|
|
福娘童話集 > 百物語 > 一月
1月18日の百物語
(1月18日的日本鬼故事)
ニンジンの始まり
蘿起
・日本語 ・日本語&中国語
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「櫻井園子」 櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》
むかしむかし、一人一人の馬引きが、いつもの様に馬の背中に米俵を積んで森の中を歩いていると、
到好久以前、幫別個運貨的馬夫、就有好多做這一行的人、這就和平時一樣、拉到米送到交待的地方去。
♪カラン、コロン
♪カラン、コロン
聲音
と、どこからか下駄で歩く音がして、それを聞いた馬が急に動かなくなってしまいました。
不曉得是從哪裡傳來的聲音、木鞋打到地面的腳步聲、馬聽到這聲音也就停了。
「どうした?」
這是條甚麼案?
馬引きが馬に声をかけようと振り返ると、何と馬のすぐ後ろに、一本歯の高下駄を履いた背の高い女が、まっ青な顔で立っていたのです。
牽馬的到前頭、馬到後頭、這就準備去招呼馬、這轉過去一看、到馬的後面怎麼還有條穿到木鞋的長得好高的女鬼到哦。
「お、お、お前は・・・」
馬夫就你你你的到叫
半天也發不出一條聲音。
馬引きは声を出そうとしましたが、金縛りにあってしまい、うまく声が出ません。
馬夫其實也想港話、其實他是被定身術定到的、根本發不出聲音。
馬引きが震えていると、青い顔の女は馬の背中の米俵をひょいと片手でかついで、
馬夫這人就抖啊、抖啊抖啊、女鬼這個時候就開始取馬上的米、一個手輕輕輕輕就捏起來的。
♪カラン、コロン
♪カラン、コロン
聲音
と、再び下駄の音を響かせながら、森の奥へと消えてしまいました。
等到木鞋再響的時候、已經是女鬼回去的時候了。
「で、出たー! お化けだー!」
我日、有鬼啊!
ようやく金縛りが解けた馬引きは夢中で馬に飛び乗ると、あとも見ずに逃げ帰りました。
終於定身是過解了、馬夫是甚麼都米想、直接上馬飛奔。
そしてそれからも馬引きがこの森の中を通る度に、青い顔のお化けが現れて荷物の米俵を取っていくのです。
那以後馬夫過路也是經常碰到這種事。
そんなある日、馬引きは決心をしました。
馬夫天天著(被)搞也是想不通。
「よーし。今日こそは、あの化け物の正体をあばいてやるぞ!」
他決定今天要幫事情搞清楚去。
そこで馬引きは今回も荷物の米俵を取られたものの、勇気を出して青い顔のお化けが帰って行った後を追いかけたのです。
這次被搞走貨就不算了、反到方向走、他要追那條搞他米的青鬼、跟到他、看他到底住哪裡。
しばらく行くと山奥にボロボロの一軒家があり、青い顔のお化けはその中へと消えました。
這個一路就跟到深山老林裡面、看到邊上搭了一條爛蓬蓬、鬼就是不見到這裡的。
(これが、お化けの家だな)
好傢伙、就是這裡了。
馬引きは気づかれない様に一軒家の屋根へ登ると、天井の窓から中をのぞいてみました。
馬夫是還有膽子敢偷摸摸的摸到房頂、從天窗那條洞裡面偷偷喵(看)。
するとお化けは、お風呂の様に大きなかまの中に米俵の米を全部入れて、ご飯をグツグツと炊き始めたのです。
這就看到裡面那條鬼、把所有米倒到像是洗澡桶那麼大的一個缸裡頭、一次性幫他全煮了。
(あんなに多くの米を炊いて、どうするつもりだ? とても、一人で食べられる量ではないぞ)
他一個人一次要煮這麼多米吃啊?
我今天看你幫他吃完起來。
するとお化けは炊き上がったご飯を、うちわの様に大きなしゃもじですくいあげると、パクリパクリとあっという間に平らげてしまったのです。
這鬼幫飯一煮好、就取條有盆子那麼大條的飯瓢當筷子、一口一口幫飯往自己嘴巴裡面挖(舀)、這麼到、飯是一哈就著吃完的。
(うひゃー! さすがはお化けだ!)
鬼就是鬼、果然不一樣。
馬引きが怖いのも忘れて見とれていると、お化けは大きくなったお腹をさすりながら、
馬夫就像是看電影一樣、忘記自己現在到那裡、鬼幫自己脹飽的肚子一摸。
「さて、風呂にでも入るか」
這就準備洗澡去了。
と、さっきの大きなかまにお湯を沸かして入ると、かまの中でそのままグーグーと居眠りを始めたのです。
洗澡就用剛剛煮飯的那條傢伙、幫開水倒進去、鬼也就進去到裡面困(睡)落去了
それを見た馬引きは、
馬夫看到有機會了
(よし、お化けを退治するのは今だ!)
他還想把鬼弄了。
と、天井の窓から家の中に飛び降りるなり、そばにあったふたをかまの上にのせて、その上に石うすの重しをしました。
這就從天窗跳到屋子裡頭去、跟到就用蓋子幫煮飯的那條蓋起來、再幫上面壓一條磨、就是磨豆腐磨豆子的那條。
やがて目を覚ましたお化けは、お風呂の中からふたを押し上げようとしましたが、ふたが重たくて持ち上がりません。
等鬼醒過來、他就開始推頭上的蓋子、但又發現自己抬不起來。
その間にも馬引きは、かまの火をどんどん大きくしていきます。
馬夫幫鬼壓到之後也不是甚麼都米做、他就到鍋子底下一直加火。
お化けはかまの中で大暴れしますが、馬引きはそのまま一晩中、火を燃やし続けました。
鬼就到裡面叫、馬夫就到外面燒、這就熬了一個晚上。
翌朝、かまの中のお化けが静かになったので、馬引きは恐る恐る、かまのふたを取ってみました。
第二天一早、馬夫看鍋裡面不動了、小心小心幫蓋子打開。
するとそこにはお化けの姿はなく、赤くてドロドロした物が浮かんでいたのです。
發現裡面就都化成一坨紅色的泥巴的。
「なんだ、これは?」
這都糊成一坨的。
馬引きはその赤くてどろどろした物をひしゃくですくうと、お化けの家の前に捨てました。
馬夫就用鬼挖飯的盆子幫那坨紅色的稀泥巴舀出來、倒到鬼他屋門口的。
「やれやれ。とにかくもうこれで、米俵を取られないだろう」
可以、好傢伙、這就沒人搞我的米了。
馬引きは、ほっとして家に帰りました。
馬夫這就好輕鬆的回去了。
そして次の日からは、思った通り、お化けは現れませんでした。
第二天、和想的一樣鬼就米出來了。
それから何日かしたある日。
再之後又過了幾天。
馬引きが森の中を歩いていると、馬が急に森の奥に向かってかけ出したのです。
馬夫就遷到馬正常的到林子裡面走、這馬一哈就失控向到往林子裡面奔。
「おい。待て、待たんか!」
我日、你慢點。
馬引きはびっくりして、馬のあとを追いました。
馬夫這就開始追。
すると馬は、あのお化けの家のある方へと、まっすぐに走って行くではありませんか。
這條路馬夫就有點熟悉、這不就是那條爛棚棚嗎?
(まさか、あのお化けが生き返って、呼んでいるのではあるまいな)
為(難道)那條鬼又復活、幫我馬吸過來了啊?
馬引きがびくびくしながら、お化けの家の前に来てみると、赤いドロドロの物を捨てた場所に長い葉っぱが生えていて、馬がその葉っぱのまっ赤な根の野菜を、美味しそうに食べているのです。
馬夫這一哈就好慌、馬夫就又回到爛棚棚步兩眼、看到那紅色的一攤上面開始長菜葉子了、他自己的馬就到瘋狂的嚼那條、根是紅色的有葉子一根紅紅長長的東西、嚼的好起勁。
「大丈夫か、そんな物を食べて」
這東西還可以吃啊。
でも不思議な事に、まっ赤な根の野菜を食べた馬はとても元気が出て、いくら重い物を背中に積んでも平気になったのです。
哪曉得馬吃那條之後就跟吃藥一樣、變得好有活力、背東西也好背了。
ある日、馬引きは試しに自分も、その赤い根の野菜を食べてみました。
有天、馬夫自己也是挖一根試哈子。
すると体の疲れが取れて、体中に力がわいてくるのです。
哪曉得也是和吃藥一樣的。
「なるほど、こいつはすごい」
好傢伙、有搞頭。
馬引きは赤い根の野菜を持って帰り、自分の畑で育てる事にしました。
馬夫就幫這條都挖出來、養到自己田裡种。
この赤い根の野菜がニンジンで、ニンジンが食べられる様になったのは、その時からだそうです。
實際上好長一根又是紅紅的、紅色的根又有葉子、就是蘿蔔、也是從這個時候起、大家才開始吃蘿蔔的、這就是蘿蔔的緣起。
おしまい
结束
(回到上一页)
|
|
|