10月20日の百物語
イラスト 02 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 むかしむかし、ある山寺の小坊主が、クリ拾いに行きたくなりました。 イラスト 03 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「和尚(おしょう)さん、山へクリ拾いに行ってもいいですか?」 イラスト 04 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「クリ拾いか。しかし、山には鬼ババが出るぞ」 イラスト 05 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「でも・・・」 イラスト 06 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「困った事があったら、このお札に願いをかけなさい。きっと、お前を助けてくれるじゃろう」 イラスト 07 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 と、小坊主を送り出しました。 イラスト 08 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 小坊主が夢中でクリ拾いをしていると、突然目の前に、鬼ババが現れました。 イラスト 12 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「うまそうな坊主じゃ。家に帰って食ってやろう」 イラスト 13 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 小坊主は身がすくんでしまい、叫ぶ事も、逃げ出す事も出来ません。 イラスト 14 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 そしてそのまま、鬼ババの家へ連れて行かれました。 イラスト 15 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 恐ろしさのあまり小坊主が小さくなっていると、鬼ババはキバをむいて大きな口を開けました。 イラスト 17_5 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「ウンチがしたい!」 イラスト 18 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「なに、ウンチだと。・・・うむ、あれはくさくてまずいからな。仕方ない、はやく行って出してこい」 イラスト 19 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 鬼ババは小坊主の腰になわをつけて、便所に行かせてくれました。 イラスト 20 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「お札さん。おれの代わりに、返事をしておくれ」 イラスト 21 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 と、言いつけると、窓から逃げ出しました。 イラスト 23 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「坊主、ウンチはまだか?」 イラスト 24 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「もう少し、もう少し」 イラスト 25 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 と、言って、便所の扉を開けてみると、中は空っぽです。 イラスト 26 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「ぬぬっ! よくもいっぱい食わせたな。待てえ!」 イラスト 27 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 鬼ババは叫びながら、夜道を走る小坊主を追いかけて行きました。 イラスト 28 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 それを知った小坊主は、二枚目の札を取り出すと、 イラスト 29 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 と、言って、後ろに投げました。 イラスト 30 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 すると後ろに川が現れて、鬼ババは流されそうになりました。 イラスト 32 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 けれど鬼ババは大口を開けると、川の水をガブガブと飲み干して、また追いかけてきます。 イラスト 35 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 小坊主は、三枚目の札を出すと、 イラスト 36 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「山火事になれ!」 イラスト 37 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 と、言って、後ろに投げました。 イラスト 38 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 すると後ろで山火事が起きて鬼ババを通せんぼうしましたが、鬼ババは、さっき飲んだ川の水を吐き出すと、またたく間に山火事を消してしまいました。 イラスト 41 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 鬼ババは、また追いかけてきます。 イラスト 42 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 小坊主は命からがらお寺にたどりつくと、和尚さんに助けを求めました。 イラスト 43 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「和尚さん! 助けてください! 鬼ババです!」 イラスト 44 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「だから、やめておけといったのじゃ。まあ、任せておけ」 イラスト 45 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 和尚さんは小坊主を後ろに隠すと、追いかけて来た鬼ババに言いました。 イラスト 46 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「鬼ババよ。わしの頼みを一つ聞いてくれたら、坊主をお前にやるが、どうだ?」 イラスト 47 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「聞くところによると、お前は山の様に大きくなる事も、豆粒の様に小さくなる事も出来るそうだな」 イラスト 48 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「よし、では豆粒のように、小さくなってくれや」 イラスト 49 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 鬼ババは答えて体を小さくすると、豆粒の様に小さくなりました。 イラスト 50 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 和尚さんはその時すかさず、鬼ババを餅(もち)の中に丸め込むと、一口で飲み込んでしまいました。 イラスト 54 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「おっほほほっ。ざっと、こんなもんじゃい。・・・うん、腹が痛いな。ちと便所に」 イラスト 55 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 和尚さんが便所でウンチをすると、ウンチの中からたくさんのハエが飛び出してきました。 イラスト 57 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 ハエは鬼ババが生まれ変わって、日本中に増えていったものだそうです。 おしまい 読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。 ささずんと昔話講座 番外編03話【山姥始譚】 読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。
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