福娘童話集 > きょうの日本昔話 福娘童話集 きょうの日本昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 


福娘童話集 > きょうの日本昔話 > 8月の日本昔話 >ねじくれもち

8月11日の日本の昔話

ねじくれもち

ねじくれもち
岡山県の民話岡山県の情報

にほんご(日语)  ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読

【大人もぐっすり眠れる睡眠朗読】日本昔話集13 楽しくワクワクする話 元NHKフリーアナ

♪音声配信(html5)
音声 ヤマネコギン

 むかしむかし、ある山寺に、一人の和尚さんと二人の小僧さんがいました。
 二人の小僧さんはとても働き者で、毎日せっせと掃除やお使いをするのですが、反対に和尚さんはとてもなまけ者で、いつもゴロゴロしているのです。

 ある夏の事、和尚さんは寝転がったままで行儀悪く、足で木魚をポクポクと叩きながら、あくび交じりに言いました。
「あーあー、まだ夏か。早く、正月が来んかのう。もちが食いたいのう」

 さて、いよいよ大みそかになりました。
 この山寺でも、おもちをつく事になったので、小僧さんたちは朝から準備に大いそがしです。
 ところが和尚さんは、もちをたらふく食べる夢を見ながら、まだぐーぐーと寝ていました。
 そして昼過ぎになり、小僧さんたちがようやく百八個のおもちをつきあげて一休みしていると、寝ていた和尚さんがようやく起き出して、
「おお、もちじゃ、もちじゃ。夢にまで見たもちじゃ」
と、つきたてのおもちをムシャムシャと食べ始めたのです。

 やがて一休みを終えた小僧さんたちが、つきたてのおもちを仏さまにお供えしようと帰ってきたのですが、なんと和尚さんはおもちを全部食べてしまい、手に持っているのが最後のおもちだったのです。
「おっ、和尚さま、そのおもちは、お正月に仏さまへお供えするおもちでございます。先に召し上がっては、仏さまの罰があたりますよ」
 しかし和尚さんは、
「馬鹿馬鹿しい。
 何が、仏の罰じゃ。
 せっかくのつきたてのもちを、すぐに食べんでどうする。
 仏さまにお供えしても、もちが固くなるだけじゃ」
と、最後の一つを、パクリと口へ放り込んだのです。
 するとその途端、不思議な事が起こりました。
 何と和尚さんの口が、みるみるうちにねじ曲がってしまったのです。
「しっ、しまった! 仏さまの罰が、あたってしもうた!」
 和尚さんはあわてておもちをつきなおして仏さまにおもちをお供えしましたが、和尚さんのねじ曲がった口は死ぬまで治らなかったそうです。

 それ以来、仏さまにお供えする物を先に食べてしまうと、口がねじ曲がると言われるようになりました。

おしまい

前のページへ戻る


     8月11日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
山の日
きょうの誕生花
縷紅草(るこうそう)
きょうの誕生日・出来事
1942年 中尾彬(俳優)
恋の誕生日占い
世話好きで、笑顔が素敵な心優しい女の子
なぞなぞ小学校
米を分けると、何になる? (漢字なぞなぞ)
あこがれの職業紹介
医療事務員
恋の魔法とおまじない 224
両思いになるおまじない
  8月11日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
ねじくれもち
きょうの世界昔話
月の中のウサギ
きょうの日本民話
キツネ玉
きょうのイソップ童話
ヘビとワシ
きょうの江戸小話
金魚
きょうの百物語
山寺の菩薩

福娘のサイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日などを紹介
福娘童話集
日本最大の童話・昔話集
さくら SAKURA
女の子向け職業紹介など
なぞなぞ小学校
小学生向けなぞなぞ