ふくむすめどうわしゅう > がいこくご (にほんご) > イソップどうわ
サル と イルカ
(イソップどうわ)
にほんご ・ えいご ・ ちゅうごくご
にほんご & えいご ・にほんご & ちゅうごくご
むかし ギリシャ の ひとたち は、こうかい する とき に マルタけん と いう こがた の イヌ や サル を ペット と して、いっしょ に ふね に のせていました。
さて、ある ひと が サル を つれて ふなたび を していました。
アッチカちほう の スーニオンみさき に さしかかる と はげしい あらし に なり、ふね は てんぷく して のっていた ひとたち は およいで にげました。
サル も、にんげん の まね を して にげました。
いっぴき の イルカ が それ を みて、にんげん かと おもって たすけに いきました。
サル の からだ の した に もぐって、せなか に のせて りく まで はこんで やろう と した の です。
イルカ は こうして、ピレウス の みなと の そば まで きました。
ピレウス は、アテネ の まち に ちかい みなと です。
イルカ は サル に、
「あなた は アテネ に すんでいる の ですか?」
と、ききました。
「ああ、そうだよ。
だから アテネ の まち の ゆうりょくしゃ にも、しんせき が なんにん も いるんだ」
「それでは、ピレウス も よく しっていますか?」
サル は、ピレウス と いう のは ひと の なまえ だと おもった ので、
「ああ、よく しっている。あいつ は ぼく の しんゆう だよ」
と、とくいそう に いいました。
イルカ は、こんな バカ な ほらふき を たすける き が しなくなった ので、
わざ と うみ に ふかく もぐって サル を おぼれさせて しまいました。
この おはなし は、ほんとう の こと は しらない くせ に、たにん に ほら を ふいて ほんとう だと おもわせよう と する ひと を、いましめて います。
おしまい
|