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4月8日の日本の昔話
八つ化けずきん
百般變化个魔法頭巾
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
にほんご(日语) ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文
むかしむかし、あるところに、いたずら者の和尚(おしょう)さんがいました。
頭擺頭擺,有一隻所在,戴一個盡調皮个和尚。
ある日、和尚さんが村はずれの道を歩いていると、道はずれのやぶの中で一匹のキツネが古びた手ぬぐいを前にして、化け方の練習をしているのです。
有一日,和尚在村郊个路項行个時節,路脣个草竇肚有一條狸仔拿一條舊手巾仔,練習奇術。
「これは、おもしろい」
「這還生趣哦!」
和尚さんがのぞいているとも知らず、キツネは手ぬぐいを頭に乗せ、クルリンパ!と若い娘になりました。
毋知和尚在該偷看,狸仔摎手巾仔𠖄在頭那頂,喊一聲:變!斯變出一個後生細妹仔。
「ははーん、あの手ぬぐいが化け道具なんじゃな。
何とかだまくらかして、ちょうだいするか」
「haha~n、該手巾仔用來做變奇術个器具,仰般騙得著呢?」
和尚さんは、わざと知らん顔で歩き出しました。
和尚趜詐毋知个樣仔,行等出來。
するとキツネが化けた娘が、しゃなりしゃなりとやってきます。
過後,狐狸變个細妹仔,假精假怪行過來。
和尚さんは、キツネが化けた娘に向かって言いました。
和尚就對狐狸變个細妹仔講:
「これは、美しい姉さまじゃのう。
「這毋係靚細阿姊咩?
だが、化け方がなっとらん。
毋過奇術無幾好,
上の方はよいが、足元がまだまだだな」
上身會做得,下身腳个部分吂得時。」
正体を見破られたキツネは、ビックリして元の姿に戻りました。
分人看出來个狐狸,著下驚變轉原形。
「どこの和尚さまかぞんじませぬが、わたしの化け方はそんなに駄目ですか?」
「雖然無知那來个和尚,𠊎个奇術敢會恁差?」
「駄目、駄目。まだまだ未熟じゃ。そこへいくと、このわしはどうだ?キツネには見えんだろう?」
「恁差,恁差。吂得時斯。行過該片後,𠊎會仰般?毋會分人看著出係狐狸係無?」
「えっ?キツネなんですか?わたしはてっきり、本物の和尚さまかと思いました」
「唉?狐狸?𠊎 話著你係正經个和尚。」
「そうじゃろう。何しろわしの化け道具は、有名な『八つ化け頭巾(ずきん)』だからな」
「係喲!不管仰般,𠊎个奇術器具係有名个『百般變化个魔法頭巾』」
そう言って和尚さんは、かぶっていた頭巾を見せびらかしました。
和尚恁樣講後,斯展自家戴等个頭巾。
もちろん、この頭巾は普通の頭巾です。
當然這係普通个頭巾。
でも、和尚さんの言葉を信じたキツネは、うらやましそうに言いました。
當信和尚个狐狸,斯當羨慕講:
「へえ、これがあの八つ化け頭巾か。・・・いいな」
「e24,該毋係『百般變化个魔法頭巾』嘎?...還好哪!」
「どうだ、何ならお前の手ぬぐいと、取りかえてやろうか?」
「仰般,假使做得,你个頭巾摎𠊎換愛無?」
「ほっ、本当ですか!それはもう、是非とも」
「ho24,正經係無?無斯來換!」
こうして和尚さんは、キツネの化け手ぬぐいを手に入れたのです。
和尚就得著狐狸个奇術頭巾。
「よしよし、うまくいったぞ」
「好!好!講到還好!」
和尚さんが寺へ帰ると、寺から寺へと見回り役をつとめる僧正(そうじょう→一番偉いお坊さん)さまが、お供の小坊主を連れてやって来ました。
和尚轉去廟寺个時節,負責巡各廟寺个僧正(僧正係官名,地位最高个和尚)渡等細和尚來。
二人を迎えた和尚さんは、こんな事を言いました。
和尚斯去迎接並摎兩個人講:
「お務め、ご苦労さまです。この廊下の先に二つの部屋がございますから、どちらでもお気にめす部屋でお休みくださりませ。わしは、お茶の仕度をしてまいります」
「辛苦!辛苦!廊仔尾有二隻間房,二間都盡好,做得落去歇睏,𠊎來去準備茶。」
「ほう、それはありがたい」
「承蒙,蒙。」
僧正さまはそう言うと、廊下の先の片方の部屋のふすまを開けました。
僧正講煞就打開一間間房个紙門,
するとそこには、若くてきれいな娘がニッコリ笑って座っていました。
間肚有一个靚膩膩个細妹仔笑咪咪坐在該。
僧正さまは、顔をまっ赤にしながら、
僧正看著續面紅漬炸。講:
「ああ、いや、わしはおなごには興味はないんじゃよ」
「啊,𠊎對細妹仔無興趣。」
小坊主の手前、僧正さまはそう言ってふすまを閉めると、もう片方の部屋のふすまを開けました。
細和尚个面前,僧正講了後就摎紙門關忒,打開另外一間个紙門。
するとそこには、ありがたい仏像がまつってありました。
該間間肚好得奉祀寶貴佛像。
「おお、これこそが、わしにふさわしい。なんまいだ、なんまいだ」
「唉哦!這間正係適合𠊎个,南無阿彌陀佛,南無阿彌陀佛。」
僧正さまは、まじめな顔してお経を唱えたものの、やはりさっきのきれいな娘が気にかかります。
僧正態度莊重認真在該唸經,毋過還係想頭下該細妹仔。
そのうちに小坊主がいねむりを始めたので、僧正さまはこっそりと隣の部屋へ行ってみました。
該下,細和尚開始啄目睡,僧正就恬恬仔行去隔壁房間。
すると娘がニッコリして、
細妹仔笑咪咪講:
「まあ、お坊さま、お酒を一杯。ささ、えんりょなさらずに」
「和尚師父,來啉一杯酒,毋使客氣。」
と、上等の酒をついできました。
就渟一杯上等酒。
憎正さまは、たらふく飲んで上機嫌です。
僧正啉盡多酒以後心情當好,
そして下心を出して、娘の肩に手を置こうとしたその時、娘が突然、カッ!と目を見開いて、不動明王(ふどうみょうおう)さまになったのです。
醉摸摸仔,本性走出來,伸手想愛摸細妹仔个肩頭个時節,細妹仔突然間目珠擘金金,變做不動明王。
「この生臭坊主め!仏に仕える身でありながら、酒を飲んだ上におなごに手を出したな!」
「你這个野和尚,有該身無該心,食酒以後敢伸手摸細妹仔!」
「ひゃあ、お許しくださいませ!」
「hiya,請原諒!」
僧正さまは、裸足のまま外へと逃げ出してしまいました。
僧正赤腳嫲踏舂等走。
実は、娘も仏像も不動明王も、みんな和尚さんのいたずらだったのです。
事實上細妹仔、佛相、不動明王,全部係和尚變鬼變怪,搣出來个。
おしまい
煞咧
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