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福娘童話集 > 百物語 > 十月
10月3日の百物語
(10月3日的日本鬼故事)
とろかし草
蛇黃草
・日本語 ・日本語&中国語
むかしむかし、清兵衛(きよべえ)という木こりが木を切っていると、
到好久以前、有條喊清兵衛的砍樹的就幫樹砍到的。
「助けてくれ~っ!」
啊啊啊啊啊啊!有人吧?
と、いう叫び声が聞こえて来ました。
這聽到這麼一條聲音
「なんじゃ?」
甚麼案?
清兵衛が声のする方を見てみると、何と丸太の様に大きな大蛇が一人の旅人を追いかけているところでした。
清兵衛就對聲音方向看過去、一條樹墩子那麼粗樹幹那麼長的巨蟒幫條人追到的。
「わあ、わあ、こっちに来るな!」
滾啊、爬、莫到爹這裡來!
びっくりした清兵衛は、あわててそばの木によじ登りました。
清兵衛著骸了個卵卯翻天、跟到爬樹上去了。
そして木の上から見ていると、旅人は清兵衛の目の前で大蛇にパクリと飲み込まれてしまいました。
清兵衛就到樹上看到蟒蛇幫人吞了。
人一人を飲み込んだ大蛇のお腹は、はち切れんばかりに大きく膨らんでいます。
大蛇一人落肚、這肚子都脹潽了、要裂開的樣子。
さすがの大蛇も苦しそうですが、しばらくすると大蛇は草むらの中から黄色い草を探し出して、パクリパクリとその黄色い草を食べ始めました。
唉、胃不行、不舒服、這蛇就爬到草裡面去、專門邏一條黃色的草來吃。
すると不思議な事に、大蛇の大きく膨らんだお腹がスーッと細くなったのです。
奇景、這蛇的大大大肚、一哈就細落來了。
「さては、あの黄色い草は、食べた物を溶かしてしまう草だな」
看來那條草可以溶解胃裡面的東西。
やがて大蛇がいなくなると、清兵衛は草むらの中を探して大蛇が食べていた黄色い草を見つけました。
等大蛇走不見、清兵衛也就去草叢裡面看那條黃色的蛇草去了。
そしてその黄色い草をふところに入れると、一目散に逃げ帰りました。
幫草一摘、懷裡面一收、跑到飛快。
村に帰った清兵衛は、村人たちに大蛇の事は話しましたが、あの黄色い草の事は話しませんでした。
清兵衛到了村、只幫蛇吃人港出去、但是覓(沒)港蛇吃草。
次の日、村人たちが命拾いのお祝いをしようと、清兵衛の家に集まって来ました。
第二天、清兵衛屋裡來好多人、別個都來慶祝他撿回來一條狗命。
お祝いと言っても料理は手打ちソバで、安物のお酒を飲むだけですが。
其實也不是特別的慶祝、就是一起吃點飯扯(吃)點小酒
みんなで機嫌良くお酒を飲んでいると、村一番の長者(ちょうじゃ)がこんな事を言い出しました。
村裡面最大的地主也到裡面、這就發言了。
「どうじゃ、この大皿に山盛りのソバを続けて五杯食えたら、田畑をやってもええぞ」
你們那個可以幫大盤子的蕎麥面連幹五盤吧、我就有田獎。
それを聞いた村人たちは、笑い出しました。
人這都一哈全笑了。
「長者どん、いくら何でも、それは無理じゃ」
都港五盤過再多、都是條驢子頭前掛蘿蔔
「そうじゃ、そうじゃ。人食いの大蛇ならともかく」
對頭、要是條蟒蛇還真的吃的了。
するとそれを聞いて、清兵衛は大蛇が食べた黄色い草の事を思い出しました。
這一哈清兵衛就幫蛇草的事想到了。
(大蛇か。あの黄色い草を使えば、何とかなるかもしれん)
我要是吃那條草、港不來啊(說不好)
清兵衛は立ち上がると、長者に言いました。
清兵衛就站起來了、跟地主港。
「よし、わしがやってやる!」
我來!
そしてみんなが止めるもの聞かず、ソバを食べ始めたのです。
別個都港這是開玩笑、莫當真、清兵衛不聽。
清兵衛は死ぬ気で山盛りのソバを一杯、二杯、三杯と食べましたが、四杯目がどうしても食べられません。
清兵衛這就一二三碗下肚、狂吃、撐了、第四碗硬是吃不落了。
村人たちは、清兵衛の様子がおかしいのに気づきました。
別個一看這清兵衛樣子不對頭啊
「清兵衛、どうした? 大丈夫か? だいぶ苦しそうだが」
怎麼了啊?人不好了吧?港喊你莫吃啦。
「はあ、はあ、はあ」
這肚子撐了話都港不好了
臉色就好難受。
「清兵衛、もう止めろ、とても無理だ」
這還繼續吃條甚麼、算了。
村人たちが止めても、清兵衛は意地でも止めません。
但是清兵衛不聽、一定要幫五盤子蕎麥吃完起來。
(もう限界だ。ここであの草を使おう)
差不多了、可以吃草了。
清兵衛は、大きなお腹をかかえて立ち上がると、
清兵衛挺起條大肚子一站。
「すまんが、ちょっと便所へ行ってくる。すぐに戻るから、待っていてくれ」
等我、一個廁所馬上回來。
と、便所に入ると、ふところからあの黄色い草を取り出しました。
人到廁所、幫懷裡面黃草一摸。
さて、それからいくら待っても、清兵衛は便所から出て来ません。
另一邊、是怎麼等清兵衛、這人就好像是絆(掉入、摔)到廁所裡面去了、一直覓回來。
「お~い、いつまで入っとるんじゃ?」
他這是絆廁所裡面去了、這麼久人啦?
「大丈夫か?」
莫心(難不成)真絆裡面去啦?
村人たちが便所の戸を叩きますが、中から返事はありません。
這就都往廁所跑、敲門。
「清兵衛! 清兵衛!」
你人啦!絆裡面了啊!清兵衛
いくら呼んでも返事がないので、村人の一人が戸をぶち破って便所の中へ入りました。
怎麼喊都覓得一點聲音、這就破門了。
「清兵衛、しっかりせい!」
清兵衛!
村人の一人が便所でうずくまっている清兵衛の背中を叩くと、清兵衛の着物がはらりと落ちて、その内側に山盛りのソバがあるだけでした。
這人就睉(蹲)地上的、扶到的人就拍背堂(後背)啊、這衣服一哈就垮了、再揭開看、全是蕎麥。
「なんじゃ、これは!?」
我日!?這甚麼案!?
実はあの黄色い草は食べた物を溶かす草ではなく人間を溶かす草で、黄色い草を食べた清兵衛は溶けてしまい、山盛りのソバだけが残っていたのでした。
實際上蛇吃的那條草根本就不是溶食物的、而是直接溶人的、所以清兵衛一吃、才就幫自己過溶了、這就只剩落來一攤蕎麥面到。
おしまい
结束
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