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福娘童話集 > 百物語 > 二月
2月4日の百物語
(2月4日的日本鬼故事)
馬にされた若者
人變馬
・日本語 ・日本語&中国語
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「櫻井園子」 櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》
むかしむかし、和尚さんが六人の若者を連れて山道を歩いていました。
到好久以前、和尚帶六個年輕人走山路
ところがどこで道を間違えたのか山は深くなるばかりで、とうとう日が暮れてしまいました。
不曉得是哪裡走錯了、這是越走越進去、最後天都要黑了。
「弱ったぞ。こんなところでは、野宿も出来ないし」
這爛啦、這地方連營都紮不了。
そう思ってふと前を見ると、遠くに家の明かりが見えました。
哪曉得前面一看、有個亮的光的屋
「しめた。今夜はあそこで泊めてもらおう」
可以、今天就到哪裡過夜
和尚さんたちが先に進むと、一軒のあばら屋がたっていました。
到地方一看、其實就是一個爛棚棚
中をのぞくとおじいさんが一人いて、いろりに火をたいています。
往裡面偷偷布兩眼、有一個老頭頭、地下還有盆火點到的。
「旅の者だが、道に迷って困っておる。どうか今夜一晩、泊めていただけぬか?」
我們過山路走迷了、今天想住一哈、不曉得擠的到吧。
和尚さんが言うと、おじいさんはにっこり笑って、
老頭子笑了一哈
「そりゃ、お困りじゃろ。こんな山の中なので、大したお世話も出来ぬが、とにかくあがりくだされ」
你們要住就住嘛、不過這畢竟是大山裡頭、我也沒甚麼可以招待你們的。
と、七人をいろりのそばに座らせて、どんどんまきをくべてくれました。
這就讓七個人都到火旁邊坐到、自己再往裡面舔柴。
「いやー、助かりました」
米的、這就已經是好大的幫助了
七人はほっとして、顔を見合わせました。
這七個都也還覺得自己慶幸
すると、おじいさんがいろりにおかゆのなべをかけて、
這麼到老頭子又到火上面架了口鍋來熱粥
「おいしいおかゆをつくってやろう。ちょっと待っていてくれ」
你們稍微等哈子粥就好了
と、言って、隣の部屋へ行ってしまいました。
港完就到另外一個屋裡面去了
その時、おじいさんがにやっと笑ったのです。
這個時候
老頭頭其實臉上笑了個卵卯翻天
(なんだか、あやしいぞ)
這突然就是覺得哪裡有點問題
そう思った和尚さんは、戸のすきまから隣の部屋をのぞいてみました。
和尚就到門縫縫上面偷偷看老頭子到裡面搞甚麼。
するとおじいさんは、たらいの中へ土を入れ、種らしい物をぱらぱらとまいて、その上からむしろをかぶせました。
發現老頭子到幫盆子裡面倒土、然後開始撒種子一樣的東西、然後在蓋個席子上去。
(はて? 何をしているのだ?)
這是到搞甚麼?
和尚さんが注意深く見ていると、おじいさんはすぐにむしろをとりました。
和尚就好仔細的盯到
老頭頭再幫席子一揭
すると不思議な事に、今さっき種をまいたばかりなのに、たらいの中には青々とした菜っ葉がはえていたのです。
怪事、才种落去的種子、這就發芽長葉子變成菜了。
おじいさんはその菜っ葉をつみとりながら、小さな声でつぶやきました。
老頭頭邊摘菜邊小聲到港甚麼
「ひっひひひひ。今日は良い日だ。一度に七頭も手に入るとはな」
今天運氣好啊、一次就到手七頭。
和尚さんはあわてて戸のそばを離れると、いろりのそばに座りました。
和尚馬上從門縫跑開、坐回去。
それと同時に、菜っ葉を手にしたおじいさんが入って来て、
剛坐回去、老頭頭就拿到菜葉子過來的
「そろそろ、おかゆもたけた頃だな。おかゆに菜っ葉を入れてやろう」
這粥也差不多啦、可以放葉子菜進去啦。
と、おじいさんは、なべの中に菜っ葉を入れてかき混ぜました。
老頭頭這就開始幫粥裡面混葉子。
「さあ、さあ、どんどん食べておくれ」
好啦、快點吃吧
おじいさんがおかゆを差し出すと、お腹を空かせていた若者たちは和尚さんが止めるひまもなく、おかゆを食べ始めました。
老頭頭幫粥一端出來、和尚還米想到這要怎麼開口攔、這肚子餓的好慌的年輕人就都開始吃了。
「さあ、和尚さんも、遠慮せず食べてくれ」
「はあ」
方丈也吃、莫客氣
好
おじいさんがしきりにすすめるので、和尚さんは食べるふりをして、おかゆをみんなふところの鉢(はち)の中へ捨てました。
老頭頭三番五次推、和尚也就裝個樣子、幫粥倒到自己的壞裡面的鉢裡面去。
「いやあ、うまかった」
好吃好吃
「ああっ、こんなにうまいおかゆは初めてだ」
這粥我還是第一次吃到
おかゆをたらふく食べた若者たちは、すっかり満足した様子です。
年輕人幫粥都舔完了、一個個都好滿足
「それはよかった。では、風呂がわいているから入ってくれ。せまい風呂だから、一人ずつ順番にな」
那現在開始洗澡熱水
地方小
要一個一個來
「おじいさん、何から何まですまないな。では、遠慮なく入らせてもらおう」
也是港今天甚麼都麻煩老頭頭、不好意思、客套一下、也就第一個先進去了。
まず最初に、若者の一人が風呂へ入る事になりました。
這就是第一個
おじいさんと一緒に若者の一人が出て行くと、和尚さんはこっそり二人の後をつけて物置のかげにかくれました。
老頭頭幫第一個年輕人帶過去之後、和尚就偷偷的跟到、躲到放東西的後面偷偷看到。
そして、着物を脱いだ若者が風呂場に入ったとたん、
年輕人脫完衣服一進去
「ひひひいーん」
叫聲
と、馬の鳴き声が聞こえたのです。
這一哈就聽到馬叫
風呂場の外で待っていたおじいさんは風呂場へ飛び込みと、一頭の馬を風呂場から引き出しました。
老頭頭就守到洗澡外面、聽到馬叫馬上衝進去、就從澡堂裡面牽了一匹馬出來。
「どうどう。今さら人間には戻れぬのじゃ。あきらめるがよい」
你現在已經變不回去啦、老老實實算啦。
おじいさんはそう言いながら、馬を馬小屋へ連れて行きました。
老頭頭港完就帶馬到馬棚把馬栓到裡面去了。
(まさか!)
我日!
びっくりした和尚さんはいそいでいろりのそばに戻ると、若者たちに風呂場での事を話しました。
和尚馬上衝到年輕人哪裡、幫他們交待這條事。
けれど、若者たちに、
但是
「そんな馬鹿な。何かの見間違えですよ」
你肯定是看錯了、這種事怎麼可能
「そうですよ。あんなに親切な人を悪く言うなんて」
老頭頭那麼好、莫港這些
と、誰も信じてくれません。
米得一個人相信
やがておじいさんは若者たちを次々と風呂場に連れて行っては、若者たちを馬に変えては馬小屋につなぎました。
年輕人是一個一個往澡堂裡面去、老頭子是一匹一匹幫馬往馬棚裡面牽。
「あとは、坊主が一人か」
這就只剩最後一個老和尚了
おじいさんが戻ってみると、いろりのそばにいた和尚さんがいません。
等老頭頭回去、和尚早就跑啦。
その頃、和尚さんはあばら屋を逃げ出して、山の中を走っていたのです。
和尚從爛棚棚裡面出來、就到山上亂跑。
「さては、気づかれたか」
曉得了是吧?
するとおじいさんは、みるみる鬼の姿に変身して、
這老頭頭就一哈變成鬼了
「やい、和尚! 待たぬか!」
喂、和尚、你都不等哈我了啊
と、恐ろしい声で叫びながら、和尚さんを追いかけました。
鬼邊叫邊追。
和尚さんは死に物狂いで走りましたが、まっ暗な山の中では、どこへ行けばよいのかわかりません。
和尚就做死的山裡面跑、到處都是烏漆麻黑的、都不曉得到底要往哪裡。
「待てえー! 待てえー!」
莫動、我喊你莫動啊!
鬼の声は、すぐ後ろから聞こえてきます。
這鬼的聲音就跟到後面的
「ああ、もう駄目だ」
完了完了、我要沒得了。
和尚さんは思わずしゃがみ込むと、必死にお経をとなえました。
和尚這往地上一蹲、這就開始瘋狂唱經。
「なむあみだぶつ、なむあみだぶつ、なむあみだぶつ、なむあみだぶつ・・・」
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏………
すると夜が明けて、東の空から日が登ってきたのです。
這麼到等到天亮、太陽一出來。
「何! もうそんな時間か! くそっ、あと少しだというのに!」
我日、這個時候了、時間不夠了、要再跟我過一哈…
鬼はくやしがりましたが、仕方なく帰って行きました。
鬼也是米的辦法、好慪的回去了。
おしまい
结束
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