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11月12日の日本の昔話
へくさ穂(ほ)
臭禾串
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
むかしむかし、ある山寺に、和尚さんととんちのきく小僧さんがいました。
頭擺頭擺,一個和尚摎伶俐个菊細沙彌,戴在一間山廟。
ある日、二人はそろって粟(あわ)の穂(ほ)を取りに出かけました。
某日,兩儕出去拈禾串。
ところが小僧さんは大きくて取りやすい物ばかり選んで、小さくて取りにくい穂は全部残していきます。
毋過,細沙彌斯揀大串又好帶个來拈,較細串又毋好帶个全部留在該。
それを見た和尚さんが、小僧さんに注意しました。
看著該个和尚師父提醒細沙彌。
「こら!なまけないで、小さい穂も取りなさい」
「噯!毋好推懶,細禾串乜愛拈起來。」
すると小僧さんが、負けじと言い返しました。
細沙彌毋認輸應講︰
「和尚さま。
「和尚師父,
この小さい穂はへくさ穂といって、とてもくさくて食べられたものではありません。
這種細禾串人講係臭禾串,特別臭食毋得个東西,
だからわたしは、わざと取らないようにしているのです」
所以𠊎挑挑毋愛拈。」
「ほう、そうか。なら、へくさ穂がどれだけくさいか、わしが試してやる」
「hou,有影無?該臭禾串有幾臭,𠊎來試看阿仔。」
こうして大きい穂の粟飯と小さい穂の粟飯をたきわけて、へくさ穂と言われた小さい穂がどれだけくさいかを試すことになったのです。
恁樣來煮大禾串个飯摎細禾串个粟仔飯,開始試人講个臭禾串到底有幾臭。
もちろん、へくさ穂なんてうそだったので、小僧さんは困ってしまいました。
當然,有關臭禾串个講法全係無影無跡,細沙彌嗄無結無煞。
(どうしよう。小さい方がくさくないと、和尚さまに怒られてしまう。なにか、うまい方法は・・・。そうだ)
(仰般好呢,細禾串个飯無較臭時節,會分和尚師父罵,有麼个好方法・・・。係哪。)
ゆらゆらとおいしそうに炊きあがる湯気を見て、小僧さんはある名案を思いつきました。
看著煮飯沖起來个水汽,細沙彌想出當好个計謀。
小僧さんは小さい穂の粟飯のおかまのふたを開けると、
細沙彌摎煮細禾串个飯个鑊蓋打開來。
(へっへへ。これならくさくなるぞ)
と、お尻を突き出して、
(hedhehe,恁仰斯會變臭哦)
屎胐翹起來。
♪ぷーー
と、おならをして、すぐにふたを閉めたのです。
♪buーー聲,打隻屁,黏時摎蓋仔弇起來。
さて、粟飯が炊きあがると、小僧さんは何くわぬ顔で和尚さんを呼びました。
飯煮好後,詐毋知樣喊和尚師父。
「さあ、和尚さま。わたしの言葉が嘘か本当か、しっかりと確かめて下さい」
「和尚師父,𠊎講話係假个抑係正个,來確定一下。」
「ほう。自信ありげだな。だが、ふたを取ればわかることだ」
「hou,看起來當有自信哪,蓋仔打開來就知了。」
和尚さんはまず、へくさ穂のなべのふたを取りました。
和尚師父首先,摎煮臭禾串鑊个鑊蓋拿起來。
すると湯気と一緒に、小僧さんがしたくさいおならのにおいがぷーんと立ち上って来ました。
細沙彌打个臭屁buーn聲摎水汽共下沖起來。
「うむ、確かにこれはくさい」
「m11,確實還臭。」
次に大きい穂のなべのふたを取ると、こちらは美味しそうないいにおいです。
續等打開煮大禾串个飯个鑊蓋,這鑊盡好食樣个味道。
「なるほど。確かに、お前の言う通りだ」
「有影,確實,像你講个樣。」
和尚さんはすっかり感心して、それからは大きな穂ばかり取らせたという事です。
和尚師父非常佩服,過後喊佢拈大禾串斯好。
おしまい
煞咧
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