所以你絕對做毋得摎佢打開來哦。」

「はい、わかりました。ありがとうございます」

「好,𠊎知,承蒙你。」


乙姫さまと別れた浦島さんは、またカメに送られて地上へ帰りました。

摎龍宮仙女分手後个浦島先生,又分烏龜送轉陸地。

地上にもどった浦島さんは、まわりを見回してびっくり。

浦島轉到陸地,環顧四圍,感覺奇怪。


「おや? わずか三年で、ずいぶんと様子が変わったな」

「唉哦?正短短三年,情況發生恁大个變化。」


確かにここは浦島さんが釣りをしていた場所ですが、何だか様子が違います。

這位確實係浦島先生釣魚个位所,但係樣仔無共樣了。

浦島さんの家はどこにも見あたりませんし、出会う人も知らない人ばかりです。

浦島先生个屋下哪位都尋毋著,堵著个人全部都毋識。


「わたしの家は、どうなったのだろう?みんなはどこかへ、引っ越したのだろうか?・・・あの、すみません。浦島の家を知りませんか?」

𠊎屋下變到仰般了?逐個人都搬到哪位去呢?...失禮,你知浦島先生个屋下無?」


浦島さんが一人の老人に尋ねてみると、老人は少し首をかしげて言いました。

浦島先生問一個老人家時節,老人家頭側側講:


「浦島?・・・ああ、確か浦島という人なら七百年ほど前に海へ出たきりで、帰らないそうですよ」

「浦島?...啊,若係確實係講浦島,大約在七百年前就出海去了,聽講無倒轉來。」


「えっ!?」

e24!?」


老人の話しを聞いて、浦島さんはびっくり。

浦島先生聽到老人家个話嗄著驚。

竜宮の三年は、この世の七百年にあたるのでしょうか?

龍宮个三年敢會係這個世間个七百年?


「家族も友だちも、みんな死んでしまったのか・・・」

𠊎屋下家人、朋友全死忒了?」


がっくりと肩を落とした浦島さんは、ふと、持っていた玉手箱を見つめました。

無氣無脈个浦島先生,一下珠寶箱。


「そう言えば、乙姫さまは言っていたな。

「照恁樣講,龍宮仙女講過。


この玉手箱を開けると、『時』が戻ってしまうと。

打開這珠寶箱時節,『歲月』全部倒轉來。


・・・もしかしてこれを開けると、自分が暮らしていた時に戻るのでは」

...無定著,打這珠寶箱,自家頭過个生活情形會倒轉來。」


そう思った浦島さんは、開けてはいけないと言われていた玉手箱を開けてしまいました。

恁樣想个浦島先生,就打開龍宮仙女交帶過做毋得打開來个珠寶箱。

うらしまたろう

モクモクモク・・・。
出煙、出煙、出煙...


すると中から、まっ白のけむりが出てきました。

過後,對裡背肚,走出白白个煙來了。


「おおっ、これは」

「唉哦,這係。」


けむりの中に、竜宮や美しい乙姫さまの姿がうつりました。

在白色个煙裡肚,出現一座龍宮摎龍宮仙女身影。


そして楽しかった竜宮での三年が、次から次へとうつし出されます。

在龍宮快樂个三年,陸陸續續出現。


ああ、わたしは、竜宮へ戻ってきたんだ」

「啊,𠊎轉到龍宮了。」

浦島さんは、喜びました。

浦島先生當歡喜。


でも玉手箱から出てきたけむりは次第に薄れていき、その場に残ったのは髪の毛もひげもまっ白の、ヨポヨポのおじいさんになった浦島さんだったのです。

毋過,珠寶箱出來个煙一下仔消失忒,現場斯伸完頭白頭那毛、白鬚,行路踜踜蹭蹭个浦島先生。


おしまい

煞咧

おまけ
ささらとゆっくり昔話 第09話【浦島太郎】

読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。

日本昔話を現代っぽくアレンジしたらこうなったシリーズ。

おまけ
ささらと昔話講座 第09話【浦島太郎】

読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。

知っているようで知らない日本昔話を、あれやこれやとささらちゃんが学んでいく動画です。

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿参加希望は、メールをお送りください。→連絡先
浦島太郎
イラスト 「みずしま薫」

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