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      福娘童話集 > 百物語 > 六月 
      6月1日の百物語 
         (6月1日的日本鬼故事) 
          
         
佐賀の化けネコ 
      佐賀妖貓 
       
      ・日本語 ・日本語&中国語 
      
      ※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先 
        
         
        投稿者 「つれづれ居士」  つれづれ居士 
      
      
      むかしむかし、世の中が豊臣(とよとみ)から徳川(とくがわ)に移ると、佐賀の殿さまも、竜造寺築前守(りゅうぞうじちくぜんのかみ)から鍋島直茂(なべしまなおしげ)に代わり、裏舞台では両家の激しい権力争いが火花を散らしていました。 
        時間回到戰國、豐臣沒敗、德川接掌天下、政權交替、龍造寺佐賀藩也正朝鍋島佐賀藩移行、明裡暗裡權利爭奪的火花都到激起。 
         
      三代目、鍋島家茂(なべしまいえしげ)が城主の頃、ご城下に竜造寺家(りゅうぞうじけ)の跡継ぎである又一郎(またいちろう)という目の見えない若侍が、母親のおまさとひっそり暮らしていると、お城から殿さまの碁(ご)の相手に来るようにとのお達しがありました。 
        鍋島三代家督時期、竜造寺後人、又一郎、瞎子、由他媽政帶到一起過日、城裡就邀請又一郎過來下棋。 
       
      目が見えないながらも碁の達人であった又一郎は、長年の恨みをせめて碁ではらそうと心に決めて、城へ出かけていきました。 
      又一郎雖然瞎、不過下棋這方面還是頗有心得、也是港君臣相替、心中累恨至少到棋盤上贏回來一點。 
       
      ところが又一郎は、そのまま行方不明になってしまいました。 
      但是又一郎進城之後人就不見了去。 
       
      心配のあまり夜も眠れないおまさは、家族同様に可愛がっていたコマという名の黒猫に、又一郎を探してくれるように頼みました。 
      他媽就擔心啊、這就喊個小黑貓、屋裡長年養到的、託貓邏自己兒回來。貓名字喊駒 
       
      「ニャー」 
        喵 
         
        コマは身をひるがえして、城へと走り出しました。 
        貓翻個身、入城了。 
       
      それから何日かが過ぎた雨の降りしきる夜ふけに、ずぶぬれになったコマが又一郎の生首をくわえて帰ってきたのです。 
      好多天過去、一個雨夜、澆溼的駒幫又一郎的腦殼叼回來了。 
       
      「・・・・・・!」 
         
      そのくやしそうな我が子の顔を見るなり、母は碁の相手というのは表向きの理由で、本当は又一郎を亡き者にするのが目的だった事を知ったのです。 
      看到他兒憾恨的死相、媽也曉得了、喊他下棋是假、取命是真。 
       
      泣いて泣いて、泣きつかれたおまさは、思いつめた声でコマを呼ぶと、いきなり自分ののどもとに小刀を突き立て、 
      這就哭啊哭、哭覓(沒)力氣了、最後一聲是喊的自己屋貓、小刀幫喉嚨一戳、 
       
      「コマよ、このしたたる血を吸って、母の恨みをはらしておくれ」 
        駒、吃完我的血、為我報仇。 
         
      そう言い残して、死んでしまいました。 
        自決了。 
         
      さて、桜の花が美しく咲きそろった春、お城の中庭では花見が開かれていました。 
      春天花開了、城內院裡也是豔麗、就看花。 
       
      殿さまは大のお気に入りのおとよをそばにしたがえて、ご機嫌の様子です。 
        城主最中意的愛妾豊帶到邊上的、這哈開心。 
         
      その時、突然に冷たい風が吹きすぎたと思うと、城中の灯がいっせいに消えて、女たちの悲鳴がおこりました。 
      這就冷風一刮、城裡面所有燈全熄、所有女的就開始嬉。 
       
      家来の一人が急いでかけつけると、腰元(こしもと)の一人がのどを引き裂かれて、血まみれになって死んでいたのです。 
      馬上一個家臣就往這邊趕、就有個侍女喉嚨爛了、全是血、死了。 
       
      この日から、怪我人や死人が毎日の様に出るようになりました。 
        這天開始、不是死人就是受傷、每天都有。 
         
      そしてついに殿さままでが原因不明の病いに倒れると、城中でいろんなうわさが飛び交う様になりました。 
      後面主殿也是不曉得害了甚麼病、城中是甚麼流言都有。 
       
      殿さまと又一郎の碁の話は、家老(かろう)の小森半左衛門(こもりはんざえもん)が仕組んだもの。 
      城主和又一郎下棋這事是重臣小森半左衛門佈置。 
       
      碁に負けた腹いせに殿さまが又一郎を切り殺すと、小森半左衛門が腹心に命じて、その死体を人気のない森に埋めた。 
      城主經(一直)到輸、這就一發火、用佩刀幫又一郎取了、左衛門就喊心腹偷偷幫人到不曉得的地方埋了。 
       
      そしてその仕返しに、竜造寺家の黒猫が城に忍び込んでいる。 
      為報這個仇、又一郎屋裡這個貓就進城來了。 
       
      と、言うのです。 
      這麼個流言。 
       
      このうわさを耳にして一番恐れたのは、もちろん家老の小森半左衛門です。 
      聽到這消息最怕的肯定先是左衛門。 
       
      そこですぐさま、小森半左衛門は槍の名人の坂本兵衛門(さかもとひょうえもん)を殿の見張り役に命じて、自分はどこかへ姿をくらましてしまいました。 
      這就跟到託條用槍好手、幫城主交起他負責、坂本兵衛門、自己就不曉得躲哪裡去了。 
       
      兵衛門(ひょうえもん)は、この役目について間もなく、奇妙な事に気付きました。 
        兵衛門接手這事覓好久、就發現怪事。 
         
      いつも夜中になると決まって眠気をもよおし、翌朝になると殿の病状が悪化しているのです。 
      一到半夜自己就突然好想困、第二天、城主病情就一定惡化。 
       
      そこで次の夜、兵衛門が眠気覚ましの薬草を口に含んで眠ったふりをしていると、どこからか現われたおとよが殿の居間に入って行きました。 
      這天夜裡、兵衛門裝個睡覺的樣子、嘴巴裡面含到是提神的草藥、城主小妾豐這就進屋了。 
       
      そしてそのすぐ後、殿の苦しむ声が聞こえてきました。 
      然後城主就痛苦的嚎叫 
       
      「何と、おとよの方こそが、曲者(くせもの)であったか」 
      刺客是豐? 
       
      兵衛門は、おとよが居間から出てきたところを、 
        
        ブスリ! 
        と、槍で胸を突き刺しました。 
        兵衛門就等到豐出來的 
        一槍 
        胸口一據(刺)。 
         
      「フギャーーー!」 
      啊啊啊! 
       
        おとよは猫の様な悲鳴を上げると、ものすごい形相で兵衛門をにらみつけて、胸に槍を突き刺したままどこかへ消えてしまいました。 
        一聲貓嚎、豐像條鬼樣的就對到兵衛門認、心口前插把槍不曉得往哪裡去了。 
       
      この騒動に驚いて集まってきた家来たちが、ふと庭の池を見ると、家老の小森半左衛門の裸の死体が浮かんでいたのです。 
      這事幫家臣全驚動了跑過來、這一看池子、為甚麼是重臣小森半左衛門覓穿衣服死到裡面浮到的。 
       
      そしてその頃、城下にある竜造寺家の墓の前でも、兵衛門の長い槍が突き刺さった黒猫が死んでいたという事です。 
      同時、城外、竜造寺墓前、一條心口前插根槍的黑貓死到哪裡的。 
      おしまい 
        结束 
         
          (回到上一页) 
       
        
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