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ふくむすめどうわしゅう(福娘童話集) > にほんむかしばなし(日本民間故事) > 二月

爺婆かぼちゃ

爺婆かぼちゃ
南瓜爷爷奶奶

翻訳者 河南省 周口師範学院 李晓雨
翻訳指導 水口友代


にほんご(日语)  ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
南瓜の折り紙かぼちゃ

♪音声配信(html5)
朗読者 : 悠が童話を読んでみます

 むかしむかし、ある村にうつくしい娘が一人で住んでいました。
 很久很久以前,有个村子里住着一位美丽的姑娘。

「ああ、おじいさんとおばあさんが欲しいなあ」
と、いつも思っていました。
 她总是这么想着:“啊啊,我好想有爷爷和奶奶呀”


 ある日の事、娘がカボチャ畑に立っていると、裏山からガラガラドスン! と、一匹のが落ちて来ました。
 有一天,姑娘在南瓜田里站着时,伴随着从后山传来的“轰隆轰隆——扑通”的声音,一只鬼掉了下来。

 鬼は頭や腰を強く打ったので、
「痛い、痛い、痛いよー」
と、泣いていましたが、村人たちは怖くて誰も鬼のそばへ寄りません。
 因为鬼的头和腰被狠狠地撞到,他一边哭着一边喊道“好痛、好痛、好痛啊——”,但是村民们因为害怕,谁都不敢靠近鬼的身边。

 でも娘だけが赤い帯(おび)をビリビリと裂いて、痛いところに巻いてあげたのです。
 这时只有那个姑娘把红色的腰带呲拉一下撕开,将布条缠在了鬼喊痛的地方。

 それから家へ連れて行き、鬼にごちそうをたくさん食べさせてあげました。
 之后还把鬼带回了家,请鬼吃了好多好吃的。

 すると鬼は、
「これはうまい、うまい」
 于是鬼就说着:“这真是太好吃了,太好吃了。”

と、腹いっぱい食べてから、
「お前はなかなか親切なよい娘じゃ。このこづちをお前にやるから、これでかぼちゃを叩いてみるがよい」
と、言ったのです。
 在吃饱之后,鬼说: “你可真是一个亲切的姑娘啊。我把这个小木槌给你,试着用着这个敲敲南瓜吧。”

「ありがとう」
“谢谢”

 娘は鬼にお礼を言うと急いでかぼちゃ畑へ行って、鬼の言った様に一番大きなかぼちゃをそっと叩くと、
 ボコン!
 姑娘向鬼道谢之后就赶紧去了南瓜田,找了一个最大的南瓜按照鬼说的那样在上面敲了敲后——嘭!

と、音がしてかぼちゃが二つに割れて、何と中からおじいさんとおばあさんがニコニコ笑いながら出て来たのです。
 南瓜随着声音裂成了两半,竟然有老爷爷和老奶奶从里面笑着走出来。

 そして、
「すまないが、わしらをお前の家においてくれんかのう?」
と、言いました。
 然后他们说:“不好意思呀,可以让我们住在你家里吗?”

 もちろん、娘は大喜びです。
 当然,姑娘很高兴地答应了。

 それからは、おじいさんとおばあさんと三人仲良く暮したという事です。
 从那之后,她就和老爷爷老奶奶三个人一起过上了幸福的生活。

おしまい
結束

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