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おおきい さかな と ちいさい さかな
(イソップどうわ)
にほんご ・ えいご ・ ちゅうごくご
にほんご & えいご ・にほんご & ちゅうごくご
ひろい ひろい うみ の なか には、さまざま な さかな が すんで います。
にんげん より おおきい さかな も いれば、あかちゃん の こゆび より ちいさい さかな も います。
さかなたち の なか には、ただ からだ が おおきい と いう だけ で、やたら に いばる さかな も います。
「やい、どけ、どけ、こざかなどもめ。
おれさま が みえない のか。じゃま を すると しょうち しないぞ」
きのどく に、ちいさい さかな は おおきい さかな を こわがって、いつも ビクビク して いました。
さて、あるひ の こと。
ひとり の りょうし が おき へ ふね を こぎだし ました。
りょうし は さかな を とる アミ を、うみ に ばっ と なげかけ ました。
「うわーっ、たすけてくれ」
アミ に かかった おおきな さかな が、じたばた しながら さけび ました。
ちいさな さかな も いっしょ に つかまり ました が、こちら は アミ の め の あいだ から するり と にげだして、そのまま うみ の なか に もどって いきました。
けれども おおきい さかな は アミ ごと ひきあげられて しまい、にど と うみ へ は かえれません でした。
めだたない けど つつましい ひと は さいなん を のがれ、めだつ ゆうめい な ひと は さいなん に あいやすい もの です。
よのなか は、おおきい より も ちいさい ほう が とく を する こと が ある の です。
おしまい
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