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8月30日の日本民話
(8月30日的日本民間故事)
米ぶきとクリぶき (健全普通話版)
米福栗福
・日本語 ・日本語&中国語
むかしむかし、あるところに、米ぶきとクリぶきという名前の姉妹がいました。
在很久很久以前、就有著這麼一個地方、住著這樣的一對姐妹、米福與栗福。
米ぶきがお姉さんで、クリぶきが妹です。
年長的米福為姐姐、年幼的栗福是妹妹。
お母さんは自分に似ているクリぶきばかり可愛がり、姉さんの米ぶきにはいつも辛くあたっていました。
家中的母親對於長的跟自己很像的栗福是愛不釋手的將其捧在了手心、可身為姐姐的米福就並沒有那麼幸運了、經常的是讓母親給嚴加苛刻與責難。
ある日の事、お母さんは二人に袋を渡して言いました。
事情發生在這一天、先是母親給與了姐妹兩人一人一個大麻袋後就這樣交待了。
「山で、クリを拾っておいで。袋いっぱいになるまで、帰ってくるんじゃないよ」
都去山裡面給家裡撿些板栗回家吧、記住咯、若是不把袋子全部裝滿那就不準回家。
米ぶきとクリぶきは、袋を持って出かけました。
就這樣呀、兩姐妹都是提著袋子上山了。
でも米ぶきの袋には、穴が開いているのです。
可就現在順帶一提呀、就是母親給米福準備的那個大麻袋呀、它的下面可是破了個大洞呢。
米ぶきが家に帰って来られないように、お母さんが穴の開いた袋を持たせたのです。
而母親之所以這樣做、那就是為了讓米福不能在回到這個家、這都是人家一手設計的呢。
山につくとクリぶきは、すぐに袋いっぱいクリを拾いました
就這樣呀、到達了大山之後、栗福是很快的便將一整個麻袋裝滿。
けれど米ぶきの方は、いくら拾って袋につめてもすぐに空っぽになってしまいます。
可相對米福的那邊呢、就那個邊撿邊漏的破袋子呀、可就是無論如何怎麼的都填不滿呢。
すると、クリぶきが言いました。
這個時候、栗福好像就是發現了問題了所在。
「姉さんの袋には穴が開いているよ。山のお堂へ行ったら木の皮をはぐじいさまがいるから、なおしてもらっておいでよ。あたしは、ここで待っているから」
姐姐、你的袋子它的下面破了有一個洞、山上廟裡的那位老爺爺他應該會修、人家是專門剝樹皮懂這行的、我就在這等你、你讓人家把袋子補好了後立馬就回來啊。
米ぶきは教えられた通りに山のお堂へ行き、木の皮はぎ職人のおじいさんに穴の開いた袋をつくろってもらいました。
就這樣呀、米福就朝著這大山裡面的寺廟走、還就真的碰到了一位會剝樹皮的修補匠老頭、於是也就拜託著人家是修好了自己的那個破麻袋。
おかげで米ぶきの袋も、すぐにクリでいっぱいになりました。
拜其所賜、就這樣、米福的袋子很快的也是跟栗福一樣的滿了起來。
ところが帰ろうと立ちあがったとき、あたりは急に暗くなりました。
但就因為出了中途的這個插曲、磨蹭了點時間、導致了兩人走在了回家的路途中時天都已經是慢慢黑起來了。
米ぶきとクリぶきはしばらくウロウロと帰り道を探して歩きまわりましたが、どうしても見つかりません。
這昏暗的道路可就真是一點也看不清、現在哪條是回家的路、就連姐妹兩人都是完全糊塗了去、只能一個勁的亂亂摸索了起來。
そうしているうちに明かりのついた一軒の家を見つけたので、二人は行ってみました。
後來就說山上四處轉悠吧、結果人家運氣好、是把一處點著燈火的屋子給發現了去、兩人趕緊就是快步的湊了過去。
二人が戸をたたくと、中から真っ白な髪の小さなおばあさんが出て来ました。
等到這就又是把門一敲、屋內來開門的是一位年長的老婆婆、人家已是滿頭的白頭、可身形就還是小不點一個呢。
「今夜泊めてください。あたしたち、道に迷ったのです」
婆婆、我們姐妹兩在這山中給迷了路、拜託了、還請希望今天能留我們一夜吧。
「そんなら、このばあさんの腰元に隠れて寝ろ。もうすぐ息子の太郎と次郎が帰って来るでな。あの息子たちに見つかったら、食われるからな」
行呀、可進了屋後就都要聽我的話、睡覺的時候都要趴在我的邊上給躲好了、不然我的兩個兒子一旦回了家呀、那可就都要把你們全吃咯。
米ぶきとクリぶきは怖いと思いましたが、もうクタクタでしたので、おばあさんの腰元で眠らせてもらうことにしました。
兩姐妹聽完這話頓時就開始感到恐怖了起來、但現在已經是沒有了其他選擇、只能是小心翼翼的躲在了婆婆身邊睡了起來。
しばらくすると、太郎と次郎が帰って来ました。
然而就是不久之後呀、婆婆他的兩個兒子回家咯、太郎與次郎。
「ばあさま、なんだか臭うぞ。人間の臭いだ」
媽、家裡這是個甚麼味呀、咋們家是來人了?
「へえ、そうかね。さっき里の鳥がここへ迷い込んだから食ったけど、きっとその臭いだろ」
沒來人、是兩隻小麻雀呢、人家不小心就給迷了路、現在都在我肚子裡頭呢、你聞到的就是這個味。
「鳥ねえ?」
是小鳥嗎?
太郎と次郎はフンフンにおいをかいでいましたが、そのうちにあきらめて寝てしまいました。
太郎和次郎有感覺出了那麼一點的不對、又是深深的用鼻子吸了幾口的氣、但試了沒幾下後、轉念一想、此事並不值得太費神、睡大覺去了。
朝になると、人食い太郎と次郎は仕事に出かけました。
當時間呢、等又是來到了這第二天的一大早、食人鬼兩兄弟便也一同出了門幹自己的正事去了。
「さあ、いいぞ」
好啦好啦、已經沒事咯。
おばあさんが声をかけると、米ぶきとクリぶきはにっこり笑って出て来ました。
聽見了婆婆的呼喊、兩姐妹還有點僥倖的、是樂呵呵的現了面。
おばあさんは米ぶきとクリぶきに、火ばしを渡して言いました。
隨後的婆婆則就是又是一把火鉗、兩姐妹的眼前一擺。
「帰る前に、おれの頭のしらみを全部取ってくれ」
你們可以回家了、但在走之前我頭上的這些個虱子你們要幫忙的給它全部取乾淨了。
トカゲのように大きなしらみを見ると、クリぶきは気持ち悪いと部屋のすみへ逃げてしまいました。
姐妹這就看著婆婆的腦袋上的虱子呀、等栗福看到了後當場是連忙給嚇壞了縮到了牆角、因為要說這玩意兒它哪是虱子呀、這世界上也沒有哪一種虱子是有壁虎那麼大個呀。
でも米ぶきはおばあさんの頭の中に顔をつっこむようにして、火ばしで次々としらみを取って、それを全部いろりの火で焼きました。
而米福是看起來並沒有畏懼、睜大眼睛給你把一個個的大壁虎都認真的瞅著呢、發現後就是用火鉗迅速的一夾、然後扔炭火裡面給燒死、一陣後過去、壁虎這就死絕了。
「ああ、久しぶりにいい気持ちだ。悪かったの」
舒服舒服、頭上好久沒有這麼清爽過了、十分為難你了呀。
おばあさんは喜んで、米ぶきに小さな小さな箱を渡しました。
此時的婆婆是相當的歡喜、又是還格外的贈送給了米福一個小小的木匣。
そしてクリぶきには、いり豆をほんの少しやりました。
而栗福這邊呢、婆婆也是給與了禮物、可那就是幾個炒熟後的硬豆子了。
二人は明るくなった山道を、下りて行きました。
就這樣呀、兩人終於是回到了這陽光明亮的山間小路上、朝著家中開始返回了。
すると途中で、太郎と次郎に見つかってしまったのです。
可就是半路途中、這不好巧不巧的就是給婆婆的兩位食人鬼兒子撞上了嗎。
「人間だ! 食うぞ!」
是人類!快吞了它們呀!
太郎と次郎は、恐ろしい顔で追いかけて来ました。
兩名大鬼的臉上現在那可謂是凶神惡煞極了、正在朝著姐妹兩猛追呢。
米ぶきとクリぶきは真っ青になって逃げましたが、太郎と次郎の足は早くて、もう少しでつかまりそうです。
雖然兩姐妹急與奔命也是跑的很急、但不敵人家是鬼、那兩腳快的就跟陣風似的、眼看著這就要追上之時。
そのときアワぶきは、思わずおばあさんからもらったいり豆を投げました。
危機之下、栗福已經是顧不上了那麼多、直接就是朝著雙鬼把剛剛婆婆交與自己的禮物煎豆子向其是扔了出去。
すると太郎と次郎の目の前に、いきなり大きな山が現れたのです。
於是乎接下來發生了甚麼呢?只見雙鬼面前當即就是隆起了兩座大山。
米ぶきとクリぶきは太郎と次郎が山を登っている間に、逃げて逃げて自分たちの家にかけ込みました。
就是趁著雙鬼還在辛苦爬著山的這個間隙、姐妹兩人已經是瘋狂的跑沒影咯、最終還是安全的回到了家中。
「お母さん、今帰りました!」
媽媽、我們回來啦!
二人の姿を見ると、お母さんは、
看見了姐妹身影後的母親、首先問的就是。
「クリはどうした、米ぶき」
板栗撿的怎麼樣了呀、米福。
と、袋を開いて言いました。
同時也是給打開了米福的那一麻袋開始檢查了起來。
でも、穴の開いていたはずの袋はきれいにぬってあり、クリもちゃんと入っています。
但其實並無是如母親所預料的、因為麻袋底下的那個大洞是有給好好的用心縫合了起來、那板栗呢、自然也就是給裝滿了滿滿一大麻袋啦。
「・・・ちぇ!」
………哼!
お母さんは舌打ちをすると、クリをゆでて二人に食べさせました。
母親的臉上此時很明顯的表現出了不快、用舌頭切的一聲跑去廚房煮起了板栗給姐妹兩人吃去了。
何日かして、町に祭の日が来ました。
沒過了幾天後、這時的大街上是張燈結綵、畢竟是節慶的日子來了。
「米ぶき、母さんとクリぶきは祭に行って来るから、お前はカゴで風呂に水をくんで、アワを十石(じゅっこく→約1800リットル)ついておけ」
米福呀、媽媽這就要跟你家栗福到街上玩耍去咯、你呢、就等下在我們回來之前把洗澡水都給準備上吧、就那個竹籃子看見沒、你就用那個給缸裡打滿水來、對了、家中到時需要作粟餅、今天你就在家給我提著搗頭在打米臼裡給我把十石的小米給捶了吧。
お母さんはそう言いつけて、クリぶきと出かけました。
母親對米福交待完了這個艱難的任務後、便就也牽著栗福的小手開心的逛街去了。
米ぶきも祭に行きたいのですが、用事は言いつけられたし、きれいな着物もないので行けません。
今天的街上應該是非常的熱鬧、米福其實也是十分的想要出去逛逛、但自己全身殘破不堪、並非是和大家一樣都換上了件節日的新衣物、況且還被母親交待了那麼多不可能的事情要去做。
仕方なく風呂に水を入れようとしましたが、カゴではいくら水をくんでも、こぼれてくめません。
等米福這就也死了心、先就是拎起竹籃用著這玩意兒給家中的大缸是打滿水去了、可真等一試後現在就別說大缸了、就這竹籃它都是滿不了呀。
そこへ旅の和尚さんが通りかかり、声をかけて来ました。
當時這就竹籃打水的一幕是讓個過路的和尚發現了呀、人家也就給小姑娘過去是打了個招呼。
「どうしたね。何か困っているようすだが」
這是幹啥呀、有問題就都跟我說、我幫你。
米ぶきがカゴでは水がくめないことを言うと、和尚さんは着物のそでを裂いてカゴを包んでくれました。
米福就跟人和尚說自己這竹籃它打水打不上來、和尚呢也是說幫忙就幫忙、見自己這僧衣袖子還長、就把它撕爛了去給一整個竹籃是包起來了。
「さあ、これでもう大丈夫」
行了、這一下準能管用。
「ありがとうございます」
謝謝法師。
こうして米ぶきは、風呂いっぱい水をくみました。
就這樣呀、水缸裡洗澡水的案子現在總算是姑且解決了。
「次はアワを十石。十石なんて、明日までかかるわ」
天啦、可還要我再搗好小米十石呢、十石呀、那都可要我搗到明天過後了。
米ぶきがしょんぼりしていると、どこからともなくスズメ集まって来て、あっという間にチュンチュンと十石つくのを手伝ってくれました。
就正在米福躊躇犯愁之際、不知道是從哪裡給飛來了一大隊的小麻雀、那一群群的尖嘴就跟個縫紉機似的、不是把你的十石小米都給啄完了、而是免費的給你全部磨成了粉。
そこへ、隣の家の娘がやって来て、
正巧也就是在這個時候、隔壁家的一位姑娘跑過來是串門了。
「米ぶき、祭に行こうよ」
米福、我兩一起出門把街給逛了呀。
と、言いました。
住邊上的姑娘是這樣的向米福相邀。
でも米ぶきの着物は、ぼろぼろです。
但米福看了一眼自己的衣服之後、知道了它是破破爛爛。
「行きたいけど、これでは行けないわ」
我想去、但現在的這個樣子讓我並不去了吧。
米ぶきはことろうとして、おばあさんがくれた小さな箱を思い出しました。
米福本是已想拒絕、但突然這就一下想到了、自己從老婆婆哪兒不是還得到了一個小匣子嗎。
米ぶきは、そっと箱を開けてみました。
很快的、米福就將小箱子打開了來。
すると、どうでしょう。
於是乎、接下來這就發生了件啥事呢?
小さな箱の中から、きれいな着物が飛び出して来たのです。
那就竟是從這個小匣子之中一下子是飛了出來件漂亮的新衣服呢。
米ぶきは喜んでその着物を着て、隣の娘と出かけました。
米福很是高興的就穿上了這身新衣、與住隔壁的那位姑娘是一起出發逛街了。
祭に行くと、大勢の人たちが美しい米ぶきを見て
到達了活動地點、人山人海的浪潮竟是全都直勾勾的朝著米福看著呢
。
「どこのお姫さまだろう」
這肯定就是宮中的哪位公主吧。
と、言いました。
人們紛紛的如此揚言。
クリぶきは米ぶきを見て、
直到等在活動現場米福與栗福的一個巧遇。
「お母さん、あそこに姉さんがいるよ」
媽媽、姐姐她在那邊呢。
と、言いましたが、お母さんは笑って信じてくれませんでした。
栗福雖是發現了姐姐並以提醒了母親快看、可母親對此並不以為然、不如說是壓根不信呢、就光只是笑了笑完事。
米ぶきは祭を楽しんで、お母さんより先に家に戻ると、着物を小さな箱にしまっていつもの着物で働きました。
米福的此行玩的是十分的盡興、等參觀了差不多後便也是急著先於母親還有妹妹是回到了家中、將新衣服也是自小匣子之中妥善收好之後、便就又是將平日裡一直穿的那身破衣裳換回去了。
しばらくして、お母さんとクリぶきが帰って来ました。
沒等時間過去了多久、母親這下與妹妹就也是回家了。
「ほれ、ごらん。米ぶきは家にいるじゃないか」
你瞧瞧、這不米福就在家中一直呆著嗎。
お母さんがそう言ったとき、立派な見なりの男の人がたずねてきて言いました。
可母親說完這話後才沒一秒呢、已經是有一位儀表堂堂的男子拜訪至了自己的家門。
「米ぶきさまを、嫁にいただきたい。祭でひと目見て気に入りました。隣の娘さんから、あの美しい方は米ぶきさまと聞きました」
自祭典上見到了米福公主後您一面後、我就一直的念念不忘、我是透過打聽陪同您一起來的那位住隔壁的姑娘後得知到了您的名字、現在前來就是想要米福公主你能嫁給我。
それを聞いたお母さんは、あわてて言いました。
可這一席話被母親聽完後人家的腦子裡當即就是混亂了起來、都沒反應過來、是一個人都急了。
「米ぶきは、ボロ着の娘です。頭は悪いし、器量も悪い。もらうなら、妹のクリぶきにしてください」
米福這人可邋遢著呢、腦子裡也怪怪的、況且這心眼還不小、真要論嫁人呀、我勸你還是要了人家妹妹栗福吧。
ですが男の人は、米ぶきでなければ嫌だと言いはります。
可男子似乎就只對米福鍾情、是非米福不娶。
そうしている間に、米ぶきは小さな箱から花嫁衣装を取り出して着ました。
而也就是有了屋門口的這一陣折騰時間、米福早就已經是自那個小匣子裡取出了一件新娘子的衣裳給自己換上啦。
「おおっ、これは素晴らしい。三国一の花嫁だ!」
天啦、這可真是太漂亮了呀、你就是這世界第一的大美人。
男の人は喜んで、米ぶきをカゴに乗せて行きました。
男子當下見著了米福後立馬是興奮極了、二話不說的就是直接給人扶入了花轎。
それを見たクリぶきが、言いました。
此時的栗福看見了姐姐上了花轎後便也說道了。
「姉さんはいいなあ、カゴに乗せてもらって嫁入りなんて」
真好呀、姐姐她坐了花轎成為新娘子了。
それを聞いたお母さんは、クリぶきを可哀相に思い、
聽聞了栗福的這一句過後、母親整個人就突然是很感傷了起來、她想要安撫栗福、認為自己的這個孩子實在是太可憐了。
「カゴはないけど、これに乗りなさい」
雖說沒有花轎、但是這個也一樣可以坐上去呀。
と、カゴのかわりにクリぶきをうすに乗せて、田んぼのあぜ道を引っぱって歩きました。
母親是自屋內取來了打米臼、代替了花轎讓栗福是坐了上去、自己呢、就在田間的小路上充當人力拉扯一個勁的逗著栗福開心。
するとうすがゴロゴロと転がって二人とも田んぼにはまってしまい、そのまま水に沈んで宮入貝(みやいりがい)になってしまったということです。
可後來一個沒有注意、兩人是都給滾落至了水田、漸漸的沈沒了下去、就這樣視界是越來越模糊、越來越模糊、等到兩人在清醒過來之後、猛然一回首、你我早就沒了人樣、轉世是成為兩隻宮入貝了。
おしまい
结束
↓ ※オタク構文版 (翻訳者の改変意訳バージョンです) ↓
米ぶきとクリぶき
媽跟兩姐妹
むかしむかし、あるところに、米ぶきとクリぶきという名前の姉妹がいました。
就講這好久以前、一個地方、葺(米)和蕗(栗)兩姐妹住到的。
米ぶきがお姉さんで、クリぶきが妹です。
葺是姐姐、蕗是妹妹。
お母さんは自分に似ているクリぶきばかり可愛がり、姉さんの米ぶきにはいつも辛くあたっていました。
因為蕗跟媽長的神似、媽就多加關愛、而對米葺就經常是暴脾氣上手。
ある日の事、お母さんは二人に袋を渡して言いました。
有天媽就交待二人任務、分別過兩人條袋袋。
「山で、クリを拾っておいで。袋いっぱいになるまで、帰ってくるんじゃないよ」
喊她們一起上山去撿板栗、不裝滿一麻袋不準回來。
米ぶきとクリぶきは、袋を持って出かけました。
這就兩傢伙上山了。
でも米ぶきの袋には、穴が開いているのです。
但是媽過起葺的袋子卻是條爛傢伙。
米ぶきが家に帰って来られないように、お母さんが穴の開いた袋を持たせたのです。
其實就是媽故意不打算讓葺回來、刻意這麼搞。
山につくとクリぶきは、すぐに袋いっぱいクリを拾いました。
這就講山上的兩條傢伙開始撿板栗。
けれど米ぶきの方は、いくら拾って袋につめてもすぐに空っぽになってしまいます。
這姐姐的袋子是條空傢伙、那就邊撿邊漏、一直是條空傢伙。
すると、クリぶきが言いました。
這就發現了問題所在、妹妹就講了。
「姉さんの袋には穴が開いているよ。山のお堂へ行ったら木の皮をはぐじいさまがいるから、なおしてもらっておいでよ。あたしは、ここで待っているから」
講這袋子壞了一個、山高頭廟裡面有條老杆子專門剝樹皮編麻、可以讓別個幫忙補下子、就讓姐姐上到廟裡面去、自己先撿到。
米ぶきは教えられた通りに山のお堂へ行き、木の皮はぎ職人のおじいさんに穴の開いた袋をつくろってもらいました。
姐姐這就上山逽到了老杆子、讓別個幫破洞的麻袋這就補了。
おかげで米ぶきの袋も、すぐにクリでいっぱいになりました。
這就袋子修好、不破了、姐姐也是馬上一麻袋板栗裝滿了去。
ところが帰ろうと立ちあがったとき、あたりは急に暗くなりました。
這就準備回去的時候、天不曉得怎麼就一下突然黑了。
米ぶきとクリぶきはしばらくウロウロと帰り道を探して歩きまわりましたが、どうしても見つかりません。
兩傢伙就摸黑走夜路、真的是烏漆麻黑卵看不到、人還走走走、走迷到了。
そうしているうちに明かりのついた一軒の家を見つけたので、二人は行ってみました。
突然這就看到一點燈光、曉得是屋子、兩姐妹就先去訪。
二人が戸をたたくと、中から真っ白な髪の小さなおばあさんが出て来ました。
這就䯨大門、出來條白頭髮老婆子、矮矮一個。
「今夜泊めてください。あたしたち、道に迷ったのです」
講晚上我們兩個迷路回不去、想到你屋留一晚。
「そんなら、このばあさんの腰元に隠れて寝ろ。もうすぐ息子の太郎と次郎が帰って来るでな。あの息子たちに見つかったら、食われるからな」
那你們要睡就巴到我邊上啦、半步不能離、我屋大兒跟小兒馬上就回來了、若是讓他們曉得就要幫你們吃了的。
米ぶきとクリぶきは怖いと思いましたが、もうクタクタでしたので、おばあさんの腰元で眠らせてもらうことにしました。
兩姐妹這就想這來的是條甚麼鬼屋哦、駭了個卵脬翻天、巴到巴到婆子睡。
しばらくすると、太郎と次郎が帰って来ました。
「ばあさま、なんだか臭うぞ。人間の臭いだ」
過一陣、門響了、是婆子的兩個兒回來了。
媽!回來了、唉!?我聞到人的騷氣的!到哪裡?
「へえ、そうかね。さっき里の鳥がここへ迷い込んだから食ったけど、きっとその臭いだろ」
是兩個小鳥兒、剛剛飛來、被我吃了去、肯定就是這味道。
「鳥ねえ?」
鳥?
太郎と次郎はフンフンにおいをかいでいましたが、そのうちにあきらめて寝てしまいました。
兩個兒還到處鼻子聞、但是想媽也不得騙自己、後面就算了。
朝になると、人食い太郎と次郎は仕事に出かけました。
天亮、兩條吃人兄弟出門辦事去了。
「さあ、いいぞ」
おばあさんが声をかけると、米ぶきとクリぶきはにっこり笑って出て来ました。
好、可以出來了、婆子一喊話、兩姐妹還笑咪咪的出來的。
おばあさんは米ぶきとクリぶきに、火ばしを渡して言いました。
這過又過起兩姐妹雙夾碳的筷子。
「帰る前に、おれの頭のしらみを全部取ってくれ」
講這回去之前要先幫我這腦鬠上面的蝨子全清完起來。
トカゲのように大きなしらみを見ると、クリぶきは気持ち悪いと部屋のすみへ逃げてしまいました。
妹妹看到一個個四踋蛇那麼大的蝨子是感覺好怕、跟到走遠了去。
でも米ぶきはおばあさんの頭の中に顔をつっこむようにして、火ばしで次々としらみを取って、それを全部いろりの火で焼きました。
但姐姐確是眼睛處到婆子腦鬠上面、用火筷幫一個個大蜥蜴全夾了出來、再就放火裡面炦死了去。
「ああ、久しぶりにいい気持ちだ。悪かったの」
婆子這腦鬠上面就一下舒服了、不癢了、好高興。
おばあさんは喜んで、米ぶきに小さな小さな箱を渡しました。
這就又是感謝、過了姐姐一個小盒子。
そしてクリぶきには、いり豆をほんの少しやりました。
妹妹也過的有、不過就幾個小豆子。
二人は明るくなった山道を、下りて行きました。
すると途中で、太郎と次郎に見つかってしまったのです。
兩人這就出了門、開始下山了、走半路、突然被婆子兩條兒發現了。
「人間だ! 食うぞ!」
人!快點幫她們草出了!
太郎と次郎は、恐ろしい顔で追いかけて来ました。
一聲䛥、這就快步來追了。
米ぶきとクリぶきは真っ青になって逃げましたが、太郎と次郎の足は早くて、もう少しでつかまりそうです。
這兩個小女兒、哪能跑的過兩條猛男啦、看到看到就要被捉了。
そのときアワぶきは、思わずおばあさんからもらったいり豆を投げました。
這個時候妹妹想都㫘想、連婆子過自己的豆子也不要了、直接對到兩兄弟一掗。
すると太郎と次郎の目の前に、いきなり大きな山が現れたのです。
這就兩兄弟面前、一條好大的山出來過幫路堵了。
米ぶきとクリぶきは太郎と次郎が山を登っている間に、逃げて逃げて自分たちの家にかけ込みました。
兩兄弟不放棄、這就變成登山家、到那裡攀啊攀、趁到這時候、兩姐妹早就跑丟啦。
「お母さん、今帰りました!」
二人の姿を見ると、お母さんは、
「クリはどうした、米ぶき」
と、袋を開いて言いました。
姐妹兩人風快的回了屋、跟媽報了聲告。
而媽確只是問姐姐板栗的事情。
でも、穴の開いていたはずの袋はきれいにぬってあり、クリもちゃんと入っています。
看到這自己留了個洞的麻袋還是裝滿了板栗。
「・・・ちぇ!」
お母さんは舌打ちをすると、クリをゆでて二人に食べさせました。
一直好不爽的樣子、耍了個臉色、但還是去開始煮板栗過兩傢伙吃去了。
何日かして、町に祭の日が来ました。
這事之後又過了幾日、街上搞活動。
「米ぶき、母さんとクリぶきは祭に行って来るから、お前はカゴで風呂に水をくんで、アワを十石(じゅっこく→約1800リットル)ついておけ」
媽就交待姐姐、自己要和你妹上街、喊別個守屋的時候去用籃籃幫洗澡桶子裝滿水、再去搞個幾車小米過來。
お母さんはそう言いつけて、クリぶきと出かけました。
媽幫事情交待完、這就牽到妹妹的手出門了。
米ぶきも祭に行きたいのですが、用事は言いつけられたし、きれいな着物もないので行けません。
姐姐也想出去玩、但是卻被交待了這麼多任務、自己也㫘得節日的衣服可以供自己更換。
仕方なく風呂に水を入れようとしましたが、カゴではいくら水をくんでも、こぼれてくめません。
而且媽過姐姐的是條籃籃、用這條傢伙水是要怎麼裝啦、走兩踋水就全流完的。
そこへ旅の和尚さんが通りかかり、声をかけて来ました。
剛好就過路條和尚、搭了聲話。
「どうしたね。何か困っているようすだが」
我看你樣子是好不好啊、搞甚麼了啊。
米ぶきがカゴでは水がくめないことを言うと、和尚さんは着物のそでを裂いてカゴを包んでくれました。
姐姐講自己這籃子裝不到水、不曉得怎麼辦、和尚見狀直接是毀了僧衣、幾塊布一撕、籃子一纏。
「さあ、これでもう大丈夫」
「ありがとうございます」
這麼到就稍微好些了。
姐姐看到和尚幫了自己、這就感謝。
こうして米ぶきは、風呂いっぱい水をくみました。
這一下洗澡水的事就解決了。
「次はアワを十石。十石なんて、明日までかかるわ」
等下就是十擔小米了、這要怎麼搞哦。
米ぶきがしょんぼりしていると、どこからともなくスズメ集まって来て、あっという間にチュンチュンと十石つくのを手伝ってくれました。
姐姐是㫘的一點法、但這時突然飛來一群小雀兒、一個個到那裡幫姐姐叼米、分分鐘十擔米過有了。
そこへ、隣の家の娘がやって来て、
「米ぶき、祭に行こうよ」
と、言いました。
隔壁屋鄰居的女這又來䯨門。
問別個要跟自己一起上街去吧。
でも米ぶきの着物は、ぼろぼろです。
「行きたいけど、これでは行けないわ」
但是自己㫘得衣服、自己這身衣服不僅不合、又破。
米ぶきはことろうとして、おばあさんがくれた小さな箱を思い出しました。
但這時、突然想起了上山婆子過起自己的小盒。
米ぶきは、そっと箱を開けてみました。
すると、どうでしょう。
姐姐就抱到個盼頭、一開。
好傢伙。
小さな箱の中から、きれいな着物が飛び出して来たのです。
裡面是一件件乖衣服飛出來了。
米ぶきは喜んでその着物を着て、隣の娘と出かけました。
姐姐是好高興、馬上一身新衣一換、跟隔壁屋女街上玩去了。
祭に行くと、大勢の人たちが美しい米ぶきを見て
「どこのお姫さまだろう」
と、言いました。
クリぶきは米ぶきを見て、
這路上就人擠人、過路人眼睛就都對到姐姐渺、覺得這女的長的乖、都到猜測這傢伙是哪個、剛好和妹妹還有媽這也碰到了。
「お母さん、あそこに姉さんがいるよ」
と、言いましたが、お母さんは笑って信じてくれませんでした。
妹妹先看到、這就扯幾下媽、講、看看、是姐姐、但是媽頭都不扭、是信都不信、認為自己女到逗自己玩、輕笑了一下。
米ぶきは祭を楽しんで、お母さんより先に家に戻ると、着物を小さな箱にしまっていつもの着物で働きました。
姐姐逛完街、快快的回了屋、這就幫自己新衣好生一收、又穿起平日的那件破麻來了。
しばらくして、お母さんとクリぶきが帰って来ました。
過一陣、媽和妹妹也是回來了。
「ほれ、ごらん。米ぶきは家にいるじゃないか」
お母さんがそう言ったとき、立派な見なりの男の人がたずねてきて言いました。
媽這就對到妹妹講、還想騙我、這不是就到屋裡蹲到的啊。
媽講完這句話的同時、不曉得又是那條尾隨男接踵而至、看起來還是專門到屋裡換了身新衣、幫自己樣子打扮的也還好。
「米ぶきさまを、嫁にいただきたい。祭でひと目見て気に入りました。隣の娘さんから、あの美しい方は米ぶきさまと聞きました」
開口就是講要和姐姐幫婚結了、講別個長的乖、自己是好喜歡、還到隔壁屋女嘴巴裡面幫所有事情都打探全了。
それを聞いたお母さんは、あわてて言いました。
媽一聽人一懵。
「米ぶきは、ボロ着の娘です。頭は悪いし、器量も悪い。もらうなら、妹のクリぶきにしてください」
也是看別個人樣子還可以、又是專門過來求婚、就講我這條妹妹嫁起你、姐姐腦鬠不行、性格也差、穿的也是一聲破爛、不打點。
ですが男の人は、米ぶきでなければ嫌だと言いはります。
但是男的不依、硬是要娶姐姐。
そうしている間に、米ぶきは小さな箱から花嫁衣装を取り出して着ました。
姐姐自己也望到風的、趁到這點時間又開了小盒、裡面是衣服好多、這次又從裡面取了一件結婚的禮服一換、人就站別個男的面前的。
「おおっ、これは素晴らしい。三国一の花嫁だ!」
男的這就血壓飆升、人馬上就不鎮定了。
男の人は喜んで、米ぶきをカゴに乗せて行きました。
想也不想兩個手直接一牽、扶別個上轎了。
それを見たクリぶきが、言いました。
「姉さんはいいなあ、カゴに乗せてもらって嫁入りなんて」
妹妹看姐姐坐上了轎、感覺別個真是好。
それを聞いたお母さんは、クリぶきを可哀相に思い、
而媽看出這是妹妹自己也想要而得不要、有點想安撫別個。
「カゴはないけど、これに乗りなさい」
講轎子㫘得、你坐這個也是一樣。
と、カゴのかわりにクリぶきをうすに乗せて、田んぼのあぜ道を引っぱって歩きました。
過直接幫屋裡打粑粑那條容器推出來了、喊自己女坐裡面、媽就前面拉、這就到田埂上面開火車逗自己女開心。
するとうすがゴロゴロと転がって二人とも田んぼにはまってしまい、そのまま水に沈んで宮入貝(みやいりがい)になってしまったということです。
但是一個不小心、翻車了、二傢伙一起往水田裡面一栽、人過慢慢陷進去起不來了、也不曉得這是條甚麼田、深了個卵脬翻天、慢慢幫兩傢伙吞了去、再一回神、你我皆已是變成螞蝗啦。
おしまい
结束
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