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福娘童話集 > きょうの江戸小話 > 4月の江戸小話 > みこし入道をやっつける方法
4月11日の小話
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みこし入道をやっつける方法
むかし、みこし入道という、大男の化け物がいました。
人が夜道を歩いて行くと、後ろからニューッと首を伸ばして、頭ごしに見越してニタニタと笑うのです。
それだけならよいのですが、みこし入道に見下ろされると、その人の命が短くなると言われています。
さて、ある男が友だちからその話を聞くと、
「おれが、みこし入道をやっつけてやろう。実は、いい考えがあるんだ」
と、自信たっぷりに言いました。
「ほう。考えとは、どんな考えだ?」
「ああ、つえを五、六本かかえて、かさをかぶって夜道を行くんだ。
するとみこし入道の奴が、おれを見越そうとするだろう。
その時、かさにつえを結びつけて、そろそろと持ち上げる」
「なるほど、それで?」
「入道の奴は、かさを見越したくて首を伸ばすだろう。
そしたら二本目のつえをつぎたして、かさをさらに上げる。
入道が首を伸ばしてきたら、三本目のつえをつぎたして、もっとかさをあげる。
これを繰り返してみろ。
みこし入道の首が伸びに伸びて、すっかり細くなってしまうだろう。
そこをはさみで、チョキンと切ってやるのさ」
♪ちゃんちゃん
(おしまい)
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