11月9日の日本の昔話
むかしむかし、たきぎを売って暮らしているおじいさんがいました。 イラスト01 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 ある日の事、おじいさんはたくさんのたきぎを背負って町に行くと、
と、一日中大声をあげて売り歩きましたが、たきぎは少しも売れませんでした。 歸日恁樣緊行緊喊,毋過樵一滴都無賣出去。 イラスト02 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 おじいさんは疲れはてて、橋の上に座りこみました。 もう家まで、たきぎを持って帰る力もありません。 連摎樵背轉屋下个力都無。 イラスト03 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 「売れない物なら、せめて川の神さまに差し上げよう」 「若係賣毋忒,至少送分河神乜好。」
そして全てのたきぎを川へ投げ込んだおじいさんは、とぼとぼ家に帰ろうとしました。 摎所有个樵擲落河壩个老阿伯,無氣無脈想愛轉个時節。 イラスト04 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 するとその時、川の中から小さな子どもを抱いた美しい女の人が現れたのです。
「𠊎係河神个使女,河神得著你送个樵,非常歡喜,為了報答你,這個細人仔送你做禮物。」
イラスト05 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 「大丈夫です。この子は鼻たれ小僧と言って、欲しい物を頼めば何でも出してくれます」 「無問題,這個細人仔係流濞牯,你想愛麼个東西,佢都會變出來分你。」 「有影無?」 女の人はそう言って、鼻たれ小僧を置いて消えました。 細妹仔講煞,就摎流濞牯放下來,人就毋見忒了。 イラスト06 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 おじいさんは鼻たれ小僧を家へ連れて帰ると、神だなの横に置いて大切に育てました。 イラスト07 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 女の人が言った事は、うそではありませんでした。 「鼻たれ小僧よ、お米がほしい」 「流濞牯啊,𠊎想愛米。」イラスト08 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 と、言えば、鼻たれ小僧は鼻をかむ時のように『チンチーン』と音をたてて、あっという間にお米を出してくれるのです。 イラスト09 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 「鼻たれ小僧よ、お金がほしい」 「流濞牯啊,𠊎想愛錢。」 イラスト10 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 「鼻たれ小僧よ、新しい家がほしい」 「流濞牯啊,𠊎想愛新屋。」「チンチーン」 「chin chiーn」 イラスト11 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 「鼻たれ小僧よ、大きな蔵(くら)がほしい」
おじいさんが頼めば何でも出してくれるので、やがておじいさんは村一番の大金持ちになりました。 老阿伯拜託个,麼个東西都變出來分佢,無幾久,老阿伯就變全莊最有錢个人。 イラスト12 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 大金持ちなので、山へたきぎを取りに行く必要はありません。 イラスト13 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 ただ毎日、町へ行って鼻たれ小僧に食ベさせるエビを買うだけです。 イラスト14 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 でもそのうちに、おじいさんはエビを買うのがめんどうになってきました。 イラスト15 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 ある日、おじいさんは鼻たれ小僧に言いました。 イラスト16 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 「もう頼む事がなくなったから、川の神さまの所へ帰っておくれ」 「因為無麼个事愛再過拜託你了,你轉去河神該位。」イラスト17 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 すると、どうでしょう。 ズーズーと、鼻をすするような音がしたかと思うと、立派な家も蔵も何もかもが消えてしまったのです。 聽著zuー zuー聲,像形擤濞樣个聲時節,派頭个屋、倉庫、所有東西都消失忒。 イラスト18 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 あとには、むかしのままのみすぼらしい家が残りました。
鼻たれ小僧はそう言うと、川の方へ歩いていきました。 流濞牯講煞後,行去河壩。 イラスト19 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 「まっ、待っておくれ、鼻たれ小僧」 「等,等一下,流濞牯。」 イラスト20 イラストをクリックすると、大イラスト無断転載禁止 おしまい ※本イラストは、読者からの投稿作品です。 イラスト : みずしま薫 |
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